09/04/14 15:23:53
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URLリンク(zasshi.news.yahoo.co.jp)
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◇「地方」を死語にしたい◇
江口 私はいま、「地方」という言葉を死語にしたいと考えているんです。「地域主権型道州制」を
唱える者として、道州制にわざわざ「地域主権型」という形容詞を付けたのは、「官僚主導型道州制」や
「連邦型道州制」とは一線を画したかったことに加えて、「地域」という言葉に対するこだわりがあります。
「地方」という言葉は、中央との対比で使われることが多く、上下関係を感じさせます。こうした物言いが、
全国各地の人々の心を卑屈にさせてしまい、自主独立の気概を奪っているのです。首都圏も九州も、
潜在力においては同格です。歴史を振り返れば、宮崎も京都も奈良も、一時期は日本の中心でした。
東国原 そもそも私が宮崎県知事に手を挙げたのは、中央中心の行政を根底から見直し、
地方(宮崎)中心の行政に転換したい、地方から、宮崎から、日本を変えなければならない、
という思いからでした。そのための地方分権であり、その最終形が道州制であります。
われわれ都道府県知事は、県民の皆さんに選挙で選ばれているにもかかわらず、行政の細目について、
国の指示を聞かなければいけない。知事というのは、国の末端事務を行なう「支店長」ではありません。
中央の意のままになる人物を選ぶだけであれば、何億円も税金を使って知事選挙を行なう必要はない。
私が宮崎県知事になって2年がたちますが、就任して最初に交付税が交付されたとき、
「総務省にお礼の電話をしてください」といわれたことをいまでも鮮明に覚えています。
私が「何でお礼をしないといけないのですか?」と聞くと、事務方が慌てて「いや、なにしろ国から
交付税をいただいたのですから」という。「払った税を国がいったん徴収して再分配しているだけだから、
当然のことでしょう」といっても、相手は「慣例で決まっていますので」の一点張り。やむをえず
百歩譲ることにして、総務大臣に電話すると、「わざわざお電話ありがとうございます」。
あれは悔しかったですよ。
江口 東国原知事は1年のうち40回も東京に出張されるそうですね。宮崎と東京を頻繁に往復するご足労も、
道州制が実現すればはるかに減るはずです。
東国原 都道府県の厳しい財政事情を考えれば、皆が大挙して東京の官庁詣でを行なう移動費だけで、
馬鹿にならない額です。
江口 中央集権体制という国のかたちを続けるかぎり、人もモノもお金も情報も、すべてを東京が
独占することになります。ある研究所の調査では、20年後、日本の人口の50%は首都圏に集中するように
なるという。1億2000万人のうち、半分の6000万人が東京に流れたとしたら、名古屋圏と大阪圏を除いた
各県は、平均で95万人ほどの人口規模になってしまう。地域の活力はさらに奪われていくでしょう。
-続きます-