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■バラマキ政策で大躍進したナチス党
ヒトラーのナチス党(国家社会主義ドイツ労働党)がバラマキ政策によって政権獲得を
進めたことについて、京都大学の中西輝政教授が、『小沢民主党は信用できるか』(PHP研
究所刊)で、痛烈な指摘をされています。
以下は、その引用です。
政府からお金をもらう話になると、その金額の多寡をめぐる諍いや、もらえるかもらえ
ないかの嫉妬が巻き起こり、有権者の理性は一瞬にして吹き飛ばされてしまう。
「私の政党に票を入れてくれれば、年金をこれだけ差し上げますよ」というのは、有権者に
賄賂を握らせ、国民に総買収を仕掛けるような効果をもつのである。
このような浅ましい手法は、民主主義の基礎を壊すことにもつながりかねないのである。
実際、その手法を最大限に駆使して民主主義を崩壊させたのは、あのヒトラーであった。
1920年代、大量の失業者を抱えるドイツでは、国民への給付問題が大テーマであった。
ここでヒトラーのナチス党は、自分たちが政権を取れば年金支給額や失業保険額を大幅に
増やすと訴えた。
もちろん、その財源について細部まで詰められていたわけではない。だが大衆はこれを
熱狂的に支持した。
そうしてナチス党は勢力を拡大し、年金問題が争点となった。1930年代の総選挙で107議席
を獲得、ナチスは一躍、国家的な大政党にのし上がったのである。
民主党は、子ども手当ての支給、公立高校の無償化、最低保障年金の創設、農家の戸別
所得補償などの大バラマキ施策を進めています。
セーフティネットによる保障政策は政府の役割として最低限必要ですが、所得に関わり
なく支給される「子ども手当」や「農家の戸別所得補償」などのバラマキは、セーフティ
ネットではありません。
行き過ぎた「所得の再配分」政策です。
補正予算の執行停止で「財政のムダ削減」と言っても、それは「小さな政府」を目指す
ものではなく、バラマキの財源探しに過ぎません。