09/11/19 12:39:10
>>1の続き
国内コンビニ市場は、既に飽和状態に陥っている。しかし、アジアを中心に日本のコン
ビニは拡大しつつある。コンビニを支える情報システムはグローバルで「世界一」になる
可能性を秘めているのだ。
■「流行に踊る」ダメなユーザー企業を叱る
グローバルで通用する情報システムをどんどん生み出していくためには、ユーザー企業が
果敢にチャレンジし、ITベンダーに厳しい要求を突き付け、互いに努力していかなければ
ならない。実際には、そうしたユーザー企業はまだ少ない。
そこで佐藤さんは、ユーザー企業へのエールを込めて、「ダメな“ユーザー企業”を叱る!」
と題するコラムをスタートさせた。
ユーザー企業が抱えている問題点を指摘し、改善を促す。それによってユーザー企業の
競争力を高め、結果として日本のIT産業をグローバルで勝てる存在に高める。コラムには
こんな狙いがある。大げさに映るかもしれないが、佐藤さんの国内ITベンダーに対する
「想い」は熱い。
佐藤さんによれば、ダメなユーザー企業はいくつかのパターンに分類できる。その1つが、
コラムの第1回で書いているように「流行に踊る」ダメなユーザー企業だ。
世の中で流行っているからといって、米国から輸入したITを訳も分からずに導入して
しまう。ITを導入することが自社に効果をもたらすのかどうか、きちんと吟味しなければ
いけないのに、その作業を怠っている。佐藤さんはこう指摘するが、その通りである。
最近のはやりはクラウド・コンピューティングだ。大手企業の中にも採用するところが
出始めている。開発期間を大幅に短縮し、コストも大幅に削減できたという話も聞く。
確かに、うまく利用すれば、ある一定の効果を生み出すようだ。採用を検討すべきITと
言える。闇雲(やみくも)に導入するのではなく、どこに採用すれば自社に効果をもた
らすのかをよく考える必要があるだろう。
新コラムの第2回では、“ユーザー企業”の情報システム担当者は業界の枠を超えて物事
を考えることができないという問題点を指摘している。参考になるので、ぜひご覧いた
だきたい。
■真の強みを理解し、ITを駆使してさらに強くする
さて、2010年度中間期の決算がほぼ出そろってきた。業界、業種、個々の企業によって
状況は異なるが、全体として最悪期は脱したと言えなくもない。ただし、各国の経済対策
が打ち切りになれば、来年前半にも景気の「二番底」が来るのではないかという見方が
あり、予断を許さない状況にある。
実際、需要はまだ本格的に回復しておらず、多くの企業が引き続き厳しい経営を強いられ
ている。民間調査機関の労務行政研究所によれば、東証1部に上場する218社を対象に
実施した調査では、2009年冬のボーナス支給額は全産業平均で65万9864円と前年同期比
13.1%減という。国内消費に大きな影を落としそうだ。
こうしたなか、カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングなど、
過去最高益を更新する企業もある。消費者が求める商品やサービスを提供できれば、
厳しい経営環境下でも事業を拡大できる。さらに、成長著しい新興国の市場を攻めれば、
ホンダや日産自動車などのようにグローバルで業績を伸ばすことは可能だ。
※もう少し続く