08/12/13 03:55:42
ニューヨーク（ウォール・ストリート・ジャーナル）：カナダの通信機器大手ノーテル・ネットワークス
(NYSE:NT)は11日、株価が上場維持基準を下回っているのを受け、「向こう6カ月以内に株価を1ドル以上に
戻せなかった場合、上場廃止になる」との通知をニューヨーク証券取引所(NYSE)から受けたと明らかにした。
ノーテルは、この通知によってさらに苦しい状況に追い込まれた。事情に詳しい関係者によると、同社は
破産法の適用を申請するかどうかを検討している。同社は選択肢を探すために、ラザードに加え、破産案件を
扱うクリアリー・ゴットリーブ・スティーン・アンド・ハミルトン法律事務所と話し合っているという。
景気減速の中で、同社の顧客が現金留保に向けて支出を削減したことを受け、同社の株価は年初来で
97％下落している。11日のNYSEで、同社株は前日比変わらずの40セントで取引を終えた。
同社のプレスリリースによると、同社の普通株式の平均終値が9日まで30営業日連続で1ドルを下回った
ことから、NYSEの定める上場維持基準の1つを満たしていない状態となっているという。NYSEの規則によると、
こうした通知を受けた企業が上場を維持するには、通知から6カ月以内に普通株式の平均終値を1ドル以上に
回復させなければならない。
同社はプレスリリースで、株価を規定水準に回復させる意向であることをNYSEに通知する予定と述べた。
同社は2006年に10株を1株とする株式併合をしているが、「平均終値が規定水準に満たなかった場合、
来年春の年次株主総会で、普通株式の併合を株主に提案することを検討するかもしれない」とし、再度、
同様の措置を取る可能性を示した。
ノーテルは、利益率の高い音声のみの通信ネットワークに対する需要の急減により、経営がぐらついており、
景気減速を乗り切るために経費節減と資産売却を計画している。
UBSのアナリスト、ニコス・テオドソポイロス氏によると、ノーテルは26億ドルの現金があり、2010年までの
運転資金は十分であるほか、2011年まで債務の返済期限は来ないという。
事情に詳しい関係者によると、ノーテルはラザードと、その他の問題について1年にわたって協議してきた。
だが今は、最も重要な資産の一部を売却する計画で、破たんを回避する方法を模索している。
クリアリー・ゴットリーブの破産案件部門のパートナー、ジェイムス・ブロムリー氏がノーテルのアドバイザー
を担当しているという。
ノーテルはアドバイザーについて、コメントを避けた。
▽ソース：NIKKEI NET （200/12/12 15：31）
URLﾘﾝｸ(www.nikkei.co.jp)