09/07/03 04:48:01
長崎港に7-10月、中国の団体客を乗せた国際観光クルーズ船が19回にわたり
入港する。総定員数は約2万7千人。短期間に、過去の年間クルーズ客数を上回る
大特需が見込まれており、長崎市中心部・浜町アーケードの「長崎浜んまち商店街
振興組合連合会」(浜振連)は「アーケードという日本独自の商業文化を売り込もう」
と初の誘致作戦に乗り出した。
■長崎浜んまち商店街
船はイタリアの会社が運航し、9日に第1便が長崎港に入る。2006年に
116日間で定員940人の船が22回来航したことはあるが、今回は86日間で
19回中12回が定員1680人の大型船で、総定員は3年前の1.3倍の規模だ。
クルーズの誘致をめぐっては、福岡市や鹿児島市などと激しい都市間競争も繰り広げ
られている。九州最大の商業地である福岡・天神は中国人にも人気で、百貨店や家電
量販店は通訳を増やしたり、中国語の看板を掲げたりと集客に躍起。同市もショッ
ピング情報に特化した中国語などの地図をクルーズ客に配布する予定だ。
これに対し浜振連は、九州を訪れる中国人クルーズ客の買い物場所が、大型店舗内
という閉鎖空間が中心となっていることに着目。「アーケード散策」という新味を
前面に打ち出すことにした。
浜振連は昨年、中国の銀行が発行するクレジット機能付きキャッシュカード「銀聯」
を導入。百貨店や専門店を中心に約200店で利用環境を整えており、これを武器に
400メートル四方に、アーケードや約20本の路地が交差する“商店街丸ごとツアー”
で「都市間競争を勝ち抜くきっかけにしたい」と意気込む。
投じる費用は約1200万円。大型バス6台分の駐車場を確保し、通訳を配置した
案内所や、日本茶を無料で振る舞う休憩所などを特設する。飲食店や通りの各所に
中国語の案内板を設置するほか、アーケードの出入り口4カ所にも案内スタッフを置く。
県や長崎市も駐車場整備などでバックアップする。
船は午前に入港、午後出港する短時間滞在。しかし、乗客は富裕層が中心で、長崎県の
06年調査では、1人平均支出額は約4万円の“上客”だ。新型インフルエンザという
不安要素もあるが、浜振連国際観光船受入委員会の副委員長で呉服店経営の高橋孝次
さん(43)は「中国人客にとって他都市にない『オンリーワン』の経験を提供し、
訪問先として定着させたい」と話している。
●中国人クルーズ客を初めて呼び込むことになった長崎市浜町のアーケード街
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