09/02/28 23:27:44
「もう社員を抱えきれない」「戦力外だ」―。会社から厳しい言葉をかけられ、失職する正社員たち。
厚生労働省は27日、その数を約1万人と発表した。だが「100人以上の大規模離職」からすくい上げた
だけの集計で、氷山の一角に過ぎない。雇用調整の大波が、派遣社員だけでなく、正社員にも押し寄せている。
「申し訳ない。これ以上社員を抱えきれない」。今、ハローワーク西陣(京都市上京区)で新しい職を探す
男性(52)が、社長から3月末での解雇を告げられたのは今月上旬のことだった。
約20年間勤める大阪市内のコンピュータープログラム開発会社の課長。多くのプログラム開発で責任者を
務めた。年収は800万円台だったが、昨年10月から会社の受注が大幅に減り、給料も3割以上減った。
妻と高校生の長男、中学生の次男、長女と5人暮らし。通告された次の週から妻は店員のアルバイトを
週2日から6日に増やした。預金は約1000万円あるが、男性は「これから、学費を負担できるか不安で
ならない」と話す。
週に2、3日ハローワークをのぞく。しかし、同じ業種で50歳代を雇ってくれる会社はない。サービス業
などの会社にも4、5件電話をいれてみたが「52歳の採用は考えてない」と面接にもたどり着けないという。
「残るつもりなら、工場の清掃しかない」。大阪府吹田市の男性(39)は先月、退職勧奨を受け入れた。
会社は、携帯電話の液晶や半導体の製造過程で使う薬品を製造していたが、昨年12月には、受注量が
3割減になったという。
「会社に腹は立つけど、これだけ仕事がなければ仕方ない」。ハローワークに通い、これまで営業職を
中心に、十数社に履歴書を送ったが、面接を受けられたのは1社だけ。「経験を生かせる営業の仕事を
早く見つけたいが、思うようにいかない」とため息をつく。
広島市南区の金型設計会社で働いていた男性(32)は今月中旬、社長から「月末で辞めてくれ」と頼まれた。
「戦力外」とまで言われ、翌日から出社しなくなった。解雇1か月前の予告も退職金もなく、放り出された格好だ。
社員5人の小さな会社だったが、派遣社員の大量解雇のニュースを見ても、「自分は正社員だから」と
危機感は希薄だったという。今は貯金を崩して生活する。初めて訪れたハローワークでは、多くの人で
ごった返しているのに驚いた。
「資格もないし、どう仕事を探していいのかわからない」。男性は、急激な不況の嵐に立ちすくんでいる。
▽ソース:読売新聞 (2009/02/27)
URLリンク(osaka.yomiuri.co.jp)
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