09/04/05 10:29:45
各社軒並み赤字転落の中、調子が良いのがスズキ。
他社に先駆けた「減産」が、スズキの黒字予想に結び付いていると断言しても過言ではない。
「異常事態」をいち早く察知したスズキ
日立製作所7000億円、パナソニック3800億円、トヨタ自動車3500億円、東芝2800億円、日産自動車2650億円、ソニー1500億円……。
3月期決算を間近に控え、各社は大幅な最終赤字予想に追い込まれている。
自動車と電機は総崩れ状態といったところ。
黒字組はホンダやスズキ、三菱電機などにとどまりそうだ。
未曾有の世界的不況の影響はそれだけ深刻ということだが、特筆すべきはスズキ。
他社に先駆けた「減産」が、スズキの黒字予想に結び付いていると断言しても過言ではないからだ。
各社の在庫(棚卸資産)推移を示した資料では、
2008年6月期の在庫水準が3か月前の08年3月期に比べてマイナスになっているのは、自動車4 社の中ではスズキのみ。
08年4-6月期、スズキは前年同期比で売上高を伸ばしている(1.7%増)という側面もあるが、3か月で在庫を424億円も減少させているのだ。
2500億円前後の在庫を増やしたトヨタや日産とは対照的。
同期間、パナソニックも1385億円、ソニーも1864億円増やしており、スズキの在庫減はそれだけ際立つ。
各社が世界的不況による「異常事態」に気がついて慌てて減産を決めた頃には、
すでに異常を察知していたスズキは、1年前の在庫水準に戻していたのである(07年6月期在庫3985億円)。
スズキの取締役の平均年収は、トヨタの4割以下
「勘ピュータが当たっただけよ」(朝日新聞連載「逆風満帆」より)
会長職から会長・社長兼務に転じ、陣頭指揮の最前線に舞い戻ったスズキの鈴木修氏は言うが、
動物的勘だろうが何だろうが、経営者に求められるのは結果。
だからこそ、従業員の何倍、何十倍の収入が得られる。
およそ50%のシェアを確保し、スズキ飛躍の源であるインド市場に参入を決めたのは1982年。
鈴木修氏が社長に就任して4年後のことで、誰もがその頃、「BRICs」なる言葉が生まれるとは想像していない時代だった。
実は、スズキの社内取締役1人当たりの平均年収は、同業他社に比べて低いのは広く知られるところ。
日産の6分の1、トヨタとの比較でも4割を下回る水準だ。
トヨタ系列の自動車部品メーカーのデンソーと比べても2000万円は低い。
スズキに比べて取締役の平均年収が劣るのは、経営の建て直しに取り組んでいる三菱自動車などに限られる。
従業員の平均年間給与も同じような状況だ。
主な日本企業の平均年収
09年3月期の決算を受けて、各社が取締役の報酬をどのような水準にしてくるのか、
給料の伸びが期待できない従業員ともども気になるところだろう。
3月期決算の会社の推移を予想する意味でも、
一足先に前期の決算を終えている12月期決算の主要各社の社内取締役や従業員の平均年収を見ておきたい。
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ソース:MONEYzine(図表あり)
URLリンク(moneyzine.jp)