09/11/21 23:32:36 RLj1ce70
日本ITの国際競争力
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ネットワーク化時代においては、単一の製品を提供する企業ではなく、ネットワーク
全体を運営・維持できる企業が支配的な地位を握る。つまりはプロダクトメーカー
ではなく、プラットフォーマーこそが支配者となる時代なのだ。
こうしたネットワーク化がグローバル市場で起き始めたのは、1990年代に入ってからだ。
ものすごくわかりやすい例を挙げれば、マイクロソフトのWindowsなんかが良い例だ。
しかし、80年代までものづくりや企業向けのビジネスで成功を勝ち取ることができていた
日本企業はどこもネットワーク化の流れに乗り遅れ(任天堂など一部の例外を別として)、
ネットワーク化の流れが特に激しく進行している消費者向けビジネス分野では決定的に
後手に回ってしまった。半導体やメインフレーム、ミニコンなどの時代にはそこそこ
世界市場に打って出られていた日本のIT大手が完全に空洞化してしまったのには、
上記のような構造変化があったのだ。
インターネットバブルの波に乗って消費者向けサービスを展開しようとするインターネット
ベンチャーは多数現れては来たものの、しかしアメリカの IT大手と互角に戦えるような
プレーヤーはついぞ現れなかった。
なぜうまく行かなかったのだろうか。どうして日本からはグーグルやアマゾンやフェース
ブックやツイッターが出てこなかったのだろうか。
資金力も技術力もある、富士通やNEC、日立製作所などのIT大手がイノベーションを
起こすことはできないのか? NTTはどうなんだ?という期待も出てくるかもしれない。
しかし日本のIT大手には、先に述べたようなネットワークの発想が決定的に欠如している。
いやもちろん、多くの企業幹部たちは「ネットワークこそが大事」ということは気づいては
いるものの、ではどうすれば自分たちが単なるハードメーカーではなくプラットフォーマー
になることができるのかという問題にぶつかって、いまやお手上げの状態だ。
ノーアイデアなのである。
そもそもテクノロジが急速に進化するこの時代にあって、テクノロジの最先端を理解でき
ていないような経営幹部が古いIT企業にはごろごろ存在している。産業界全体を見渡して
みると、大企業の経営層にはいまだに自分でメールの読み書きをしてない人が多い。
つまり秘書がメールのやりとりを外部と行って、プリントアウトをボスにうやうやしく渡すのだ。