08/12/13 14:21:12
12日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、社債保証コストが上昇。
米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーが数週間以内に破産法適用を申請し、
信用市場に損失が拡大するとの観測からリスク意識が高まった。
フェニックス・パートナーズ・グループによると、ニューヨーク時間午前9時51分
(日本時間午後11時51分)現在、北米の投資適格級企業125社のCDSで構成する
マークイットCDX北米投資適格指数は1.5bp上昇し262.5bp。
JPモルガン・チェースによれば、投資適格の欧州企業125社で構成するマークイット
iTraxx欧州指数は6.5bp上昇の206bp。
主に高リスク・高利回りの欧州企業50銘柄で構成するマークイット
iTraxxクロスオーバー指数は65bp上昇し1102bp。
米上院では昨夜、140億ドル規模の米自動車業界救済法案の採決を一部議員が阻止した。
ウニクレディトのアナリストらは、政府融資がなければGMとクライスラーは年内に
破産法適用を申請するだろうと指摘。
ウニクレディトの信用ストラテジスト、ティム・ブリューン氏はさらに、
「次は自動車メーカーへの納入業者とディーラー、レンタカー会社だ」と指摘し
「失業と企業破たん、貸し倒れの増加と、一段の株価下落、欧州自動車業界への影響波及を
覚悟する必要がある」と話した。
米決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリングのデータによると、
GMのデフォルトは約50億ドルのCDSの決済を必要にする。
12月5日の時点で、GM債のCDS30億ドル相当とGM債を構成銘柄に含む指数を通じて
11億8000ドル相当のCDSが販売されていた。
CMAデータビジョンによると、GM債の保証コストは前払い部分が6.3 ポイント上昇し85.8%となった。
これはGMのデフォルトをほぼ確実視する水準。
また、GM債(表面利率8.375%、2033年償還)の価格は額面1ドルに対し7.25セント下落し
9.75セント(米金融取引業規制機構=FINRAの債券価格報告システム、トレースのデータ)。
フォード債CDSの前払い部分は6.8 ポイント上昇し77.8%。
欧州の自動車メーカーや部品メーカーのCDSスプレッドも上昇。
独フォルクスワーゲン(VW)とBMW、ダイムラーはそれぞれ57bp、69bp、73 bp上昇した。
URLリンク(www.bloomberg.com)