08/11/29 13:24:30
2008年産青森リンゴの価格が低迷している。
青森県によると、10月の平均価格は県内、県外市場ともに前年同期を18%下回った。
景気低迷による消費減退に加えて、全国的に秋の果実が豊作だったことなどが影響しているようだ。
ひょう害に見舞われた主力産地の津軽地方は、安値とのダブルパンチに苦しんでいる。
県りんご果樹課によると、08年産リンゴの10月の平均価格は、県内の産地市場が1キロ当たり158円(前年同期193円)、
県外の消費地市場が220円(同268円)。10月の県外出荷量は2万7203トンで、前年同期を1075トン上回った。
同課は「消費地市場の価格は近年では02年の215円に次ぐ安さだ」と説明。
「わせ種の『つがる』の値段が低く、その影響が中生種にも及んだ。ひょう害果などが値段を下げている部分もある」
と分析する。
津軽地方では、春の降ひょうで大量の被害果が値段の安い加工用に回った。
主力品種の「ふじ」は夏場の雨の影響などで、つるの根元が割れる「つる割れ」が多く発生しており、
低価格を招く一因にもなっている。
弘前市富栄の男性農家(68)は「台風の被害がなく、量は多いが価格が普段より2―3割ほど安い。
一方で肥料は値上がりし、農協に融資を依頼するしかない」とあきらめ顔だ。
同市新岡に畑を所有する男性農家(70)は「豊作でも喜んでいられない。若い人が農家になりたがらないのも無理はない」
と嘆く。
11月に入っても目立った価格上昇はなく、消費地市場価格が来年5月までの累計で1キロ当たり222円を下回った場合、
県による農家への価格補てんが実施される。
県りんご果樹課は「補てんしなくても済むよう、関係団体と協力し、価格浮揚対策に取り組んでいきたい」と話している。
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