09/12/14 13:30:19
五島市郊外で浮上した大型店2店の進出計画をめぐり、島内が揺れている。
既存商店街を守ろうと、地元経済界が大型店の出店規制の強化を求める一方、
消費者や土地を提供する農家側には出店を歓迎する空気も。過去の出店規制が
必ずしも商店街の客離れ防止につながっていない現状もあり、市民の間から
「まずは商店街の魅力アップを」との声も上がった。
■「小売業激戦地」に
「このままでは商店街がなくなってしまう」。同市の中心市街地の商店街でつくる
福江商店街連盟の山本鶴男会長(81)は、約4キロ離れた籠淵(こもりぶち)町
での大型店進出計画に危機感を募らせる。
出店を予定しているのは、衣料品販売の「しまむら」(さいたま市)と、ディス
カウントストア「ダイレックス」(佐賀市)。同市では1995年以降、大型店7店が
進出。福江商工会議所によると、市内の小売業の売り場面積はこの間、約1万2千平方
メートル増えて約6万平方メートルとなり、1人当たりの売り場面積は全国平均の
1・17平方メートルを上回る1・37平方メートルの「小売業激戦地」(同商議所)となった。
過疎化が続く島でのパイの奪い合いの結果、中心商店街は売り上げが低迷。
約310軒だった店舗数は、ここ10年で約40軒減り、空き店舗率は約17%に上る。
■議会「自助努力を」
同商工会議所、同商店街連盟など地元経済5団体でつくる「五島市の未来を考える会」は
11月、大型店の出店規制強化策として、特定用途制限地域内での床面積1千平方
メートル以上の物販店などの建築を制限する現行条例を改正し、規制対象を同500
平方メートル以上とするよう求め、市民6585人分の署名を添えて市議会に請願した。
現行条例は2007年制定。市建設課によると、鹿児島市郊外の一部で同500平方
メートル以上を対象とした出店規制はあるが、1千平方メートルでの規制は五島市だけという。
条例制定以降、郊外への大型店出店はなく、一定の歯止め効果は認められるが、
ある商店街の店主は「人が戻ってきた実感はない」と話す。
請願は10日の12月定例市議会経済土木委員会で、全会一致で採択されたものの、
商店街に客を増やす自助努力をするよう求める付帯決議もあり、規制頼みでは問題
解決できない現実を商店街側に突きつける形となった。
※もう少し続きます。
◎ソース
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