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国が人件費で倒産する日
財務省と総務省によれば、国と地方を合わせた05年度税収見込みは77兆3259億円。
これに対し総定員法(行政機関の職員の定員に関する法律)が対象とする中央省庁の
国家公務員(約33万人)の総人件費(月給のほか諸手当、退職金を含む)が年間5兆4774億円、
地方公務員(約320万人)が同22兆2885億円の計27兆7659億円(04年度予算)。
これだと対象公務員の税収に対する人件費比率は36%だ。ところが、国家公務員を自衛官や
日本郵政公社職員(それぞれ約28万人と約29万人=03年度末)などを加えた総数の約110万人ベースでみると(図参照)、
地方公務員のと合わせた公務員の総人件費は、複数の官庁筋によれば40兆円近くにも上る。
そうなると、国と地方を合わせた税収の実に50%に達する。国民の納めた税金の半分が、
公務員の人件費に費やされることになる。
しかも、特殊法人や認可法人の準公務員や独立行政法人の職員の場合も、国の予算で
人件費を支給しているから、これを足すと同人件費比率はさらに跳ね上がる。
加えて、行政から事業の委託を受ける公益法人や地方の第三セクターの多くで、職員の人件費が補助金の形で賄われている。
政府とその傘下にすそ野のように広がる政府関係法人の職員の人件費が、国税と地方税の半分を吸い上げるのだ。
この国が膨らみすぎた公務員の人件費ゆえに、事実上倒産する日が来ても不思議でない。
民間企業なら売上高に対する人件費比率が50%に上れば、そもそも企業活動が成り立たない。
製造業の場合、人件費の対売上高比率が20%になれば、経営の危機ラインとされる。
税収の半分が公務員の人件費というのは、どんなホラー小説よりも恐ろしい現実だ。
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