09/07/21 04:15:34 3cG6107e
CPUの歴史をひも解くと、大別して2つの流れがあった。
・性能を求め多くの部品をつかって組み立てるもの。
・ワンチップもしくは少数チップセットでできる範囲で性能を追求したもの。
前者がメインフレーム系、後者がx86などのマイコン系、ということだ。
両者はいずれも性能を追及し、半導体の進歩と歩調を合わせ、実際どんどん性能は向上して行った。
そしてメインフレーム系はどんどんチップ数が減って行き、マイコン系は性能がどんどんメインフレームに近付いて行った。
要するに行き着くところは同じだったのだ。
その時勝ったのは?もちろんマイコン系だった。市場が大きかったからだ。
それだけではない。マイコン系がメインフレームの市場を侵食して行ったのだ。
やがて性能でもマイコン系が大差をつけ始める。
開発費もろくろく回収できないのにメインフレームの開発に巨額の投資などできるわけがない。ある意味当然だ。
最後は本家本元のIBMですら従来型のメインフレームからは撤退して行った。
しかしメインフレーム系ユーザに対し、もうやめます、では企業としての信頼を失う。だからどうしたか?
IBMはPower開発の時、メインフレームのエミュレーション機能も「ついで開発」、
富士通もSparc開発の時、メインフレームのエミュレーション機能も「ついで開発」するようになった。
NECは戦略プロセサが無かった。だからインテルに頼み込んでItanium改造で凌いでいる。
そう、既にかつての「大型機」などという概念は消滅したのだ。
しかしひとつだけ例外があった。それがSX。
こんなものが製品として成立するなら、元々従来型のメインフレームが消滅する話などないはずなのにだ。
もちろんコストパフォーマンスは最低、開発資金も限られスカラ性能は無残。
でも理由は全く不明だが継続してしまった。NECの経営者は何を考えていたのだろう?理解に苦しむ。
もしかしてNECの経営者にコンピュータビジネスの最低限の常識を持ち合わせた人材が居なかったのでは?と推測する以外、合理的な説明が付かない。