09/11/16 13:23:37
経営感覚ゼロでも客が万来し、税金はかからず、補助金はジャブジャブ。
職員には、高給取りがごろごろいる。100年に一度の不況など、どこ吹く風─。
今どき、そんな夢のような業界がある。保育園業界だ。
なにしろ保育園の需要は急増している。2009年4月時点で、認可保育園に申し込みをしているが
入園できない待機児童数は、全国で約2万5000人。しかも、この1年で29.8%増と過去最大の
増加を示している。
さらに、はなから諦めて申し込みをしていない潜在的な待機児童数は80万人と推計される。
これだけ需要があるのに保育園はなぜ増えないのか。その答えは、新規参入の難しさにある。
保育園業界が、新規参入を断固として阻止しているのである。
・認可園には多額の補助金 年収1200万円の園長も
保育園には、認可保育園と認可外保育園がある。認可保育園は文字どおり自治体の
認可を受けたもので、国や自治体から潤沢な補助金を受け取っている。
国費だけでも、年間3000億円程度が認可保育園に投入されている。
認可外保育園には、一部に東京都独自の補助金を受けられる認証保育園などがあるが、
多くが補助金をまったく受けられないベビーホテルなどで、設置は自由だ。
認可外保育園が全国で約7300なのに対して、認可保育園は約2万3000。
さらに、認可保育園は、自治体による公立認可保育園と社会福祉法人などによる
私立認可保育園に分かれ、その数は半々である。
そして、認可保育園と認可外保育園の経営には、天国と地獄ほどの差がある。
認可保育園の経営は楽で非常においしいのだ。
認可保育園は認可外保育園がもらうことのできない巨額の施設整備費を受け取っているため、
園舎は立派で、園庭も大きい。それでいて、月謝の平均は約2万円と安い。これも補助金のおかげだ。
たとえば東京都では、私立認可保育園で約30万円、公立では約50万円を、
0歳児1人当たりの保育費用として毎月補助している。だから、月謝が安いのだ。
一方、都心の認可外保育園の多くは、雑居ビルで運営され、0歳児の月謝は6万~7万円かかる。
これだけ差があれば、認可保育園には黙っていても園児は集まる。
そして、園児が集まれば、それだけ多くの補助金が入ってくる。
おかげで、認可保育園の経営者に経営感覚は育ちにくい。「複数の物品の納入業者から見積もりを取って、
値引きさせるという当たり前のことすらやらない園もある」(認可保育園関係者)。
(>>2以下に続きます)
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