【財政政策】竹中平蔵氏が語る「もっとも失われた1年」[08/12/22]at BIZPLUS
【財政政策】竹中平蔵氏が語る「もっとも失われた1年」[08/12/22] - 暇つぶし2ch1:依頼266@汗かき恥かきφ ★
08/12/23 15:16:17
100年に1度の金融危機にある今、不幸にも麻生内閣は“迷走”を続け、いったんは回復した日本経済を食いつぶそうとしている。
竹中氏は「2009年秋までこの混乱が続けば、日本は『最も失われた1年』を経験するかもしれない。誤った政策は三重苦を招く」と警鐘を鳴らす。

■誤った政策がもたらす三重苦
 あまりの迷走ぶりに、メディアの評価も厳しさよりはあきらめムードが漂う。しかし政策を糾(ただ)すために、何が問題なのか
明確に指摘しておこう。不適切な経済政策が、いったんは復活した日本経済の蓄積を食いつぶしつつある。首相からは、予算規模を
拡大する一方で、増税時期を中期プログラムに明記するという一貫性を欠く指示が出され、予算編成はそのような方向で進んでいる。
このままでは、景気は回復せず、財政再建は遠のき、そして増税だけが残るという姿になる。まさに、誤った政策による三重苦だ。
1990年代の日本経済は失われた10年と呼ばれたが、平成20年秋に始まった麻生政権下での政策混乱が来年秋まで続けば、
日本は「最も失われた1年」を経験するかもしれない。

 三重苦の第1は、この政策のままでは経済が回復しないという点だ。経済の現状をかなり深刻にとらえる必要がある。
金融は大幅に逼迫(ひっぱく)しており、過去2年間で3倍に増えた倒産件数は今後さらに増加するだろう。何より重要なのは、
中小企業のみならず上場企業が多数倒産(年初からすでに30社超)していること、しかも黒字倒産が見られることだ。
金融機関のバランスシートは欧米ほど傷んでいないのに雇用情勢の悪化は着実に進んでいる。
現状では、非正規雇用の問題ばかりが注目されるが、正規雇用の削減も進むと考える必要がある。
一部の企業は、金融経済危機をエクスキューズ(言い訳)にして、日本から海外に大幅に活動拠点を移すのではないか。本格的な空洞化だ。
構造改革が停滞したために規制緩和が進まず税率も高いままの日本からいかに撤退するか、グローバル企業はしたたかに考えていよう。

 三重苦の第2は、財政再建が大きく遠のいた点だ。そもそも成長なくして財政再建はない。日本の財政健全化は「23年基礎的収支の黒字化」を
目指して苦しい道のりを歩んできた。結果的に過去5年間で基礎的収支は28兆円の赤字から8兆円の赤字へと、大きく改善した。この改善を、
本格的な増税なしに実現したのである。このまま改革を続け経済を活性化し(税収増を確保し)、一方で歳出健全化を続ければ23年の黒字化目標達成は
決して難しいことではなかった。

 しかし今回の予算編成で、基礎的赤字は再び13兆円へと拡大する。これまでの改革の成果は一気に食いつぶされることになる。

>>2以降に続く

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