08/12/21 04:10:34
企業の業績悪化の影響で、派遣労働者の契約を途中で打ち切る「派遣切り」が相次ぐ中、居酒屋チェーンや
タクシー会社などに人材を募集するところがたくさん出てきた。農業や介護などでも人手不足の傾向が続いて
いる。厚労省では「肉体労働がきつくて、給料が安い仕事が敬遠され、人手不足になっている」といい、どうやら
「どこもかしこも全く仕事がない」ということでもないようだ。
◆モンテローザやMKタクシーなど人材確保に動く
居酒屋「白木屋」「魚民」などを展開するモンテローザは 2008年12月19日、雇用調整で失業した派遣社員や
正社員を対象に、全国で最大500人を同社の正社員としてあらたに雇用する、と発表した。採用職種は居酒屋で
ホールやキッチン業務を行う店長候補で、年齢や経験は問わない。同社は「年間100店舗をあらたに出店する
予定で、店長候補として人材を確保するため」と説明しており、「派遣切り」などが多い地域で有能な人材を
確保する構えだ。
08年12月に入ってからは、MKタクシーが、従業員を1年間で1万人増員する計画を発表している。九州の
タクシー会社も大量採用の方針を明らかにしている。ほかにも名乗りをあげた会社があり、企業がリストラを
すすめる一方で、「有能な人材を獲得するチャンス」と見て、あえて採用を増やす企業が一部で出てきているようだ。
厚生労働省が発表した2008年10月の一般職業紹介状況によると、10月の有効求人(8~10月に有効の求人)
は前月に比べ2.1%減っている。求職者1人あたりの求人数を示す有効求人倍率は0.80倍で、前月を0.04ポイント
下回った。正社員の有効求人倍率はさらに低くて0.52倍となり、前年同月を0.10ポイント下回っている。
これだけ見ると「仕事がない」という雇用情勢の悪化が見て取れるかたちだが、一部では、「人材不足」を意味
する、有効求人倍率が1倍を超えている職業もある。医師、歯科医師、獣医師、薬剤師(6.05倍)、保健師、
助産師、看護師(2.4倍)、医療技術者(2.04倍)で、主に医療関係で人手が足りていない。ホームヘルパーなどの
介護関係職は2.36倍だった。また、「接客、給仕」が3.08倍、保安の職種4.16倍、ドライバー1.27倍と、
人手不足は深刻だ。
▽ソース:J-CAST (2008/12/19)
URLリンク(www.j-cast.com)
記事は>>2以降に続きます。