09/11/15 21:00:23 eszQ6CIZ
(3)なぜならばGDPという「フロー」と、債務という「ストック」を
比較しているからだ。いわば、「トヨタの借金は、利益の額を上回る。だから破綻する」
と主張しているに等しいわけだ。債務という「ストック」の問題について見るのであれば、
比較対照もまたストック、すなわちバランスシートでなければならない。
というわけで、08年における日本の国家のバランスシートをご紹介しよう。
政府の負債が948兆円になっているが、これは地方政府分も含んだ数値である。
日本政府の負債は確かに大きいが、同時に資産(金融資産のみ)も巨額である。
日本政府は、ほぼ日本のGDPに匹敵する規模の金融資産を保有している。
はっきり言って、これほどまでに資産が巨額な政府は、日本以外には世界中どこを
探しても存在しない。あのアメリカでさえ、政府の資産対GDP比率は12%にすぎない
のだ。 政府の負債から金融資産を引いた純債務で見れば、
日本政府の借金はせいぜい他の先進国レベルでしかない。
日本政府の問題は、負債が大きいことよりも、むしろ資産が大きすぎることにあるのだ。