09/05/25 02:48:24
人材派遣大手の旧グッドウィル・グループ(GWG、現ラディアホールディングス、
東京都港区)による人材派遣会社の買収を巡り、仲介した投資ファンドが06年、
約380億円の利益を得ていたことがファンド関係者の話で分かった。
一部がファンド運営者の一人の公認会計士(51)に流れ、適正な税務申告を怠って
いたとされる。東京地検特捜部も同様の経緯を把握しており、所得税法違反(脱税)
容疑で捜査を進めている模様だ。
この投資ファンドは「コリンシアン投資事業有限責任組合弐号」(東京都港区、
07年9月解散)。会計士は当時、投資会社「コリンシアンパートナーズ」(港区、
コ社)の代表取締役を務めており、ファンドはコ社が代表者となり、06年8月に
設立された。
GWGが06年12月25日付で東京証券取引所に提出した報告書などによると、
ファンド側が06年10月23日、GWGに対し、人材派遣大手「クリスタル」
(京都市、現ラディアホールディングス・プレミア)の買収を持ちかけた。
クリスタル側は同業他社への株式売却に難色を示していたため、GWGが直接株式を
取得するのではなく、いったんファンドがクリスタルの創業者から株式を取得し、
その株式の一部をGWGが取得する仕組みだった。
GWGは提案を受け入れ、06年10月31日、自社が100%出資する団体を
介してファンドに約882億円を支払い、ファンドの保有するクリスタル株
3万8190株(全発行済み株式の67%)を買い取った。
ファンド関係者らによると、ファンド側が取得したクリスタル株は5万1825株に
達する一方、買い取り額は約500億円に過ぎず、差額に当たる約380億円と
クリスタル株1万3635株がファンド側に残った。ファンドにはコ社のほか複数の
投資家が出資していたため、約380億円は出資者間で分配され、会計士はその後、
不正な経理操作で所得税を免れた疑いがあるという。
GWGは95年設立。04年に訪問介護大手コムスンを子会社化し、06年にクリ
スタルを買収して急成長した。ところが07年以降、コムスンによる介護報酬の
不正請求、傘下の「グッドウィル」による違法な労働者派遣が発覚し、GWG会長
だった折口雅博氏(47)は08年3月退任。その後債務超過に陥り、同10月に
社名を変更し、経営再建を進めている。
●グッドウィル・グループによる買収と会計士による脱税疑惑の構図
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