10/06/05 09:15:56
>>571
半藤と保阪といえば、文春でナカテルと対談してた。
その中でコミンテルンに触れた箇所が・・・
保阪:陳立夫氏はもうひとつ、重大な発言をしていました。
彼から「日本と中国の戦争を起こした張本人は誰だと思う」と問われて、
「日本の関東軍の軍人たちです」と私が答えると、
「違う。あれはソ連が演出したのです」というんです。
僕が驚いていると、陳氏は「日本陸軍の中に共産主義者がいたでしょう?」という。
「分らない」と答えると、「いや、絶対にいる。我々が見たところ、共産主義者ないしその同調者がいる」
と断言するんですよ。
(中略)
中西:私は十分あり得ると思いますよ。
というのは、イギリス情報部系の人物の資料に、日本陸軍の中に親ソないしコミンテルン関係の人間が複数いるようだとして、
「彼らが日本の国策に枢要な影響を与えるかどうかを監視する必要がある」という話があり、
おそらくそうした情報が1937年(昭和12年)ごろから恒常的にロンドンへ報告されていたようです。
(中略)
では、いったい陸軍の誰が、コミンテルン関係者だったのか。軍務局なのか、参謀本部なのか。
興味深いところですが、最近ようやくその頃の重宝文書がぽつぽつと公開されてきたので、
これからの研究であきらかになっていくところだと思います。
半藤一利他(2006) 『あの戦争になぜ負けたのか』 文藝春秋社(文春新書) pp.55-58.
ナカテルにしてはわりと控えめw