08/11/01 22:27:05
人材派遣業大手のパソナグループは、農業に本格参入する。兵庫県淡路市で市町村が実施
している、特定法人貸付事業を活用。賃借した農地で取り組む。雇用に関する農業の潜在力に
着目したパソナは、2003年から就農希望者を対象にした農業研修、農業ビジネス経営塾
「Agri-MBA」など就農支援事業を行ってきた。今回、「パソナチャレンジファーム」(2万平方
メートル)を確保し、独立就農を目指す人を3年間の有期雇用社員として採用した。
チャレンジファームは、初年度7人を採用。近く農作業を開始する。農場は順次拡大する予定
で、来春には1.5倍へと拡大する予定だ。採用された社員は「農援隊」と命名され、3年間は
パソナの農場で働きながら栽培技術や農業経営を学ぶ。
月給は20万円程度を支給し、住居(自己負担あり)も農地の近隣に用意し、グループ社員と
同様の福利厚生を受けられる。4年目以降の独立就農や農業関連事業で起業する場合は、
パソナグループが全面支援する。
パソナグループの山本絹子取締役専務執行役員によると、「農業を目指す人は多いが、個人
単位で農地を探すことはなかなかうまくいかない。当初3年間は栽培がうまくいかなかったりする
ケースもある。半年程度の農業研修ですぐに就農するのは難しい」という。
このため、同社が農地を借りて、3年間はパソナグループの社員として農業に従事してもらって
から独立就農する仕組みを構築した。全国で増大している耕作放棄地を市町村から借り受けて、
3年後には全国10カ所にチャレンジファームを展開する計画だ。
外食事業のワタミや流通のセブン&アイ・ホールディングスが農業事業を開始しているが、
就農人材の育成に重点を置いているのがパソナグループの農業事業の特色。食料自給率の
低下や耕作放棄地の増大が社会問題になっており、根本には農業従事者の高齢化問題がある。
初年度の農援隊の年齢構成は20代後半から40代前半までで、農業の高齢化問題解決の試金
石になりそうだ。
ソース:フジサンケイビジネスアイ
URLリンク(www.business-i.jp)
ニュースリリース(『農業活性化のために』パソナグループHP)
URLリンク(www.pasonagroup.co.jp)