09/03/18 19:23:37
一度出した新卒学生への内定を取り消す「内定切り」が相次ぐなど、学生の就職
活動は厳しさを増している。そんな中、ソフトバンクグループの通信3社が、
応募者に対して「特別採用コース」を新設することを伝えていたことがわかった。
その内容は、「ソフトバンクモバイルの携帯電話の契約実績を選考基準のひとつと
する」というもの。企業が「営業実績」を選考基準とするのは異例で、学生からは
「内定前の学生に営業やらせるのはおかしい」などと不満の声もあがっている。
■営業・企画職、販売職などに応募している学生が対象
ソフトバンクグループでは、通信3社(ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、
ソフトバンクテレコム)が合同で採用活動を行っており、今回の「特別採用コース」
のお知らせは、2010年4月入社を目標に応募してきた学生に対して09年3月17日に
メールで送られたもの。
メールの文面によると、新たに設けられた「特別採用コース」は、すでに営業
・企画職、販売職などに応募している学生に応募資格があり、通常の筆記試験や
面接に加えて、ソフトバンクモバイルの携帯電話の紹介実績を選考基準に加える、
というもの。
いったん選考が終了し「ご縁がなかった」とされた学生も応募可能で、「敗者復活
戦」としての性格もありそうだ。
「特別採用コース」に応募した学生は、ソフトバンクから特設URLとIDを受け取り、
学生は、紹介者にURLを伝える。紹介者はURLから氏名などを入力し、ソフトバンク
側が紹介実績を把握する仕組みだ。紹介実績としてカウントされるのは、3月23日
から4月12日にかけて行われた新規申し込みと他社からの MNP(番号持ち運び)の
申し込みで、機種変更は対象外。申し込みだけでなく、4月26日までに電話の利用が
開始されていることも条件だ。
紹介実績や、別にまとめて提出する「紹介にあたり実施したプロセス」、筆記・面接
の結果を踏まえて、選考の通過者に対しては4月下旬から5月にかけて「特別面接」が
行われるという。
■「自分の力をアピールする機会を設けたに過ぎない」
メールの文面では、目的として「通常の選考では図れない営業力を選考基準の一つ
に追加することで、候補者に多様なアピール機会を提供する」とうたっているものの、
学生の間からは「内定も出ていない段階で、学生に営業活動をやらせるのはおかしい」
「内定が欲しい学生の弱みにつけこんでいる」「友人関係がめちゃくちゃになる」
などと批判的な声もあがっている。
このような声に対して、ソフトバンク広報室では、「特別採用コースは、あくまで、
通常の筆記試験や面接では図ることのできない『営業力』を選考基準のひとつに追加
することで学生側に多様なアピール機会を提供し、多様な人材を採用することを目的
として、通常の採用コースとは別に新設されたコースであり、当社の営業目的で実施
するものではありません。また、本コースは、本コースの趣旨をご理解いただき、
同意頂ける方のみお進みいただくことになります(それ以外の方は、通常通りの採用
コースにお進みいただくことになります)」と、特別採用コースは営業目的ではない
と主張。(1)自分の力をアピールする機会を設けたに過ぎない(2)「特別採用コース」
は選択肢の一つに過ぎない、との立場を明らかにしている。
◎ソース URLリンク(news.livedoor.com)