09/12/25 19:06:48 37F6Alj9
ただ一人、さして騒がれてもいなかった藤井猛という若者が、大山の実戦譜の数百局を密かに勉強していた。
そうして大山流の振り飛車のノウハウを手の内に入れ、一挙に才能を開花させ、竜王戦であれよあれよの間に
挑戦者になり、さらに谷川竜王を四連勝で破り、棋界の最高位に登りつめた。
大山将棋に目をつけたところた、才能の一部でもあるのだが、藤井が谷川に圧勝するのを立会人として
見ていた米長は、冗談とも本気ともつかず「嫌なものが生き返ったような気がする」と言ったそうである。
天才は天才を知る。藤井の指し方に、大山とそっくりなものを感じ取ったのである。
-大山康晴の晩節より