09/06/25 21:03:34
財務省は２５日、２０１０年度予算の大枠を示す概算要求基準（シーリング）で、
政策経費である一般歳出の総額を過去最大の５２兆円台後半とする方向で調整に入った。
社会保障費の抑制方針を撤回して１兆円以上増額するほか、
衆院選をにらんで公共事業費も別枠を使って必要額を確保。
初めて５０兆円を突破した０９年度（５１兆７３１０億円）を上回る大型予算となる。
税収が落ち込む中、財源の穴埋めに赤字国債の大量発行は避けられない。
国・地方の長期債務残高は０９年度末に８１６兆円に達する見込みで、
長期金利の上昇を通じ経済に悪影響を及ぼす恐れも現実味を増してきた。
概算要求基準は経済財政諮問会議で議論、与党と調整し、７月１日にも閣議了解する。
社会保障費の伸びを毎年度２２００億円抑制する小泉政権以来の方針については、
１０年度予算では実施しないことで決着済み。
高齢化による医療費の伸びなど１兆円以上の「自然増」を満額認めるため、
社会保障費は全体で２６兆円程度に増加、一般歳出総額のほぼ半分を占めることになる。
公共事業などその他の経費は「骨太の方針２００６」の歳出改革を踏襲して原則３％削減。
国立大運営費や防衛関係費の１％カットも継続する。
ただ、公共事業費などは与党が増額を強く求めていることから、重点枠などの別枠をフル活用して対応。
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