08/12/03 13:24:06
飲食店を利用している人の約7割が他人のたばこを不快と感じ、そのうち同じ店を再び利用
する人が約2割にとどまっていることが、ファイザーが発表した「飲食店での受動喫煙に関する
意識調査」で分かった。回答者の95%超が飲食店に対して受動喫煙対策を希望していることも
明らかになっており、ファイザーでは「今後、飲食店には全面禁煙を含むさらなる受動喫煙対策が
求められる」としている。
調査は、週に一度以上、飲食店を利用している喫煙者400人と非喫煙者400人の計800人を対象に
実施した。
「飲食店で他の客のたばこの煙に不快な思いをしたことがあるか」との問いには、全体の67.3%
(538人)が「ある」と回答した。喫煙者でも46.5%(186人)が「ある」と答えており、
飲食店では、非喫煙者だけでなく、喫煙者も他人の喫煙を不快に感じる割合の高いことが分かった。
この他人のたばこで不快な思いをした538人に対し、「たばこの煙で不快な思いをした店をまた
利用するか」について質問。その結果、「利用する」は22.3%(120人)にとどまった。
同じ538人に「禁煙席を選んだのに、喫煙席からたばこの煙が流れてくるなど、不快な思いを
したことがあるか」を尋ねたところ、「ある」が78.3%(421人)に上った。ファイザーでは
「店の不十分な分煙対策が原因で、たばこの煙で嫌な思いをしている客が多い」と指摘している。
受動喫煙を防止するため、飲食店で喫煙を禁じる法規制についての質問には、非喫煙者の76.3%
(305人)が「賛成」と答えたほか、喫煙者も4人に1人が「賛成」とした。また、「喫煙席・
禁煙席について、飲食店がどの程度の対策を取るべきか」については、「終日全面禁煙」が25.3%
(202人)、「分煙」が64.5%(516人)、「全席禁煙タイムを設ける」が5.9%(47人)で、
全体の95.7%(765人)が飲食店に何らかの受動喫煙対策を希望している。
調査結果について、産業医大産業生態科学研究所健康開発科学研究室の大和浩氏は「受動喫煙の
約8割が『副流煙』で、くすぶるように燃えるたばこから発生する。喫煙者が吸い込む『主流煙』
より有害な化学物質が含まれ、肺がんや心筋梗塞などの危険性が高まる。たばこの煙で不快な
思いをしたことのある人の約8割が、禁煙席を選びながら喫煙席から流れてくるたばこの煙で
嫌な思いをしており、分煙対策には効果がないことが明らかになった。『受動喫煙防止法』
など飲食店で喫煙を禁じている欧米先進国に比べ、日本の受動喫煙対策は遅れており、早急な
対策が求められる」とコメントしている。
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