09/09/24 11:33:33
JR市川駅南口に完成した超高層ビルの展望フロアを所有する市川市が、飲食店の営業を計画したところ、
希望する民間事業者がなく、出店のめどが立たなくなっている。
市は地上約百六十メートルの眺望を生かした市民の憩いの場をもくろんだが、
計画の変更を余儀なくされている。
ビルは今年一月に完成した四十五階建て複合機能ビル「ザ タワーズ ウエスト」。
市は最上階の展望フロアで賃貸用に三区画を用意、昨年六月から事業者の募集を始めた。
今年八月までに計三回、募集をかけたが、入居が決まったのは日本放送協会学園の
「市川オープンスクール」だけという。このため、一区画は展望場所に変更。
もう一区画は十月二十三日まで、飲食店に限って事業者を募集している。
市川駅南口再開発事務所の牛尾進一所長は、一区画を展望場所に変更したことについて
「狭かった展望場所を広げるため」と強調。
募集時には毎回、数社から問い合わせがあり、見学に来る事業者もいるとしている。
一方、四回もの募集を重ねたことについては、「銀行から資金が借りられないという話も聞く。
厳しい経済情勢が重なり、内装工事や賃料などの支払いが難しいのでは」と分析する。
このビルでは建設中の二〇〇七年十月、二十五~三十階のマンション部分で、
柱計百二十八本の鉄筋不足が判明し補修工事が行われた。
牛尾所長は「出店を検討する事業者側から鉄筋不足問題を指摘されたことはない」と影響を否定する。
展望フロアの整備にかかった費用は「確定作業中」と明らかにしない。
市は今後も積極的に出店を呼び掛けていくとしている。
同ビルの建設を含む「市川駅南口地区第一種市街地再開発事業」では、
昨年九月に地上三十七階(約百三十メートル)の超高層ビルも完成している。
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