09/07/13 01:06:59
米ゴールドマン・サックス・グループは、過去最高を記録した2007年以来最大の利益計上に向かってまい進
している。来週発表の09年4-6月(第2四半期)決算は、金融機関が公的支援を受ける前のウォール街で
羨望(せんぼう)の的だった同社ビジネスモデルの健在ぶりを誇示する内容となりそうだ。
ロイド・ブランクフェイン最高経営責任者(CEO)は自社の資本を投じるとともに借入金も使ってリスクを取る
事業モデルで、ゴールドマンをウォール街で最も高報酬の金融機関にするのに一役買った。アナリスト予想に
よれば、14日発表のゴールドマンの第2四半期決算は1株当たり利益が米主要金融機関15社中で最大となる
もよう。競合他社がリスクテークを控えるなかで、ゴールドマンはトレーディング利益を拡大させたほか、株式
発行や起債関連の手数料収入も増やしたと、バークレイズ・キャピタルのアナリスト、ロジャー・フリーマン氏は
みている。
昨年9月の米証券会社リーマン・ブラザーズ・ホールディングス破たんや米保険アメリカン・インターナショナル・
グループ(AIG)の経営不安を受け、信用収縮が世界経済を揺るがすことへの懸念から米政府は約2000億ドルの
税金を投じて金融機関を支えた。ゴールドマンも100億ドルの注入を受けたが、既に同資金の返済を終えている。
フリーマン氏は「政府によるすべての支援メカニズムが整った後、基本的には通常通りに業務ができたという
ことだ」と述べた。
◆自由
米財務省に公的資金を返済したゴールドマンは、報酬に関する政府の制限から自由になった。ブルーム
バーグ・ニュースがまとめたアナリスト25人の予想平均によると、ゴールドマンの第2四半期利益は22億ドル、
1株当たり3.57ドルが見込まれる。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)のアナリスト、ガイ・モスコウスキー氏は9日、ゴールドマンの今年のトレーディング
収入が過去最高だった2007年11月期を上回りそうな勢いだとし、リーマンやベアー・スターンズなど競合他社が
姿を消したことがゴールドマンへの追い風になっていると指摘した。
モスコウスキー氏は投資家向けリポートで、ゴールドマンの「リスクテークおよびリスク管理の能力は比類が
無い。同業他社のリスクテーク意欲が低下している現在の市場環境では、こうした能力がたっぷりと報いられる」
と記している。同氏はゴールドマン株の投資判断を「バイ(買い)」と従来の「ニュートラル(中立)」から引き上げた。
▽ソース:Bloomberg (2009/07/10 16:26)
URLリンク(www.bloomberg.co.jp)
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