08/11/11 01:04:14
>>1の続きです。
◆金融危機で事業買収の好機
パナソニック―三洋連合は、国内電機大手にとっては手ごわいライバルとなりそうだ。国内大手は、日立
製作所が07年にGEと原子力事業で合弁会社を設立したり、シャープとソニーが液晶パネルの合弁会社
設立で合意するなど、事業分野ごとの提携は進んでいる。しかし、買収金額が数千億円に上る、今回の
ような大規模な再編劇は国内電機業界では、事実上、初めてだ。
電機業界は、円高、原材料高、製品価格の下落という「三重苦」により、08年9月中間連結決算で、
大手8社中6社が減収となった。
東芝は市況悪化で、半導体事業が不振となり、赤字に転落、薄型テレビの「勝ち組」と言われてきたシャープ
も携帯電話の販売不振で、中間期としては7年ぶりの減収減益となった。
ソニーは円高・ユーロ安が業績を直撃した。現地生産が少ない欧州向けのデジタルカメラなどの輸出品の
採算が悪化して、09年3月期の連結営業利益の業績予想を、7月時点より2700億円少ない2000億円に
下方修正した。
海外でも、韓国のサムスン電子が、業績の低迷や通貨ウォン安の影響で、米半導体大手サンディスクへの
買収提案を撤回するなど、各社とも成長戦略の見直しを迫られている。
東芝の西田厚聡社長は、原発と半導体事業を柱に、売上高を10年度に06年度の1・4倍にあたる10兆円
に増やす方針だったが、半導体市況の悪化などで計画にずれが生じ、10兆円の大台突破はパナソニック―
三洋連合に先を越された。
世界的な金融危機に伴う消費の冷え込みは、「パナソニックのような資金が豊富な企業にとっては、事業買収
の好機」(別の大手電機役員)でもあり、さらなる電機の大型再編が起きる可能性がある。
◆統合劇1年前に予言…漫画「島耕作」
漫画雑誌「モーニング」(講談社)に「社長 島耕作」を連載中の漫画家、弘兼憲史さんは、前作の「専務
島耕作」で、パナソニックがモデルの「初芝電器産業」と、三洋電機がモデルの「五洋電機」の統合劇を描いた。
初芝が、五洋電機の株を取得して、持ち株会社「初芝五洋ホールディングス」を設立させるというストーリーだ。
弘兼さんは元パナソニック社員で、「電池などに突出した技術力を持つ三洋電機に、外資系ファンドなどが
入り、バラバラにされていくのは良くないと思い、1年ほど前に初芝が五洋を救済するストーリーを考えた」と言う。
漫画では、経営統合をまとめ上げた功績で島耕作が専務から社長に昇格した。弘兼さんは「島は統合後も
リストラをせず、『五洋』のブランドも残した。パナソニックと三洋の統合でも、雇用が守られれば(両社の)融和
が進むのでは」と期待している。
-終わりです。-