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高知県室戸市の県漁協室戸支所は、釣ってすぐのゴマサバの神経を破壊し、鮮度やうま味を保つ
「室戸無神経サバ」を、本格的に売り出す。生け締めした上で、さらに効果を高める処理方法。生産者
などでつくる「室戸立縄(たてなわ)協議会」の中屋和明会長(72)は「名は無神経でも味は繊細。『この魚
やないと』という消費者の信頼を得たい」と意気込んでおり、「清水サバ」と並ぶブランド化を目指している。
◆マグロ漁の技術利用
釣り上げたゴマサバの中でも特に脂が乗った魚を選別。血抜きをし、魚の背骨に沿う2本の神経を
尾の方から針金を差し込んで破壊する。港までは氷詰めの発泡スチロールの箱に入れて運ぶ。
サバは価格変動が大きいため、同協議会は安定した収入を得ようと、2007年12月頃から県室戸漁業
指導所の協力でブランド化を模索。サバの身に含まれ、うま味や鮮度の決め手となる「アデノシン三リン酸
(ATP)」という物質に着目した。量が多いほど味や鮮度が良いが、魚が暴れると急激に分解されて減少
するため、神経を破壊して動かなくするマグロ漁などの技術を使うことにした。
08年12月から室戸市と徳島県海陽町の量販店「サンシャイン」で、刺し身、たたき、姿ずしなどに加工して
試験販売。消費者からは「甘みがあっておいしい」「臭みがない」という評価を得た。今年に入って同店のほか
高知市の「サンプラザ」(1月中のみ)などでも本格的な販売に乗り出した。
現在、神経を処理できる5、6隻で漁を行っているが、1日50匹が限度。処理技術がある生産者を増やす
ことが課題となっている。中屋会長は「室戸の魚はおいしいということを知ってほしい。将来的には商標登録を
して全国に発信したい」と話している。
▽ソース:読売新聞 (2009/01/27)
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