08/12/10 10:59:04
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米国の金融危機に端を発する「世界同時不況」の波が、日本にも押し寄せてきている。
企業の業績下方修正に加え、派遣労働者のリストラ、消費低迷、円高株安など悪い材料は
数え切れない。将来への不安にもっとも敏感なのは、日本の〝お家芸〟である製造業を支える
中小企業だ。約6500の町工場が軒を連ねる「日本有数のものづくりのまち」東大阪を訪ねた。
東大阪市東部の弥生町にステンレス線を細く加工する「富士精線」はある。
この5年間、売上高は約3倍に拡大した。
同社が得意とするのは、自動車のマフラーなどの排気系の溶接ワイヤ。低燃費・低公害の
自動車生産にはガソリンを高温で効率よく燃焼させ、有害物質の排出を抑える技術は
欠かせない。
高温に耐えるステンレス鋼が「排気系に使われる」とにらんだ石橋敏祐社長(61)の戦略が、
増収の原動力となった。
約5000平方メートルの工場内にはグルグル巻きになった半完成品のワイヤの束が転がり、
フォークリフトが行き交う。生産量は月200~300トンで、国内での業界シェアは3~4%。
26人の社員の平均年齢は30歳と若い。鋼材メーカーから仕入れた太さ5・5ミリの
ステンレス線をまったく傷つけずに1ミリ台まで細く伸ばせる。
しかし、大手自動車メーカーの業績にブレーキがかかり、減産態勢に突入したとたん、
足元が揺らぎ始めた。
「11月以降、急激に需要が減った。来年1、2月まではこんな状況が続くのではないか」。
石橋社長の長男である卓典常務(31)は表情を曇らせる。
「自動車メーカーの減産が長引くほど、うちの生産活動は停滞する。在庫が積み上がり、
悪い方向に流れていく。とにかく今は、経済の景色が悪すぎる」と石橋社長。
ニッケルなど原材料価格の急落で買い控えが起き、生産調整局面にあることも需要低迷に
拍車をかけている。
(中略)
■ ■
暗雲のたれ込める「モノづくりのまち」だが、すべての人たちが元気を失ったわけではない。
東大阪の中でも、とりわけ中小製造業の密集する高井田地区にある自動車用精密部品などの
「フセラシ」の嶋田亘会長(66)は「下ばかり見ても仕方がない。いいものを伸ばしながら、
何が伸びるか考えながらやるべきだ」と強調する。
同社の受注は前年同期に比べ全体で2割以上ダウンした。しかし、環境意識の高まりで
成長の著しいハイブリッド車に搭載される部品は伸びている。好不況の波も、製品や
業界によって〝まだら模様〟を描いているのが現場の実情だ。
東大阪商工会議所の元専務理事で、大阪商業大学の湖中斉リエゾンセンター長(73)は
指摘した。
「中小・零細企業の社員は経営者であるオヤジさんの顔を見ながら、仕事をしている。経営者が
厳しい現実にめいることなく、前向きに差別化戦略や付加価値戦略に取り組むことこそ将来の差
として表れる」
-以上です-
依頼を受けてたてました。