【ものづくり】キヤノンの一眼レフで不良事故が多発する理由、製造請負依存の死角--東洋経済 [05/14]at BIZPLUS
【ものづくり】キヤノンの一眼レフで不良事故が多発する理由、製造請負依存の死角--東洋経済 [05/14] - 暇つぶし2ch1:ライトスタッフ◎φ ★
09/05/14 16:34:43
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「あれ? なんで何も見えないんだ?」。都内に住む30代のプロカメラマンAさん
が血の気の引く“恐怖体験”をしたのは昨年夏のことだ。愛用するキヤノン「EOS
5D」のシャッターを切っていると、前触れもなく急にファインダーの視界が真っ暗
になったのだ。

「何だ?」。もう1回シャッターを押すと、今度は「カラカラ」という軽い音。突然
の異変にレンズを外してカメラの内部をのぞき見ると、基幹部品であるミラーが落ち、
光を感知する画像センサーの上に覆いかぶさっていた。

「仕事中に、エライことをしてくれたなという感じですよ」。Aさんは憤りを隠さない。
同じカメラマン仲間には、今年初めに「5D」を購入し、使い始めた途端にミラーが
外れてしまった例もあるという。「プロのカメラマンにとって、撮影中にカメラが
動かなくなることが、どういうことを意味するか」―。憤ると同時にキヤノンへの
信頼を失ってしまったという。

2005年以降、キヤノンは一眼レフカメラの新製品を12機種発売しているが、
そのうち5機種で製品不良が発生している。品質不良のオンパレードと言っていい
だろう(下表参照)。その間、ライバルのニコンでは、製品不良は1機種も公表されて
いない。製造台数が少ないものの、オリンパス、ソニー(06年に旧ミノルタの事業
を買収)などその他の一眼レフメーカーも、製品不良を公表していない。

製品不良の内容はさまざま。そのうち、昨年12月発売したハイアマチュア向け機種
「5DマークⅡ」の「撮影した画像に黒点が写り込む」については、画像センサーや
ソフトウエアの不具合と推測される。一方で、プロ向け機種「1DマークⅢ」「1Ds
マークⅢ」の「ミラーの外れ」「AF(オートフォーカス)調整不具合」などは、
メカニクス(機械)の問題であり、製造現場に起因する可能性が高い。

■国内製造ながら圧倒的な収益力

05年から昨秋まで3年間続いたデジタルカメラ業界の好況。世界のカメラ市場は
この3年間で1・4倍の2・2兆円まで拡大した。特に一眼レフカメラは低価格化に
よりユーザーの裾野を広げ、市場は年平均25%増の急成長を遂げてきた。

その一眼レフ業界で圧倒的な2強を占めるのがキヤノンとニコンだ。両社が占める
世界シェアはおよそ8割。パナソニックなどの電機メーカーを含め、各社がこの有望
市場の取り込みに注力したが、2強のシェアはほとんど揺らいでいない。シェアを
伸ばせない各社は一眼レフ事業における赤字が続いており、キヤノン、ニコンの2強
だけが、市場拡大の恩恵を享受することができた。

とりわけ巨額の利益を稼ぎ出したのが、業界首位のキヤノンだ。コンパクトデジタル
カメラでも世界1位のキヤノンはコンパクト、一眼レフ合わせ年間販売台数約2560
万台(08年12月期実績)に及ぶ量産効果により、07年12月期にはカメラ事業
全体でライバルのニコンやソニーの倍近い26・7%の営業利益率をたたき出している。

※まだ続きます。


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