08/11/18 15:16:08
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東京都港区に住む自営業、井上さんは今年の夏、マイカーを手放した。それまで使っていた月額
4万5000円の駐車場がなくなり、7万円の駐車場を借りなければいけなくなったからだ。
だが、母親の通院のために車は欠かせない。代わりに利用を始めたのが、1台の車を多人数で
共同利用する「カーシェアリング」。自宅近くの駐車場にカーシェアリング用としておかれている
小型車が井上さんの新たな“マイカー”だ。
井上さんが利用しているのは、カーシェアリング最大手のオリックス自動車が展開する
「プチレンタ」。初期登録料と毎月の基本使用料が必要だが、利用時は15分160円からの
時間料金と1キロ当たり19~20円の距離料金を払うだけ。利用料金にはガソリン代も含まれて
いる。
マイカーの維持費として月に10万円近くもかかっていたという井上さんだが、現在は2万~
3万円程度。「自動車は必要な時にだけ使えれば十分。マイカーはもういらない」。井上さんの
意識は大きく変わった。
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カーシェアリングを利用してから、井上さんにはもう一つ変わったことがある。「近くなら
タクシーの方が安いし、遠くに行くには地下鉄やバスがいい」。移動コストを計算し、最良の
手段を選ぶようになったのだ。そんなコスト意識が交通機関の選択にどう影響するのかを調べる
社会実験が名古屋市内で10月から行われている。
「課金しました」。自動車を運転中、携帯電話から音声が流れる。この携帯電話は、衛星利用
測位システム(GPS)機能付きで、実験に参加するモニターに配布された。市中心部の
約25平方キロに入れば、自動的に口座から500円が引き落とされ、区域内で買い物をしたり、
駐車場を利用したりした際のレシートを携帯電話のカメラで撮って送信すれば、300円が
返金される仕組みだ。
実験の狙いは、課金によって混雑する市街地の通り抜けや違法駐車を減らすこと。公共交通機関の
利用を促し、渋滞を緩和できれば、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)排出量を削減
できる。実際に効果はあった。モニターの名古屋市中川区の主婦、桜井さんは「課金される
という意識があったので、できるだけ地下鉄で移動していた」と打ち明ける。
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続きます。ソースは
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)