09/12/11 10:37:11
中東の政府系企業の信用不安が世界を揺るがしたドバイ・ショックから2週間。
欧州市場の関心は、政府自体の信用問題に移ってきた。矢面に立っているのが、
財政赤字がかさむギリシャだ。
3大格付け会社の一つ、英フィッチは8日、ギリシャの格付けをAマイナスからトリプルBプラスに
下げた。「当局への低い信頼性」「中期見通しへの懸念」。声明には刺激的な言葉が並んだ。
あおりでユーロは対ドルで下落。ギリシャのパパンドレウ首相は9日の会見で
「(軍政が終わった)1974年以来初めての統治の危機だ」として信頼回復に全力をあげる考えを
示すなど、火消しに追われた。
10月に発足した中道左派の新政権が2009年の財政赤字の見通しを従来の2倍の国内総生産比
12%超に修正。前政権による数字のごまかしがあったと市場は受け止めた。
さらに25日にドバイ首長国の政府系企業が債務返済の延期を要請したことで、政府の借金にも
不安があることが再認識された。ギリシャ国債の金利ははね上がり、ドイツ国債との差が10年物で
2%を上回る。
市場でささやかれる最悪のシナリオは、国債の格下げが続いて欧州中央銀行(ECB)から
各国の銀行がお金を借りるときの担保として認められなくなることだ。
ギリシャの銀行が資金調達に困り、国債の買い手もいなくなる、というわけだ。万が一の際に
ドイツなどユーロ圏の有力国が救済に乗り出すかどうかがはっきりしないことも影を落とす。
「ドイツには救済する力はある。しかし、その意思があるかは別の話だ」と、欧州政策研究センター
(ブリュッセル)のグロス氏。市場には「欧州連合(EU)はまだユーロ圏に入っていない東欧の
ラトビアも救った。ギリシャの債務不履行などありえない」(ロンドンの為替ストラテジスト)との
冷静な声もあるが、かき消されそうだ。
「国際的な影響は限定的」との見方が出ているドバイの状況も、好転したわけではない。
政府系企業ドバイ・ワールド傘下の不動産会社が発行するイスラム債は14日に返済期限が迫るが、
債権者との間で返済延期の合意はまだ成立していない。現地の銀行員は「これが債務不履行にでも
なれば、影響は親会社のドバイ・ワールドにも及ぶ。好ましくない事態だ」と気をもむ。
ソースは
URLリンク(www.asahi.com)
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