09/04/19 11:34:12
「三国志」がブームだ。
物語の最大の見せ場である「赤壁の戦い」を描いた映画「レッドクリフ」の続編が先週公開され、
前作(興収50億円)を上回るのは確実とみられている。
本屋には専門コーナーも設置され、三国志のエッセンスを解説する雑誌も出てきた。
また、日本テレビでは魏の曹操を主人公にした劇画「蒼天航路」のアニメ版がスタートしたばかりだ。
いまなぜ三国志が受けるのか。
「時代が『利』から『義』に移りつつあるからです」と言うのは歴史作家の加来耕三氏だ。
「日本では幕末の混乱期に三国志がもてはやされたものです。
武士が自分の体に劉備などの入れ墨を彫ったりした。
あの幕末期も現在も価値観が大きく変わる時期。
“100年に一度の金融危機”を迎え、人々は利益の追求ではなく、人間同士の信頼関係が大切だと価値観を転換しつつあるのです。
いまのような時期は劉備みたいな、真に国民の幸せを考えるリーダーが出現してもおかしくない」
加来氏によれば、三国志は劉備とその部下のバランスが絶妙だから、
サラリーマンや経営者にとってビジネスの参考になるという。
「劉備の下に軍師の孔明と関羽・張飛たち部将が並立するピラミッド構成。
しかも劉備は愚鈍な人物で、“責任は私が取る。好きなようにやりなさい”と部下に全面的に任せてしまう。
こういう組織は部下が必死で頑張り、活性化するのです。
松下幸之助さんがよく部下に“キミたちに任せるから、何とかしてくれ”と頭を下げ、部下が奮起したという話がありますが、
これは三国志の成功法則を裏付ける話です」(加来氏)
経済危機でヒマだけ増えたサラリーマンは三国志に学ぶ時だ。
(日刊ゲンダイ2009年4月16日掲載)
ソース:livedoorニュース ゲンダイネット
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