09/04/09 15:12:49
アニメやマンガ、ゲームの「殿堂」の創設に文化庁が乗り出した。
日本が世界に誇る「メディア芸術」と位置づけ、その発信拠点として「国立メディア
芸術総合センター」を東京都内につくる。アニメ「つみきのいえ」と映画「おくりびと」
が米アカデミー賞を受賞したことを弾みに、日本発の新しいアートの旋風を巻き起こす
ねらいだ。
国がアニメやマンガに特化した施設をつくるのは初めて。センターではアニメなどの
映像作品を鑑賞したり、マンガを読んだり、ゲームを体験したりできる。政府の新経済
対策の一つとして、設立に向けた予算117億円を盛り込んだ。交通の便がよい東京
都心に施設を建てる方針だ。
日本のアニメやマンガは「ジャパン・クール」として国際的に高い評価を受けている。
だが、作品や情報がまとまっている施設はなかった。文化庁は97年度から優れた
作品を紹介する「メディア芸術祭」を都内で開いているが、展示期間は10日間程度だ。
センターは、アニメやマンガ、ゲームに関する作品や情報の収集・保存を行う。海外
へのショーケース的な役割もになう考えで、日本文化に関心を持つ外国人に「最先端
の日本文化に触れられる場」としてアピールする。京都市と京都精華大学が運営する
京都国際マンガミュージアムやNTTインターコミュニケーション・センター(東京
都)など、国内の大学や企業が持つマンガやデジタルアートのミュージアムとも連携
する。
メディア芸術は、コンピューター・グラフィックスなどデジタル技術の進歩で多彩に
発展している。スクリーンに映った自分の姿にまったく別の映像が重なって踊り出す
など、体験型、双方向性の作品が次々に生まれている。
こうした側面から国は、国際的な競争力を持つ産業としてもメディア芸術に注目。
文化的な影響力を高める「ソフトパワー」の育成にもつなげたい考えだ。
◎ソース
URLリンク(www.asahi.com)