08/12/09 19:27:56
韓国で06年前後に円建て融資を受けた中小企業経営者らが、元利払いで思わぬ負担増に
直面している。ウォン高と低金利でうまみが大きいはずだったが、金融危機に伴う急激なウォン安
円高でウォン換算での元本返済負担がみるみる急増。金利水準の上昇とともに利払いも増えて
おり、ダブルパンチとなっている。
韓国では06年前後、中小企業や自営業者らの間で円建て融資の人気が高まった。融資残高は
06年末には05年末の約1.5倍、150億ドル(現在のレートで約1兆4千億円)に。06年ごろは
ウォン建て融資の金利が年7~8%程度だったのに対し、円建てなら2%程度。ウォン高円安が
進めばウォン換算で返済額が減るとの期待も強かった。借り入れた資金は、設備投資や運転資金
のほか、不動産投資などに回ることもあったという。
その後、一部は返済されたが新規融資もあり、直近の融資残高はほぼ同じ水準だ。
ところが、07年後半まで100円=700~800ウォン台とウォン高基調だったウォン相場は、今年に
入って一気にウォン安円高が進んだ。現在は100円=1600ウォンに迫り、返済元本はウォン換算
で2倍になった計算だ。円建て融資の大半は変動金利とされるが、最近は6%程度に上昇しており、
利払い負担も膨らんでいる。
ある中小企業の社長は「元本の返済だけで大変なのに……」と嘆く。地元メディアはこのところ、
「眠れない夜」に苦しむ中小企業経営者らの声を相次いで紹介。景気悪化で経営が苦しい中、返済
負担が倒産などにつながる懸念を伝えている。
韓国銀行(中央銀行)は今月から返済期間の延長に関する規制を緩和し、当面の負担軽減に乗り
出した。ただ、ウォン安円高がさらに進めば負担は増す。「根本的解決策はウォン高」(韓銀)というが、
韓国経済は日本以上に金融危機の打撃が大きく、先行きは厳しい。
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