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福井県坂井市の東尋坊でここ数か月、派遣社員契約を突然打ち切られる
「派遣切り」による生活苦で自殺を考える人が増えており、周辺海岸を自主パトロールし、
自殺志願者を説得する活動に取り組むNPO法人「心に響く文集・編集局」(茂幸雄代表)は
15日、市や地元観光協会に対し、自殺防止パトロールの活動を強化するよう求める要望書を提出した。
茂代表は
「年を越せないと悩んで断崖(だんがい)に立つ人が年末にかけて増えるかもしれない」と危惧(きぐ)している。
同NPOによると、10~11月に保護した8人のうち5人が元派遣社員で、3人は
「派遣切りによる生活苦で自殺を考えた」などと話したという。
11月初めに保護した東北地方の20歳代男性は、派遣契約の更新を待たずに突然、
契約解除を言い渡された。男性は「寮を追い出され、
1日1500円のネット喫茶で寝泊まりしたり、友人宅へ転がり込んだりしてしのいできたが、
貯金も底をついた。もう限界」と涙を浮かべた。所持金は100円しかなく、
茂代表らが差し出した餅をむさぼるように食べたという。
茂代表は「派遣切りなんて理由はこれまで1人もいなかった。
国や自治体は緊急支援を早急に実施すべきだ」と訴えた。
(2008年12月17日12時25分 読売新聞)
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