09/05/19 11:47:50
ソースは
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先日,キヤノン電子の酒巻久社長に,桜が満開となっていた同社の秩父工場(写真1)を
案内していただいた。
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酒巻社長は『椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる!』(祥伝社)の著者であり,職場から
「いす」をなくすという大胆な改革を実行した人である。秩父工場内には,応接室など一部を除き,
会議室にも,開発部門や管理部門のオフィスにもいすがない。もちろん,社長室にもないという。
『椅子と~』によると,会議室からいすを撤去したことで会議への集中力が高まり,年間の会議時間が
半減した。またオフィスでも,立つことで社員同士のコミュニケーションが密になり,問題解決の
精度やスピードが劇的に改善したという。いす代も不要になり,いすをなくした分スペースが
節約されるなど「いすをなくすことのメリットは計り知れない」(酒巻社長)。
筆者は秩父工場にお邪魔する前に酒巻社長の『椅子と~』を読み,いすをなくすことで大きな
収益改善効果が得られたこと,生産部門だけでなくデスクワークをしている管理部門などにも
いすがないことを知っていた。それでも,実際にいすがないオフィスを目にしたときには大きな
インパクトを受けた。今回はその衝撃を伝えるべく,本当にいすがないオフィスの様子をレポートする。
■いすをなくすと机まわりがきれいになる
まず,工場の生産管理や労務管理,調達を行う部門のオフィスを訪れた。社員は,立ったまま
パソコンを使い,電話を受けている(写真2)。
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机の高さを立った姿勢に合わせるため,机の脚に木製の“下駄”を履かせていた。
仕事の邪魔にならないよう,少し離れた位置から業務の様子を見学させてもらうと,社員が
よく歩くことに気が付いた。机と,オフィスの奥や通路に設置された共用の棚(写真3)の間を
こまめに行き来している。
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どうやら,仕事に必要な書類や資料が,自分の机ではなく共用の棚に置かれているようだ。
実は,これも酒巻社長の改革の一つである。資料や書類を探す無駄な時間を削減するために,
部門やグループで共通に使用する資料は,個人で保管するのではなく,すべて共用の棚に保管
しているのだという。
必要な資料や書類が手の届くところにない…という状況を考えると,いすのあるオフィスで仕事を
している筆者には非常に面倒に感じる。しかし,立って仕事をしているオフィスでは,オフィス内を
数十歩移動することは,それほど苦になるように見えなかった。
むしろ,立ちっぱなしより少し歩いたほうが楽なのかもしれない。机に必要書類を集めておかなくても
よいため,社員の机まわりは非常にすっきりしていた。机まわりを整頓することは,酒巻社長が
『椅子と~』で推奨していることでもある。
-続きます-