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インフルエンザ予防にビタミンDが効果的 魚やキノコ
2010.3.17 01:14
魚やキノコに多く含まれるビタミンDが、季節性インフルエンザ予防に効果があることを
東京慈恵会医科大のチームが突き止めた。ビタミンDのサプリメント服用によって、
発症率が半分近くに下がったという。実験結果は10日付の米臨床栄養学会誌に掲載。
ビタミンDはワクチンや抗ウイルス剤のような副作用もなく、価格も安いため、
途上国の予防対策としても期待できそうだ。
同大の浦島充佳准教授のチームは、平成20年12月~21年3月の流行期に、
12病院の協力で6~15歳の子供334人を対象に実験。半数にビタミンD
(30マイクログラム)入りカプセルを、残り半数にビタミンDが入っていないカプセルを
毎日与えた。ビタミンD入りグループのインフル発症率は10・8%で、ビタミンDなしの
18・6%の約半分に収まったという。
ビタミンDは、サバなどの魚類やシイタケなどのキノコ類に含まれ、
体内で細胞の抗菌物質を分泌。食事だけでは十分でなく、紫外線を浴びることで
皮下脂肪のコレステロールの一種がビタミンDに変わり、増える。
インフルの流行は日照時間が短い12月に始まることから、これまでも
ビタミンDとの関連性が指摘されていたが、実証されていなかった。
浦島准教授は「ワクチンは流行の型で効用が大きく左右される。
ビタミンDはよほど大量に摂取しない限り副作用がなく、安価」と指摘。
特に途上国ではワクチンが十分行き渡らないこともあり、「ビタミンDは途上国の
インフル予防対策として効果がある」と話す。(杉浦美香)
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