08/12/15 23:04:34 8ZHvwxzu
じいじ、今日もお話してよ。子供達は口々に訴えました。じいじはゆっくりと話し始めました。
今日は九州の王様を決めるという話じゃ。昔の、九州の各県さんたちが集まって、九州の
王様を決めようということになったんじゃ。長崎さん、佐賀さん、熊本さん、大分さん、宮崎さん、
鹿児島さんが揃ったところで、当然そこにおらん福岡さんの悪口になって盛り上がったんじゃ。
特に熊本さんは
「国の出先機関がいっぱいあるワシが九州の王様じゃ。第一ワシは精性交の出身なんだぞ!」
と大声を上げておったそうじゃ。そこに現れた福岡さん、当然皆の非難を浴びたそうじゃ。それを
黙って聞いていた福岡さんはこう言った。
「いいよ。熊本さんが王様で。でもそうなると、ほかの県さんは『おまえん所には国の出先機関は
あるか?何ない?田舎だなあ。出身高校は?何?精性交でも隈鷹でもない?馬鹿なんだね。
そっちでかたまってくれないかな?』と言われ続けることになるよ。それでいいんだね?」
ほかの県さんたちはみな黙ってしまい、やがて口々に「だったら福岡さんが王様でも仕方ないや」
「そうだそうだ、仕方ない」と言い出して、みな福岡さんと出て行ってしまったそうじゃ。後に残った
熊本さんは顔を真っ赤にして
「ワシだって本気出せば隈鷹も軽かったんだが、もしものことがあったら親戚一同が悲しむから
精性交にしただけだわ!」
と叫んでおったそうじゃが、もう誰もそれを聞くものはなかったそうじゃ。
じいじ沖縄さんは?とある子が尋ねました。じいじは、皆が呼ぶのを忘れておったそうじゃと、
教えてくれました。さあ、みんなもう家にお帰り。熊本さんみたいになるんじゃないぞ。そう
言ったじいじに、皆は~いと叫んで元気に家に向かって駆け出しました。じいじはにこにこ
笑いながらそれを見送っていました。心の中で「熊本さんみたいになるんじゃないぞ」と
繰り返しながら。