08/10/22 07:20:55
トヨタ自動車は21日、2009年3月期連結決算(米国会計基準)の営業利益予想を、
1兆~1兆2000億円程度とする方向で最終調整に入った。前期実績2兆2703億円から半減する。
当初は前期比29・5%減の1兆6000億円と見込んでいたが、9月以降の世界金融危機で
市場が縮小、円急伸により為替差損が膨らんで、さらなる大幅減益が避けられないと判断した。
営業利益を初めて1兆円台に乗せた02年3月期(1兆1234億円)程度に後退することになる。
トヨタは7月、08年(暦年)世界販売台数計画を当初の985万台から950万台に下方修正。
8月に発表した第1・4半期決算では、販売台数減の影響を織り込んだ上で、通期予想を
変更しなかった。
だが9月中旬以降、米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破たんに端を発した米国発の
金融危機が拡大。先進国に加え、堅調だった中国など新興国でも販売が落ち込み、
グループ全体で前年販売実績(937万台)を下回ることが確実。930万台程度まで下がるとの
見方が強まりつつある。
さらに、為替はドルとユーロに対する信用収縮から急速に円高が進んでおり、通期の
想定レート1ドル=105円と1ユーロ=161円の変更は必至。トヨタは年換算で、1円の円高に対し、
ドルで約400億円、ユーロで約60億円の為替差損が生じる。他通貨に対しても軒並み円高が
進んでおり、数千億円の減益要因となる見通しだ。
また、ガソリン高騰に伴う大型車から小型車への需要シフトで、1台当たりの利益率が低下。
9月に国内で実施した一部車種の値上げやコスト削減を考慮しても、販売台数減と為替差損の
マイナスを補えない。
通期の営業減益は2000年3月期以来、9年ぶり。トヨタは今後、為替動向などを慎重に見極めた
上で、業績見通しについて詰めの検討を急ぎ、来月の第2・4半期決算発表で公表する予定。
主力の北米市場については「来年いっぱいは厳しい」(トヨタ首脳)との見方が強く、
来年度以降の業績回復も不透明な状況だ。
▽News Source Chuunichi Web 中日新聞 2008年10月22日 朝刊
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▽トヨタ自動車 株価 [適時開示速報]
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