09/11/16 07:11:43
「理解できない」「冗談では」-。政府の行政刷新会議による13日の事業仕分け。
神戸市で進む次世代スーパーコンピューター事業は事実上の凍結と判定され、兵庫県
西部の播磨科学公園都市にある大型放射光施設スプリング8も「予算大幅縮減」と
された。地元関係者は反発、予算確保を求める声が相次いだ。
仙台市などとの競争を制してスパコン誘致に成功した神戸市。矢田立郎市長は仕分けの
結論を「知見の高い方々の意見を聞かずに判定するのは問題」と批判し、市幹部も
「国家戦略的な事業を、行政の無駄を議論する場に持ち出すことがふさわしいのか」と憤った。
井戸敏三兵庫県知事も「資源の乏しいわが国には、知的財産を基盤とする発展戦略が
不可欠。開発を遅らせることは理解できない」とコメントした。
秋山喜久・関西広域機構会長は「スパコンは(気候変動を予測する)地球シミュレー
ションに欠かせず、日本の地球環境問題への姿勢が問われる」と疑問を呈した。神戸
商工会議所の水越浩士会頭は「地域産業の高度化や企業誘致に期待していただけに残念」とした。
兵庫県内の大学関係者も困惑をあらわにした。
兵庫県立大学は2011年4月、スパコン近くのポートアイランド2期に大学院を
設置する予定。来年1月に着工が迫る。県大学課の担当者は「凍結なら大きな影響が
ある」と焦りを見せた。神戸大は来年4月に「システム情報学研究科」を大学院に
新設予定。福田秀樹学長は「新研究科はスパコンとの関連が深く、早期に活用できる
ことを望む」とコメントした。
世界最高性能の放射光をつくるスプリング8にも厳しい判断が下った。
「ここでしかできない実験が多く、科学の発展や国際貢献の面で大きな後退だ」。
県立大学大学院の八田公平教授(48)は疑問を投げかける。スプリング8を使って
脳の構造を細胞レベルで解析する研究をしており「未来への投資をせず、目先にとら
われて削減すれば、遅れを取り戻すのは難しくなる」と指摘した。
播磨科学公園都市の広域行政を担う播磨高原広域事務組合の西田正則管理者(たつの
市長)は「企業進出にも悪影響は避けられないのでは」と懸念を示した。
ソース:神戸新聞
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