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■WHO推奨用量で3歳未満にも高い効果―インフルワクチン
薬事法上で既に承認されているインフルエンザワクチンの接種用量では効果が低いとされている3歳未満の
小児に対し、WHO(世界保健機関)が推奨する用量に増やして2回接種を行えば、欧州医薬品審査庁(EMEA)の
評価基準を上回る効果が得られることが、国立病院機構が実施した臨床試験の中間報告で明らかになった。
臨床試験はインフルエンザワクチンについて、既に承認されている接種用量より多いWHOの推奨用量での
効果などを検討することが目的。新型と季節性のインフルエンザワクチンを使用して、6か月以上13歳未満の
小児360人を対象に2回接種を行った。3歳以上6歳未満、6歳以上13歳未満はそれぞれ、▽WHO推奨用量で
新型のワクチンを単独接種▽WHO推奨用量で新型と季節性のワクチンを同時接種▽既に承認されている用量で
新型のワクチンを単独接種―の3グループに分けて実施。WHOの推奨用量はいずれも0.5mLで、既に承認されて
いる用量は3歳以上6歳未満が0.2mL、6歳以上13歳未満が0.3mL。
一方、6か月以上3歳未満には、既に承認されている用量での接種は行わず、WHO推奨用量で新型のワクチンの
単独接種と、新型と季節性のワクチンの同時接種のみを行った。WHOの推奨用量は0.25mLで、既に承認されている
用量は1歳未満が0.1mL、1歳以上が0.2mL。
中間報告では、昨年12月25日までに2回接種後の新型インフルエンザワクチンのHI抗体価を測定できた336人に
ついて結果をまとめた。
それによると、6か月以上3歳未満に対しても、WHOの推奨用量を2回投与すれば、EMEAの評価基準を上回る
効果があった。3歳以上6歳未満と6歳以上13歳未満は、既に承認されている用量でもEMEAの評価基準を上回る
効果があったが、WHO推奨用量の方が効果が高かった。
また、単独接種と同時接種では、どの年齢層でも効果に大きな差はなかった。1回接種と2回接種では、年齢が
低いほど2回接種の方が有効だった。国立病院機構の担当者によると、欧米では10歳以上は1回接種。今回の
臨床試験でも、10歳未満にはWHO推奨用量の0.5mLを投与すれば、1回接種でも十分な効果があったという。
更新:2010/01/05 21:15 キャリアブレイン
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