08/12/02 02:12:47
>>1の続きです。
UBSとスイス2位の銀行クレディ・スイス・グループのバランスシートは両行合わせて同国の国内
総生産(GDP)の7倍に相当し、かつてはスイス経済のけん引役だった。しかし、今や双方とも損失に
見舞われ、経済全体にも波及。経済協力開発機構(OECD)は11月25日、来年のスイス成長率が
マイナス 0.2%と、今年のプラス1.9%から悪化するとの見通しを示した。
UBSの株価は年初来で67%下落。クレディ・スイスは今年7-9月(第3四半期)に約13億スイス・
フラン(約1020億円)の赤字を計上。公的支援は受けない選択を取ったが、100億フランの増資を実施し、
中東の投資家などが引き受けた。このため、経営にスイス以外の資本が関与する懸念が高まった。
最大の打撃は、UBSが一部米国人顧客の脱税をほう助したとして、一連の調査対象となったこと
かもしれない。これによって同行が伝統としてきた秘密主義はリスクにさらされている。米ピーターソン
国際経済研究所(PIIE)の上級研究員、エドウィン・トルーマン氏は、スイスの秘密主義の伝統は「世界の
圧力を受けて、崩れる可能性がある。独自路線を貫く利点は減っている」と語る。
トルーマン氏は一方で、「スイスはアイスランドとは違う。それは良い知らせだ」とも指摘。「ただ問題は、
スイスはどうするのかということだ。危機は本当に世界的になっている。これから逃れられる国はない。
国民所得が高い先進国であっても、規模の小さい開かれた経済の国は問題を抱えるだろう」と話した。
-終わりです-