08/11/26 00:09:20
日産自動車と三菱自動車、スズキは25日、
来年1月に米デトロイトで開かれる「北米国際自動車ショー」への出展を見合わせたことを明らかにした。
米景気の悪化で自動車市場の低迷が続き、「販売拡大につながる効果が見込めない」(日産)と判断したため。
欧州メーカーの不参加も伝えられており、世界の大手メーカーが北米最大の自動車ショーへの出展を見送る異例の事態で、
米自動車市場の“地盤沈下”を象徴する出来事といえそうだ。
世界5大自動車ショーの一つであるデトロイトショーは毎年1月に開催され、
ビッグスリー(米自動車大手3社)のおひざ元ということもあり高い注目度を誇っている。
だが、ビッグスリーの経営危機から当地では失業率が急激に悪化。
また、自動車ショーへの出展には、ブース設営や車両運搬などで1社数億円の費用がかかるうえ、
デトロイトはもともと日本車が強い地域でない。
販売不振にある日本メーカーも厳しい経営環境にあり、コスト削減を優先した形だ。
日産は出展見送りについて、19日から始まった「ロサンゼルス自動車ショー」で
全面改良したスポーツカー「フェアレディZ(北米名370Z)」など目玉商品を発表したことも理由に挙げる。
ただ、3月の「ニューヨーク国際オートショー」には出展する予定で、今後は販売が見込める地域に的を絞って出展していく考えだ。
三菱自やスズキも「厳しい市場環境を考慮した」という。
また米メディアによると、デトロイトショーには伊フェラーリや独ポルシェ、英ランドローバー、英ロールスロイスなども出展を見送る見通し。
日欧の名だたるメーカーのブースが会場から消える“異常事態”となる。
米国発の金融危機拡大により、先進各国では新車販売が落ち込んでいる。
10月は米国が31.9%減、日本が13.1%減(軽自動車除く)でそれぞれ25年ぶり、40年ぶりの低水準となり、
欧州(28カ国)も14.5%減と総崩れだ。
各国の自動車ショーも来場者数減少など問題を抱える。
一方、世界2位の自動車市場に躍進した中国の「北京モーターショー」(4月)には主要メーカーがほぼ勢ぞろいした。
自動車産業を支えてきたともいえる米国市場の落ち込みにより、次なる巨大市場中国での自動車ショーの存在感が高まりつつある。
世界5大自動車ショーの入れ替えがあるかもしれない。
ソース:FujiSankei Business i
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