08/10/23 07:58:22
全日本空輸(ANA)は22日、中国や台湾、ソウル(金浦)線の国際線ビジネスクラスで、
12月1日から新しい機内食を提供すると発表した。ビジネスクラスの機内食をリニューアル
するのは6年ぶり。
新メニューは料理家の栗原はるみさんが監修を担当。月替わりのメーンディッシュに
「鴨つくねバーグ」「銀だらのみそ焼き」といった“家庭の味”を用意するなどし、ビジネス客の
取り込みを狙う。全日空の山内純子客室本部長は「現在、航空会社は“機内食戦争”といっても
いい状況。顧客に満足いただけるメニューになった」と自信を示した。
運賃値上げや景気低迷の影響で観光旅客が減少するなか、単価の高いビジネスクラスは、
重要な収益源として期待されている。同クラスのターゲットはビジネス客で、機内食を
はじめとする機内サービスが航空会社選定の重要な要因になると判断し、工夫をこらした
新メニューを提供する。今後も上級顧客向けサービスを充実する。
【予報図】
■上質サービスで逆風に対抗
航空各社は、通常3つに分類される国際線の座席クラスのうち、ファーストクラスと
ビジネスクラスを「収益の柱」と位置付ける。エコノミークラスに比べ、座席数が少ないものの、
1人当たりの収益率が格段に高いためだ。
ただ、その頼みの綱も金融危機に端を発した世界的な景気後退懸念や、企業業績の
悪化見通しで、すでに利用客が減少し始めている。これまで海外出張でビジネスクラスを
利用していた個人旅客が、エコノミークラスに変更する動きが、欧米企業を含めて
目立ち始めている。
日本航空の西松遥社長は21日の会見で「観光旅客は昨年から低迷しているが、8月以降は
ビジネス旅客にも影響し始めた」と明かした。
実際、同社の8月の国際線輸送実績は、前年同月比13.3%減の108万6837人と、5~9%減で
推移していた7月以前よりも大きく悪化した。また、22日に会見した全日空の山元峯生社長も
「利用頻度の多い企業上位20社に入っていたリーマン・ブラザーズの破綻(はたん)で、
ニューヨーク、ロンドン線は猛烈に落ち込んでいる」と明らかにした。全日空の場合、
国際線ビジネス旅客数は8月以降、前年に比べ85~90%の水準で推移しているもよう。
しかし、ビジネス旅客の落ち込みが激しくなるのは、むしろこれから。しかも、どこまで
減少するかが読めない状況だ。それだけに全日空の例のようにサービスを強化せざるを
得ないが、それだけで旅客をつなぎ止めるのには限界がある。
今後、格安航空会社の日本就航が増える見通しだ。このままでは高コスト体質の日本の
航空会社の弱点が露呈する恐れがあり、もう一段の対策が急がれる。(門倉千賀子)
▽News Source FujiSankei Business i.on the Web 2008年10月23日
URLリンク(www.business-i.jp)
▽Press Release
ANA国際線日本発中国・台湾・ソウル(金浦)線ビジネスクラスに
料理家 栗原はるみさん監修の機内食が登場します
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