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世界的な景気後退で苦境にあえぐ日産自動車や上三川町内の関係企業を支援するため、日産
栃木工場を抱える同町は十九日までに、四月から日産の新車を購入した町民に、一台当たり
二十万円を上限に車両価格の10％を助成する方針を固めた。多くのホンダ関係企業がある芳賀町も、
ホンダのハイブリッドの新車購入に五万円を助成する経費を新年度予算案に計上した。
金額的な波及効果は大きくはないが、行政が地域産業の核である両社の支援姿勢を明確に打ち出した。
上三川町の猪瀬成男町長は同日、助成の方針を町議会に伝えた。こうした助成は栃木工場立地
以来初めて。新年度当初予算での措置が間に合わないため、経費二千万円を六月定例町議会で
予算化し、四月にさかのぼって適用する考え。期間は一年の方針。
日産は今三月期、約千八百億円の営業赤字に転落する見込みであるなど極めて厳しい経営環境に
直面している。同工場は、昨年九月から三月までに約七万台を減産する。
同工場と関係企業、その従業員らが、工場稼働以来の約四十年間で一千億円もの町税収入に寄与
してきたことなどを踏まえ、猪瀬町長は取材に「今の日産は非常事態。これまでの恩返しだ」としている。
一方、芳賀町は新年度予算案に、ホンダの新車購入の助成費用として百五十万円を計上。同日、
町議会に説明した。環境への配慮を加味し対象をハイブリッド車に限定。三十台分を想定している。
ホンダも今下半期、約千九百億円の営業赤字となる見通し。県内では、さくら市に建設中だった
研究所の本格稼働を当初予定の一〇年から一一年以降に延期するなどの影響が出ている。
全国的には、岡山県総社市が、地元に影響力の大きい三菱自動車の新車を市民が購入する場合、
一台当たり十万円を助成する施策を始めている。
▽ソース：下野新聞 （2009/02/20 05：00）
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