南雲忠一中将を再評価するスレ(利)at ARMY
南雲忠一中将を再評価するスレ(利) - 暇つぶし2ch403:GF長官
10/03/31 22:07:48
>>386の続き

これで艦上に残る零戦は、瑞鶴2小隊(住田小隊)の3機のみ。
彼らは防空戦闘には参加しないのか?

「岡嶋小隊に引き続き、第二小隊3機が発進する段階になって、先頭の住田飛曹長機が
途中で不意に滑走を止めた。駆け寄って行った整備員が、すぐ下田中佐に報告する。
”飛行長、爆音不良で飛べないそうです!”

二番機の佃一飛曹、三番機の藤井一飛が座席の中で棒立ちになっている。
先頭機が発艦しない限りは、後続の彼らも飛び立つことが出来ないのだ。米軍機の来襲は
間近い。下田飛行長の表情に焦りの色が浮かんだ」           (『暁の珊瑚海』)


404:GF長官
10/03/31 22:09:34
>>403の続き

なんと発動機故障の為に発艦できず。試運転はやってなかったのか?

『瑞鶴飛行機隊戦闘行動調書』によると、
「1000 fc×3(2D)発進、1D及ビ翔鶴機ト共ニ敵機ト交戦」とあるので、
その後すぐに復旧し、第二派(レキシントン隊)では直衛に加わったようです。

もうグダグダですよね。史上初の空母決戦ならでは、とは言えそうですが・・・
南雲機動部隊の攻撃力は「世界最強」の名にし負うものですが、防御力となると
アラばかりが目立つ。ダメコンの話を抜きにしても”打たれ弱い”感は否めない。


405:GF長官
10/03/31 22:10:53
>>404の続き

再度繰り返します。この間もバーチ隊は旋回を続けている。
いかに大きな大きな戦機を逸したのかが、よく分かるでしょう。

「厚い雲の上で旋回を続ける急降下爆撃機の機上から、初めて見る日本空母
部隊の全容が臨まれた。彼らの行く手には下層積雲があり、その下には激しい
スコールがある。どうやら先頭の空母は、その中に逃げ込むつもりらしい。

バーチ少佐はいらだちながら、南の海上に雷撃隊の機影を求める。
10時57分(日本時間0857時)、ようやくテイラー少佐からの機内電話が届いた。
”オーケー、ビル、一緒にやろう”」

ついに攻撃開始です。


406:名無し三等兵
10/03/31 23:31:12
>>402
後知恵だけど、米側が動くのをまっていたほうが良かったかもしれない
ヒットエンドランであちこち空襲されるだろうが、頻度が高まれば脆弱な
日本の警戒線にひっかかり迎撃できた可能性もある
それに17年後半は日本軍にもレーダーが整備されつつあり
奇襲の効果も薄れる、日本にとって都合がいいのはラバウル近海で
米軍の反撃を待ち構える形だが、そうなるとポートモレスビーが
目の上のたんこぶで厄介な存在になる
どうせならミ島ではなく戦略的価値の高いポートモレスビーの
再攻略で米空母をおびき寄せるほうが成功の可能性は高かった気がする
ハワイからの距離があり、ヌーメアで補給を受ける必要があるので
索敵線を張りやすいし、日本軍はラバウルの支援を受けることができる

407:アク禁(代理)
10/04/01 00:14:02
昭和46年のアニメンタリー決断には、こんな会話が収録されていたんだね。
存命してる関係者がそれなりにいる中、どこがフィクションでどこが真実だか、興味あるところだが。
>参謀: 霧のために探照灯が使えなくて返信の信号ができません。
>大石首席参謀: 無線を使おう。
>南雲長官: いかん! 敵に我々の位置を教えることになる。
>大石首席参謀: しかし予定通りミッドウェーを奇襲するならば全艦に通達を。
>南雲長官: うむ、だが敵艦隊が何処にいるかが問題だ。
>参謀: 今のところ敵艦隊出撃の様子は全くありません。
>大石首席参謀: もし真珠湾に居れば、慌てて出てきても手は打てます。
>南雲長官: うむ、敵空母が我々の近くを行動中とは考えられない状況だな。
某参謀と大石参謀に押し切られなければ、南雲は名将になれたのかもしれない(笑)

>(重巡「利根」の4号偵察機の発進が遅れている)
>草鹿参謀長: 利根の哨戒機はどうした? 故障か!
>源田 参謀:  もう30分も遅れているぞ。(射出機が不調で発進できない利根4号機)
>淵田総隊長: まずい! 何をもたもたしてるんや!
>源田 参謀: どうしたんだ! いったい?
をっ、草鹿・源田は利根4号機30分遅延を知っていた ???

408:名無し三等兵
10/04/01 01:16:53
>ヒットエンドランであちこち空襲されるだろうが、頻度が高まれば脆弱な
日本の警戒線にひっかかり迎撃できた可能性もある

哨戒機が発見して出撃だと基本的に間に合わないのではないでしょうか。
出港までどれくらい時間がかかるとか、日本の軍港から敵機動部隊までの距離はどのくらいあるのとか考えるとどうでしょうか。
また、ポートモレスビーを攻めて米空母がやってくるかは怪しいのではないでしょうか。
ポートモレスビーの策敵機が南雲機動部隊を発見、米空母ハワイ出撃、では果たして間に合うのでしょうか。
まさか、日本は暗号解読されているから大丈夫、解読されてないなら平文でも打ち込んでやれ、とは言いませんよね?

409:名無し三等兵
10/04/01 01:17:41 HTG47mm/
フレンチフリゲート礁から、二式大艇でハワイを偵察する予定が、敵潜が居て補給が受けられず中止になった。こういう所も作戦の杜撰さを物語ると共に何等代替えの手を打たなかった司令部にも問題大成り。ハワイがもぬけの殻と知っていれば、判断の仕方も全く違っていただろう。

410:名無し三等兵
10/04/01 01:30:17
ポートモレスビーを落として、オーストラリアを爆撃し続けた場合、空母か戦艦か分らんが、
どっちかが出てこなければいけない状態になる。同盟的に。

411:名無し三等兵
10/04/01 03:44:03 HTG47mm/
インド洋作戦こそ、空母2だけでやるべきだった(5航戦だけで十分)1~2航戦は、近代化改装を行い対空機銃の充実(戦艦、巡洋艦等も)や対爆防御装甲の強化、搭乗員大量養成の為の人事等を行い、来たるべき空母決戦に備えるべきであった。

412:名無し三等兵
10/04/01 15:17:21
WW2で戦艦が海戦の主役ではなくなったことはあたりまえだ
だけどいくらなんでも出番が少なすぎないか?

水上砲撃戦が起こせるぐらいの数はあったのに……
もうこうなってくると戦艦を使う気がないだけだろ日本海軍
ミッドウェーの時だって戦艦は遊軍になってたし
まあこれは南雲とは何の関係もないけど

413:名無し三等兵
10/04/01 16:59:29
山本と黒島が全てぶち壊した。
漸減邀撃作戦でやっていれば勝敗は別にしても戦艦、水雷戦隊にもっと見せ場はあったはず。

海戦要務令を改正を担当した南雲がもし聯合艦隊司令長官なら
間違いなく漸減邀撃作戦でやっただろう。
真珠湾攻撃なんかをやるから島嶼戦の連続になってしまった。

414:名無し三等兵
10/04/01 17:13:53
大鑑巨砲主義関係無しで、戦艦というせっかく持ってる戦力を有効活用しなかったのは事実
マリアナ沖海戦のように戦艦を前衛にしとくとかすればよかったのに

415:名無し三等兵
10/04/01 18:31:12
といってもアメリカは有効活用したのかと。
第二次ソロモン海戦で陸奥は曲がりなりにも前進したにも関わらず、ノースカは空母にべったり。
南太平洋海戦でノースカは尻尾巻いて逃げ、ワシントンは一体どこにいるのレベル。

米旧式戦艦は近代改装せずにミッドウェーやソロモンに投入すべきだったとか、前進部隊編成すればよかったとか誰か言わないのかな。言わないだろうな。

416:名無し三等兵
10/04/01 19:22:36
>>414
第二次ソロモン、南太平洋海戦と油の都合が付いて動かせる戦艦を前衛にしてますが?

417:名無し三等兵
10/04/01 19:36:44
もし、ペンシルヴァニアとネヴァダ、テネシー、メリーランド、そして大西洋の米戦艦をミッドウェー海戦に投入し前衛に配置すればよかった
何が良かったのかは知らんが、とにかく史実よりマシであり、合理的で柔軟性且つ有効活用だっただろうw

418:名無し三等兵
10/04/01 20:40:19
>>412
砲撃戦をやるまでに航空機につぶされるのがオチ

当時の日本戦艦の対空兵装ではほとんど役にたたない

せいぜい囮に使うぐらい

419:名無し三等兵
10/04/01 20:44:45
なんでレイテの時の小沢囮艦隊って艦載機全部戦闘機にしなかったんだろ

420:GF長官
10/04/01 21:38:38
>>402 すみません。少し質問の意図が図りかねます。
米空母が出てこなかった場合の話ですか。それとも、
(日)6隻VS(米)3隻→(日)2隻沈没、(米)3隻沈没という設定ですか。
いずれにせよ、当スレでは南雲長官の作戦指導とからめて進めていきたいので、
仮想戦記の話はほどほどにしたいと考えています。

>>406 これがうまくいくなら、MI作戦は不要だったかもしれない。>>408
>どうせならミ島ではなく戦略的価値の高いポートモレスビーの
>再攻略で米空母をおびき寄せるほうが成功の可能性は高かった気がする


421:GF長官
10/04/01 21:40:05
>>407 「艦隊運用の第一人者ならではの判断があったのかも。
>某参謀と大石参謀に押し切られなければ、南雲は名将になれたのかもしれない(笑)

先に紹介した夜戦猛訓練(>>238)ですが、いくつかの事故例が紹介されており、

「昭和2年8月24日、日本海美保ヶ関沖沖での聨合艦隊夜間演習中の出来事。
当夜は全くの暗夜であり、聨合艦隊基本演習中に水雷部隊の夜間戦闘発射を
実施するものであった。衝突事故は水雷戦隊の暗夜高速襲撃運動中に起った。

軽巡隊の先頭艦神通と後方から突進中の駆逐艦蕨(わらび)、軽巡隊二番艦那珂
と駆逐艦葦(あし)とが衝突し、蕨は火焔を発して船体両断して沈没、死傷104名を
生じ、葦は三番砲から後尾が切断して死傷29名を算し、神通・那珂はいずれも大
損傷を生じた」                               (『戦史叢書』)

凄まじい事故現場が目に浮かびますが、当時南雲長官は砲艦宇治艦長(中佐)。
演習に参加していたかは分かりませんが、話には聞いていたでしょう。
無線が傍受されるリスクを冒しても、衝突や落伍は避けるべきと。


422:GF長官
10/04/01 21:40:50
>>421の続き

こういう状況になると指揮官は孤独。
スレリンク(army板:251番)
参謀なら「上官が採用したから」という逃げ道が残されているが、
指揮官はいくら参謀の進言に従ったとはいえ、全責任を負わねばならない。

「決断」
知恵をめぐらせ 頭を使え 悩みぬけぬけ 男なら
泣くも笑うも 決断ひとつ 勝っておごるな 敗れて泣くな
男 涙は見せぬもの~♪

指揮官の心得は、この主題歌に集約されていると思いますね。


423:GF長官
10/04/01 21:41:39
>>409 そうですね。
>ハワイがもぬけの殻と知っていれば、判断の仕方も全く違っていただろう。
ただK作戦の場合、「真珠湾内に稼働全空母が所在」を確認しない限り、それほど
有効とは思えない気もします。
一隻でも居ない空母があれば、それはあまり史実と変わらないような・・・

>>410 あとは良いカナ。→>>2


424:GF長官
10/04/01 21:50:23
真珠湾スレよりちょっくら紹介。
スレリンク(army板:342番)

>真珠湾攻撃を見ると
>布哇から600浬で随伴タンカーから最後の補給を受けて
>24ノットで接近(26だと駆逐艦の燃料が持たない)
>当日未明から加賀に合わせて28ノットを5時間
>攻撃隊収容後は日没まで26ノット、以降一昼夜20ノット
>離脱していたタンカーに追いつき補給となってます

>これを駆逐艦の時間あたり燃料消耗から計算すると約385t消費となります
>(夕雲型の、下方修正した補給計画用の表をベース)

>更に、荒天下だと駆逐艦は2ノット程度分回転数を上げるそうですから
>燃料消費量は、+2ノットで考えるべきかもしれません
>その場合ですと約520tの消費になり
>第一水雷戦隊の朝潮型駆逐艦は夕雲・陽炎より約13%燃費が悪いので590t消費になります
>朝潮のタンク容量は580tですから、ちょっと足りないです・・・
>勿論、これは最悪ケースの下方修正ベースですけど、ギリギリです

>これで、もし空襲でも有ったら?
>また、第二波を出していたら?
>最悪の場合、駆逐艦は布哇沖に置き去りにするしかなくなるのです(爆)


425:GF長官
10/04/01 21:51:49
>>424の続き

前スレにて確認しましたが、
スレリンク(army板:651番)
南雲機動部隊はミッドウェー哨戒圏内に入ってから、24節で高速航行している。

この「24節」という数字は、友永隊発進時刻から逆算して出したものと思っていましたが、
真珠湾と同じく駆逐艦の燃料容量から算出したものかもしれません。
空母戦において、補給が大きな足かせになると知らされた次第です。

それにしても、ざっと流し読みしただけですが「重油が燃えるか、燃えないか」で大荒れでしたね。
当スレの住人様が皆”紳士”であるとよく分かりましたよ。
隊長のような”お茶目さん”(誉め言葉ですよ、念の為)もたまに登場しますが、概ね本職の発言は
ちゃんと届いているようですし、改めて感謝申し上げます。


426:名無し三等兵
10/04/01 21:57:47
>>418
空母と同じ海域に投入して一緒に使うわけだよ

427:<回想>印度洋機動作戦
10/04/01 22:00:07
>>401の続き

さて主題に戻りまして、「インド洋作戦は誰が指揮しても大勝利だったのか」。
この4月5日、日没後の行動を鑑みるに、評価が分かれるところだと思います。

特に真珠湾では、敵哨戒圏にとどまりつつも反復攻撃を繰り返せと主張する
論客が多い中、南雲長官の判断は「空母戦をよく理解していた」を示す一端
ではないかと。

千早正隆氏なんかは、「「(ソードフィッシュに発見されたことを)南雲司令部は
漫然と見過ごした」と酷評していますが、
スレリンク(army板:144-145番)
いったいどうすれば良かったと言うのでしょうか。
まさか、薄暮から索敵を始めろとは言わないよね?

空母はその比類なき打撃力の反面、一発の命中弾で戦闘不能になる。
故に「敵機に発見されたから、速やかに避退する」といった行動は”理に適っている”
と思えるんですがねぇ。


428:GF長官
10/04/01 22:08:22
>>405の続き

『モリソン戦史』の挿図によると、バーチ隊他の接敵図は以下の通り。

[ヨークタウン攻撃隊接敵図](風向南東・約160度)

                      ●   ●6S/2D(衣笠・古鷹)


                        ■翔鶴   ▼d

                        ┃ 
                      ┏┛
           艦隊針路190度┃    ▼d
                     ↓


                ↑
              ┌┘    
バーチ隊(SBD7機)△     ↑
                    └┐
       ショート隊(SBD17機)△       ↑
                               └┐
                                 △テイラー隊(TBD9機)


429:GF長官
10/04/01 22:25:54
>>428の続き

各隊は進撃方向前方にMO機動部隊を発見したため、概ね南方(190度)から接敵、
すでに手前の瑞鶴はスコールに隠れようとしていたので、目標を奥の翔鶴に定め、
攻撃を開始した、という流れです。

日本側が、「敵見ユ→トツレ→解列→展開完了→突撃開始」であるのに対し、
米側は分散進撃のため、それぞれが別個に「敵艦隊を発見→接敵→攻撃位置へ
→無線で連絡を取り合いならが攻撃開始」となる。

伎倆の質ならば日本側の方が「高度」であると言えますが、それがそのまま
勝敗に結びつかないことは、先に確認した通りです(>>360

今回の場合は、
日本側は、バーチ隊の”時間調整”に助けられた。
米側は、日本空母の防空態勢の不手際に助けられた。
おあいこ、といったところかな。


430:GF長官
10/04/01 22:28:45
>>429の続き

参考までに、『暁の珊瑚海』によると、

「31ノットの高速で走っていた翔鶴は左に回頭した。第一弾、第二弾が右舷に
大きくはずれ高い水柱が立ち上る。艦が左に向首したために、翔鶴は瞬間的に
風上に立つことになった。そのわずかな時間を狙って安部機が飛行甲板を走っていく」

つまり、ヨークタウン隊の攻撃が開始されてから、翔鶴4小隊が発艦したことに
なっている。

再度『翔鶴飛行機隊戦闘行動調書』(>>156)を確認すると、
「敵攻撃機隊ノ来襲ヲ予知シ4D発進」とあるので、被空襲前に上がったことが
分かりますが、攻撃開始後に発艦したという資料があるのかもしれませんね。

そうなると、米公刊戦史の「、「もう一隻は飛行機発艦のために風上に立った」
とも一致します。
風向が南東(160度)なので、南下(190度)していた翔鶴が左に回頭しつつ、
風上に向首したところで発進した、といったところでしょう。


431:名無し三等兵
10/04/01 23:14:34
もういいよ、だらだら転記してもだれも読まないから

432:名無し三等兵
10/04/02 01:30:16
少なくとも俺一人は読んでるから
存分に転載してほしいw

433:びりー隊長
10/04/02 08:39:39
>>392

>後からなら何とでも言える結果論なんですよ。

注意深く、周到に準備し、決断するの早く、大胆に行動を起こした指揮官。
注意深く?、周到に準備し?、決断するのトロく、右往左往した指揮官。


どっちが戦場で結果が出るのはあきらかでしょ。
まぐれで敵空母を全滅させれるの?


>「結果論」として、南雲とスプルーアンスの評価は全く逆だったかも知れませんよ?

その「結果論」にいたるまでの指揮官の能力の差が大きいんよ!w



434:びりー隊長
10/04/02 08:41:50
長官、お疲れさまでっせ!

>マクラスキー隊の奇襲成功は、「ブローニング参謀長の計算通り」というわけですね。

あのね、「攻撃する絶好の機会」をとらえるためなんよ。
計算は完ぺきじゃなかたし、雨さんの搭乗員も下手糞多いのは事実。
それでも、マクラスキー隊の奇襲成功はきちんと判断し、決断した産物。

で、結局は日本空母にとって非常に嫌なタイミングで攻撃喰らったんでしょ!
母艦機の給油や兵装転換のタイミングをとらえたのは計算はずれなわけ?w


>ならば、以下も「計算通り」ですよねw
>「あさっての方向へ飛んでったホーネット爆撃隊」
>「会敵したのに何の仕事もせずに帰投したエンタープライズ戦闘機隊」
>「逐次突入して各個撃破され全滅した各雷撃隊」

以上の南雲投手の絶好球を空振りした戦・爆・雷隊と、日本空母の真上から爆弾落とした
(絶好球をスタンドインw)爆撃隊はどこから飛んできたの?

打者ホーネットとエンタープライズの母艦機がきっちりと打点を稼いでますやん!!

最後に「計算通り」じゃなかったら「赤城」・「加賀」・「蒼龍」は火炎に包まれたかな?



435:名無し三等兵
10/04/02 11:42:45
>>433
>その「結果論」にいたるまでの指揮官の能力の差が大きいんよ!w

自分も最初はそんなふうに考えてましたよ。

でも、戦闘経過をよく見ていると、
スプルーアンスのエラーをマクラスキーの好判断がなんとかカバーしたとしか見えない。
マクラスキーを褒めても、スプルーアンスを褒めようとは思わなくなりました。

桶狭間くらいの戦力差があるのならともかく、
スプルーアンスは、南雲と同等か情報戦に置いてはより有利な立場にあったにも
かかわらず、なんてまずい攻めをしてるのだと。

>注意深く、周到に準備し、決断するの早く、大胆に行動を起こした指揮官。
>注意深く?、周到に準備し?、決断するのトロく、右往左往した指揮官。

>どっちが戦場で結果が出るのはあきらかでしょ。

例えばですが、硫黄島の栗林中将の事などを考えると、
自分には、そういうふうに軽々しくは言えません。


436:名無し三等兵
10/04/02 14:08:02
スプルーアンスを批判するのもわかるが、それでも攻撃隊を出したんだから可能性がある。
結果が会敵できなろうとTBDの雷撃が失敗に終わろうと攻撃に成功する可能性はあった。
副次的なことかもしれないが南雲艦隊の攻撃準備を遅らせる影響は与えている。

南雲艦隊は攻撃隊さえ出せていない。そこには何の可能性もない。
キツイ言い方かもしれないが空母航空戦の同じ土俵に立ってもいないと言っても過言ではないと思う。
スプルーアンスを批判するなら南雲、もしくはGFの作戦はどうなの?
前スレで指摘のあった雷装、爆装のままでもだせない、兵装転換以前の問題、
運用の失敗、破綻等の意味は大きいと思う。


437:名無し三等兵
10/04/02 16:14:08
>>436
スプルーアンスの評価を下げる事によって、南雲の評価を上げようとは思ってませんよ。
色々言われてる1AF、特にGFの作戦指導の問題点は、確かに問題だと思います。

>結果が会敵できなろうと
結果的に会敵出来なかったんじゃなくて、これは必然的に会敵出来なかったんだと考えますが。
なぜなら、ブローニングの間違った計算に基づいた会敵予想地点に向かって飛んでいたんだろうから。

>南雲艦隊は攻撃隊さえ出せていない。そこには何の可能性もない。
その通りです。
攻撃隊収容の後先やら兵装転換のごたごたやら、「後から考えれば」、
敵を見つけたなら、さっさと出した方がまだ良かったって事だろうけど。
ただ、「完璧を期そうとしたら裏目にでた」のが必然的結果だとは自分は考えません。

前にも書いたけど、マクラスキーまで空振りに終われば、
今度は、日本側の方が、空振りに終わった攻撃隊を収容中の米艦隊を
叩ける可能性も無くは無かったと思いますから。

それを奇しくも防いだマクラスキーをとにかく発進させた米軍が上手だったとか、
完璧を期して、もたもたしていた1AFが無能だったとか、
日米共に戦後に書かれた台本通りに行動した訳では無いのだから、
互いがその時点で、それぞれの可能性に賭けた末の、結果に対して
単純にそういう断定的評価を下すのはどうかとは思うのです。


438:名無し三等兵
10/04/02 17:00:05 QMQJi3dT
利根機の報告通りに敵艦隊のいる地点に攻撃に向かったら日本はもっと空振り三振

439:名無し三等兵
10/04/02 18:38:13
テスト

440:名無し三等兵
10/04/02 23:45:58
人間が行うことだから、小ミスの発生は防げない。
だから、ダブルチェック、トリプルチェックを行い、即座にエラーを修正するオペレーションが必要。

■雲上を飛んで、敵艦隊の発見ができなかった、索敵機1機
■敵機と交戦して、敵機交戦を打電しなかった、索敵機の無線担当(零式水偵は3人乗り)
■敵艦隊の位置を、100浬も間違えた索敵機
 コンパスのズレが指摘されているが、実はモールス信号の打ち間違えや、暗号の組み換え時のエラー、
 または受信する側のモールス信号の聞き間違え等の可能性の方が高いのではないだろうか?
 その索敵機は、1AFにキチンと帰還したわけなのだし。
■利根4号機の索敵線にない位置報告を、チェックもせずに信用した司令部
■敵艦隊発見した索敵機に電波輻射指示が(馬鹿みたいに)遅れた司令部、受信しても輻射しない索敵機

■利根4号機発進が30分以上遅れたことを知っている(ソースは「決断」w)にも関わらず、
利根4号機索敵線先端到達(0430)を待たずに、雷爆転装を下令した司令部

これだけのミスを繰り返したら、勝利の女神がどうやって1AFに微笑むのだろう、って感じだよね。
索敵のプロばかりを人選して、索敵線を飛ばしたとは言いがたい事象が連発してるし、
索敵実施計画を建てたのは、(源田が病床だけに)航空乙参謀だろうとは思うが、まぁ酷いわね。

441:名無し三等兵
10/04/02 23:52:28 01tUrzLl
ミッドの戦いで航空戦ばかり論じられているが、潜水艦用法についてはどうだったのだろう。予定日迄に、展開地点に付け無かったというのは何かで読んだ事があるが。

442:名無し三等兵
10/04/03 01:45:00 0QdP+4SP
陸爆で艦船攻撃した場合、通常の艦船用爆弾と効果にどの様な違いが出るのだろう。

443:GF長官
10/04/03 18:30:58
>>431 ・・・あ、エイプリルフールか。
「嘘だよ!ばーか、ばーか」
「ちぇっ、おじさん、引っかかっちゃったなぁ」

>>432 ですよねー
つまらないなら来なければ良いだけの話なのに、わざわざレスまでつけるなんて、
ほんとにもう”お茶目さん”なんだからぁ。


444:GF長官
10/04/03 18:32:01
>>433- あのー誤解されてるかもしれませんが、本職の主張と隊長の主張とは、
対立してないんですよ? 論点を整理しておきますか。

本職の主張はこちら(>>378
>「日本軍のミ島攻撃隊が母艦に帰還するその一瞬を虎視眈々と狙って」発進させても、
>その狙い通りにいくかが「未知数」であり、「奇跡の一言で終わら」せられないからこそ、
>「評価が難しい」と書いたんですがねぇ。>>369

要約すると、
「(米海軍の分散進撃では)発進前の計算通りにいくかは未知数」。
これだけです。

米海軍の攻撃方法や指揮官の判断が「正しい」とも「間違っている」とも言ってません。
ただ「未知数」。この言葉だけ覚えておいて下さい。


445:GF長官
10/04/03 18:34:14
>>444の続き

隊長が引用された『モリソン戦史』を例に挙げると(>>391
>南雲の飛行機が第二次攻撃のために燃料補給しているときが、南雲の空母を攻撃する絶好の機会だ
これが「発進前の計算」に当たります。

このように計算して出撃させても、分散進撃では(日本側の編隊進撃と比べて)
不確定要素が大きいので、うまくいくかどうかは未知数なのです。
(甲)ブローニング参謀長の計算通りにいったのが「マクラスキー隊の奇襲成功」
(乙)ブローニング参謀長の計算通りにいかなかったのが「会敵できなかったホーネット爆撃隊」

これに対して、>>368様は「必然の生んだ奇跡的タイミング」と反論されました。
おそらく(甲)の場合を指しているのでしょう。
しかし実際は、計算通りにいかなかった例(乙)も存在する。故に「必然」という言葉は不適切。
なぜなら、必然とは「必ずそうなるに決まっていること」「そうなる以外にないこと」だから(>>396
まさか、会敵できなかった部隊まで「計算通りだった」とは言わないでしょ?

本職はマクラスキー隊の奇襲成功を偶然(奇跡)と断じ、スプルーアンス少将の決断を
幸運の一言で片付けようとするものではありません。
ただ「うまくいくこともあるし、いかないこともあるから、未知数」。
これだけの話です。ね、対立してないでしょう?


446:GF長官
10/04/03 18:36:22
>>435 そうですよね。
>スプルーアンスのエラーをマクラスキーの好判断がなんとかカバーしたとしか見えない。
南雲機動部隊の変針北上までは計算していなかっただろうし。

>>436 これも同じです。
そもそも米海軍指揮官の決断がどうだったかの話はしていません。
どのような決断をしようとも、(それが正しいか間違っているかに関係なく)、
その目論見通りにいくかが未知数なのです。
決断が正しくてもうまくいかないこともあるし、決断が間違っていてもうまく
いくこともある。逆もまた然り。

日本側は編隊進撃であり、航法の伎倆も確かなので、索敵機の報告位置に
まず間違いなく到達できる。珊瑚海海戦で言うと、
5月7日→決断が間違っていた(油槽船を空母と誤認)ので、攻撃失敗
5月8日→決断が正しかった(菅野機の正確な敵情報告)ので、攻撃成功

単純明快ですよね。
それは、日本軍の攻撃隊は概ね指揮官の「計算通り」にちゃんと動いて
くれるからです。


447:GF長官
10/04/03 18:40:52
>>446の続き

対する米側は分散進撃と未熟な航法のため、索敵機の報告位置に到達できるかが、
まず「不確定要素」なのです。
つまり指揮官の計算通りに動いてくれないことが、しばしば起こる。

珊瑚海でもミッドウェーでも会敵できない部隊を出している。
更に会敵しても、バーチ隊のように戦機を逸した部隊もあれば、マクラスキー隊の
ように奇襲に成功した部隊もある。
日本側と比べると、はるかに「未知数」だと思いませんか?

スプルーアンス少将も、
「先に雷撃隊を突入させて零戦隊を引き付けておいてから、艦爆隊が奇襲」
ここまで計算していたわけではないですよね。
あくまで「雷爆同時攻撃」を目論んでいたはず。

だから厳密に言えば「計算は外れた」。でも「成功した」のです。
「未知数」という言葉を本職が選んだ意味が分かりますか?


448:GF長官
10/04/03 18:42:12
>>447の続き

出撃したのに会敵できないなんて、しかもそれが二戦続いて起こるなんて
”大失態”ですよね。
普通に考えれば、「日本軍=優秀」「米軍=未熟」。伎倆の差は明らかですが、
それが必ずしも戦果には結びついていないのです。故に「未知数」。

これだけ繰り返せば、大丈夫ですよね?
こうしてまた、無駄にレスが長くなりましたとさ。めでたし、めでたし。

>>438 これは巧妙な喩えですね。本職も真似してみると、
ヒットを打ったのに、三塁へ向かって走り出す打者かな。
「一塁に走ると、何か良いことがあるのですか?」


449:GF長官
10/04/03 18:43:13
>>439 よし、今日は夜桜見物といくか。全軍吉野ニ突撃セヨ

>>440 うう・・・またレスが長くなりそうな予感。
議題を一つにしぼってくれると嬉しいかな。とりあえず最後の一行だけ答えておきます。
>索敵実施計画を建てたのは、(源田が病床だけに)航空乙参謀だろうとは思うが、まぁ酷いわね。
酷いと言われるほどのものではないと思いますよ。普通です(>>10

>>441 そうですね。米空母の出撃後に散開線に配置したとなっています。

>>442 こちらを。飛龍小林隊によるヨークタウン攻撃
陸用爆弾(一発目)
スレリンク(army板:88番)
通常爆弾(ニ、三発目)
スレリンク(army板:113番)
陸用爆弾で対空砲火を鎮圧し、通常爆弾でとどめを刺すといった感じかな。


450:GF長官
10/04/03 19:01:53
今週の新刊情報。雑誌『丸』(5月号)
>>343でも紹介して頂きましたが、空母赤城特集です。

中でも空母運用戦術発達史の頁が興味深かったですね。
攻撃力増強のためには大編隊による進撃が不可欠
→分散した空母からの空中集合は時間がかかる
→空母を集中して運用しよう
→一航艦誕生

空母を集中すると防禦が心配になりますが、
戦闘機も集中できるから、防御力は単艦の時より強化できるはず。

通常、零戦の搭載数は各艦18機(2コ中隊)。
そのうち1コ中隊が制空隊、1コ中隊が直衛が標準です。
9機で1隻の空母を護るのと、36機で4隻の空母を護るのと、どっちが有利かな?

それから>>318で出した「機動航空部隊」「決戦夜戦部隊」「直衛部隊」の運用も
少しだけ記述されていました。

あと水平爆撃の名手・布留川大尉の写真が掲載されています(>>232
>布留川緑大尉(艦攻隊分隊長)→高杉早苗(当時の女優。男にしておくには勿体ないほどの美形)
ほんとに美形です。活動スターと紹介されたとしても、誰も疑わないでしょう。


451:<回想>印度洋機動作戦
10/04/03 19:21:34
>>427の続き

>>268に戻りまして、戦艦ウォースパイト。ソマービル大将坐乗の英東洋艦隊旗艦。

高速戦艦として名高いクイーンエリザベス級の二番艦で、第一次大戦から活躍した
武勲艦。英国では”オールド・レディ”と呼ばれて親しまれたらしい。
・・・ババア?おや、こんな時間に誰か来(ry

その戦歴を振り返ってみると、
①ジュットランド海戦では、命中弾15発を受けながら離脱に成功
②ヴェーゼル演習(独軍のノルウェー侵攻作戦)では、ナルヴィク・フィヨルドに突入、
 独駆逐艦8隻を撫で斬り
③カラブリア海戦では、伊戦艦ジュリオ・チェザーレを撃破
④マタパン岬沖海戦では、伊重巡3隻を撃沈
⑤独軍のクレタ島空挺作戦では、スツーカの500kg爆弾が命中、機関停止するも、
 僚艦に曳航されて避退
⑥サレルノ艦砲射撃中に独空軍のフリッツX(無線誘導爆弾)が2発命中、またもや
 機関停止するも、僚艦に曳航されて脱出
⑦修理途中にもかかわらず出撃、ノルマンディー上陸作戦支援

うむ、金剛型の相手にとって不足なしだな。


452:GF長官
10/04/03 19:42:28
>>430の続き

すでにバーチ隊(SBD7機)とショート隊(SBD17機)は、直衛戦闘機隊に発見されており、
岩本小隊を先頭に邀撃に向かう。
出来る限り投弾前に撃墜、または牽制により照準を狂わせたいところです。

「発艦後十五分も過ぎたろうか。密雲の上空にチラチラと黒点をみとめる。
同時に母艦から『敵機発見』の報が入る」        (『零戦撃墜王』)

岩本氏の手記には無線をうまく使用した記録がしばしば登場しますが、
ミッドウェーでの戦訓にも見られるように、組織的な防空態勢の構築は
難しかったと思われます。
スレリンク(army板:907番)

こうなると高木中将・原少将と雖も、出来ることと言ったら、
「零戦隊、うまくやってくれよ」と念じるくらいでしょう。
そして、艦長の操艦を信頼するのみ。
 

453:GF長官
10/04/03 19:43:51
>>452の続き

『暁の珊瑚海』によると、
[瑞鶴]1D(岡嶋小隊・4機)→発艦後上昇中
    2D(住田小隊・3機)→発動機不調で艦上待機
    3D(岩本小隊・3機)→ショート隊攻撃
[翔鶴]1D(岡部小隊・2機)→バーチ隊攻撃
    2D(南小隊 ・2機)→テイラー隊攻撃
    3D(宮沢小隊・2機)→バーチ隊攻撃
    4D(安部小隊・2機)→不明(発艦作業中?)

無線が十分に使えない?状況とはいえ、ミッドウェーのように敵の一部に
直衛全機が集中する、いわゆる”ワーワーサッカー”状態にはならなかった
ようだ。やはり、各部隊を同時に発見できたことが有利にはたらいているかも。

こう考えると、いくら一騎当千の零戦隊とはいえ、十数機ではこころもとない。
ミッドウェーでは、上空警戒機+第二次攻撃隊用制空隊+六空で合わせて
40機近くの直衛機を上げていたようですから、数に頼るしかないかな。


454:名無し三等兵
10/04/03 20:10:30
>>452
『暁の珊瑚海』の記述見てると、その敵機発見の報は、>>386にもあるように母艦の警告発砲に見えるんですけどねえ。
インド洋での戦訓でも敵機発見時の味方戦闘機へ伝達に警告発砲を容易になるように曳光弾を混入すべき、と書いてますし。

455:440
10/04/03 21:33:32
>>440

「南雲司令部」という観点で、「今回の論点」を絞るなら、まずはこの2つからかな?
> ■利根4号機の索敵線にない位置報告を、チェックもせずに信用した司令部
> ■敵艦隊発見した索敵機に電波輻射指示が(馬鹿みたいに)遅れた司令部

まず、航空甲参謀(源田)、乙参謀は、おそらく洋上飛行における、自分の位置を正確に把握することが、
どれだけ難しいかを、身に染みて体験していた、とは思えない。
どれだけ気流に流されているのか、コンパスは正確に北を表示しているのか、等等、
坂井三郎氏の手記を読んでいて、かなり大変な作業だったか、想像はできるだろう。
一式陸攻のように7人乗りで、2人体制で航法チェックできるならまだしも、
3人乗りの九七艦攻や零式水偵で、単機で飛んで、1人で航法チェックするとなると、ますます。

これが身に染みて分かっているなら、索敵機発進前のブリーフィング事項の中に、
「敵艦隊発見を打電した後、必ず電波を輻射し、正確な位置を母艦に伝達するように」と乗員に命令できる。
恐らく、一航艦司令部の誰も、そんなブリーフィングを行っている形跡が見当たらない。
また、利根4号機の第一報から、電波輻射セヨまで、実際、1時間半ぐらい空転してる。オソマツ !!!

>>449 「索敵実施計画が酷い」というのは、単に「一段索敵が惨い」と主張してるわけでない。
利根4号機、筑摩5号機がダブルで4回ミスしてるだけに、「誰に索敵させるか」とか、
「発見後に電波輻射させるように命令するかどうか」という部分が惨い、と主張したい。

456:440
10/04/03 21:40:37
索敵関連の議論がある程度決着したら、次の議題に挙げたいのはコレ。

0300前、カタリナに発見され、無線封鎖を解除した南雲司令部は、
軍令部や大和に「0300敵機ニ触接サレル 我ガ通信設備貧弱ノタメ、敵艦隊情報ノ打電ヲ求ム」、
と打電することは出来たハズ。

日本出発前に、山本長官に実際そうお願いしていたし、
直掩ゼロ戦を36機つけてミ島攻撃隊を出発させた以上、残るゼロ戦は36+21機。
ミ島攻撃隊が帰還する前に敵艦隊を発見したら、一航艦直掩機を残さざるを得ないが故に、
発見直後に、敵艦隊攻撃隊を発進できない状態に既に陥っている。
慎重な長官・参謀がいた一航艦司令部であるのなら、ここまで念入りに敵艦隊を警戒しても不思議ないのだが…

457:名無し三等兵
10/04/04 16:40:51 K2IexiVD
解せないのは、アリューシャンは陽動作戦なのにその敵の反応を見ずして、盲目的にミッドに突っ込んで行ったのはいかがなものか。陽動というのは、それを確認して行動するから陽動になるのであって、それが分からずして行動するのは、返って混乱と判断に迷いをきたす。

458:440
10/04/04 21:02:59
人間は、ミスを犯すもの、という前提で考察してゆくと。

一段索敵のキモは、某機の往路と、隣の索敵機の復路を限りなく近づけることにより、
ダブルチェック機能を果たす、というところである。
この観点から言うと、赤城1号往路、加賀2号復路、榛名6号の復路は、
ダブルチェックが働かないから、ベテラン索敵トリオを配置して、ミスの発生を最小限にしないといけない。
また、利根3号機の往路もダブルチェックが効かない計画だから、ここにもベテランを配すべき。

となると、利根3号~榛名6号までのスタッフ配置は、理想的には以下のような感じとなる。
第三索敵線: ベテラン組を起用(往路にダブルチェック働かず) 【利根】
第四索敵線: 器量並み以下でも可 【利根】
第五索敵線: ベテラン組を起用 【筑摩】
第六索敵線: 器量並み以下でも可 【筑摩】
第七索敵線: ベテラン組を起用(復路にダブルチェック働かず) 【榛名】

第四と第五が両方ともミスするような索敵スタッフィングじゃダメダメだわなぁ…

利根4号機の機長(偵察員)は、海軍に入って4年目の21歳(一等飛行兵曹)、
操縦と電信員は一等飛行兵、だったらしいので、明らかに器量並み以下だろう。
筑摩1号機、機長の黒田(都間)大尉、海兵66期ってことは昭和13年繰上げ卒業だから、卒業から4年目ネ。

スレ(部)400台での紹介では「熟練搭乗員」となっているけど、
本当に熟練だとすれば、仮に敵機(艦爆)を逃れるために雲中を一時的に飛行するにせよ、
敵機遭遇を母艦に打電する発想がまるでないのが、非常に気にかかる。3人乗りにも関わらず。
零戦で索敵してたら、敵機遭遇で打電しようがないのは理解するけれども。
坂井三郎氏が、士官パイロットをロクに信用してなかったが、この機長さんもそういう類だったのではないか?

だとすれば、水偵に騎乗して10年ぐらいの下士官や下士官出身の少尉クラス(機長、索敵・航法担当、電信担当)は、
筑摩にも利根にもマジでいなかったぐらい、日本海軍の水偵乗りは既に消耗してたのか?

459:440
10/04/04 21:13:26
更に気になる点として、
第六索敵線担当筑摩機が往路だけで引き返した後に、この索敵線に対する再索敵が実施されていない。

第七索敵線は150浬の索敵だから、筑摩5号機の復路、母艦から170~300浬地点は、
全く索敵されないこととなる。
米空母搭載艦爆や艦功の攻撃行動半径が200浬だと知っていると仮定すると、
敵艦隊がその方向にいなかったから、「結果的には」この再索敵を行わないことに関しては不問となるだろうが、
敵艦隊が、例えば復路の170~200浬あたりにいたら、完全にブラインドとなり、致命的になったであろうぐらい
ボロボロの索敵体制だと思う。
このケースの場合、敵機の雷撃・爆撃を喰らうまで、1AFは敵艦隊の存在を知らない、というヤバい状況。

索敵は重要と考えているなら、第六索敵線の中途帰還を知ったのなら、
二式艦偵を第六索敵線復路に向けて飛ばすぐらいの慎重さが欲しいところで、それがない。
だから、1AFの、というべきか、航空甲参謀(前夜まで肺炎だとすれば乙参謀)は、
アナばかり目立つ「惨い」索敵「実施」計画を建てたな、と思うわけであり。

460:440
10/04/04 22:45:23
「発見後に電波輻射させるように命令するかどうか」という部分に関して言うと、
ミッドウェーの後、マリアナでも同じ間違いが起きている。

>日本軍偵察機の一部は、緯度変更に伴う磁針の訂正をしておらず、第58任務部隊の位置を誤って報告した。
>その結果、日本艦隊は米機動部隊が二群いるものと取り違え、
>実際には米艦隊のいない方角に乙部隊を中心とした100機近い航空機を振り向けてしまった。

長距離飛行のため索敵機が発見した目標位置の誤差が拡大し、未錬成の搭乗員では目標を発見出来無いことを危惧した、
乙部隊の奥宮参謀は、攻撃隊の前に前路索敵(誘導)機を飛ばすことを発案したらしいが、
どうして日本海軍の航空参謀は、索敵機から電波を飛ばして、正しい方位だけでも確認する、
という手続きを飛ばしちゃうんだろう?
誘導機を飛ばさないといけないくらい、正確に海上飛行するのは難しいって、
奥宮さんは理解してるとなると、索敵機ぐらいはまともな器量の乗員をあてがった、って自信があったのだろうか?

この意味では、一航艦司令部だけを批判するにはあたらないかもしれない。
とはいえ、ミッドウェーの敗因分析の中に、敵艦隊を発見した索敵機に電波輻射をさせなかったこと、
が指摘されなかったから、再び間違いが発生した、と考える。

461:名無し三等兵
10/04/05 00:09:26 E6utxnk4
空母は最も敵から狙われ、しかも沈み易い。これがミッド海戦時迄に分かってたと思うが。失って、初めて気付く、鈍感さ。でもその後の第三艦隊編成時も空6戦2重4で警戒艦艇、重巡2隻しか増やして無いんだよね。これはもう艦隊防空という発想が無かったと言わざるを得ない。

462:GF長官
10/04/05 21:34:29
>>454 その通りです。
スレリンク(army板:60番)
ただこの前の頁には、
「母艦より敵は高度五千メートルないし六千メートルで来襲する算大なりとの報告である」
とあるので、無線電話を全く使わなかったわけではないと考えています。


463:GF長官
10/04/05 21:35:49
>>455 有難うございます。
> ■利根4号機の索敵線にない位置報告を、チェックもせずに信用した司令部
同意ですね。以前も指摘しましたが、
スレリンク(army板:206番)
利根電の発信時刻(0428時)から考えると、
計画通りに飛行→側程終了間際
30分発進遅延→索敵線先端附近
いずれの場合も、彼我の距離は300浬程度になるはず。
故に、南雲司令部が利根四号機の発進遅延を知っていたか否かに関係なく、
情勢判断には影響しない。

「ミッドウェーヨリノ方位10度・距離240浬」
ここから、彼我の距離は約210浬と算出した時点で、
「あれ、何かおかしいぞ?」
「もしかしたら、正規の経路を飛行していないのかもしれない」
「報告艦位に誤りがあるのではないか」等々
八戦隊・一航艦両司令部が気づかねばならないところ。

現在のところ、「南雲長官最大の失策」ですね。


464:GF長官
10/04/05 21:39:44
> ■敵艦隊発見した索敵機に電波輻射指示が(馬鹿みたいに)遅れた司令部
おそらく初出ですね。今回の主戦場はこちらかな。

まず、経過を確認しておきましょう。

0428「タナ三、敵ラシキモノ10隻見ユ、ミッドウェーヨリノ方位10度・距離240浬、針路150度・速力20節以上」
    (発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
0447「タナ一、艦種確メ触接セヨ」(発:機動部隊指揮官、宛:利根四号機)
0458「タナ五、0455敵針路80度・速力20節(0458)」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
0500「艦種知セ(0500)」(発:機動部隊指揮官、宛:利根四号機)
0509「敵ノ兵力はC×5・d×5ナリ」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
    (註)Cは巡洋艦、dは駆逐艦
0520「敵ハ其ノ後方ニ空母ラシキモノ1隻ヲ伴フ」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
0530「タナ八、更ニ巡洋艦ラシキモノ2隻見ユ、ミッドウェイヨリノ方位8度・250浬、敵針150度・速力20節」
     (発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
     蒼龍・二式艦偵発進


465:GF長官
10/04/05 21:40:19
>>464の続き

0534「タナ九、我今ヨリ帰途ニ就ク」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
0545「タナ二、零式水偵ヲ発進、利根四号機ノ発見セル敵ニ触接セシメヨ」(発:八戦隊司令官、宛:筑摩艦長)
0554「方位測定用電波輻射セヨ」(発:機動部隊指揮官、宛:利根四号機)
0555「敵攻撃機10機、貴方ニ向フ」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
    「帰投待テ」(発:八戦隊司令官、宛:利根四号機)
    「タナ二、筑摩四号機来ル迄触接セヨ、長波ヲ輻射セヨ」(発:八戦隊司令官、宛:利根四号機)
    (註)筑摩五号機の誤りか。筑摩四号機は第六索敵線を飛行中
    「(筑摩五号機)0630発進ノ予定」(発:筑摩艦長、宛:八戦隊司令官)
0629「我燃料不足、触接ヲ止メ帰投ス」(発:利根四号機、宛:利根艦長)
0635「0700マデ待テ」(発:八戦隊司令官、宛:利根四号機)
0638「我レ出来ズ」(発:利根四号機、宛:利根艦長)
     筑摩五号機発進
0658「0630 我レ出発点ヨリノ方位137度・86浬、針路北寄リ・速力24節」(発:八戦隊司令官、宛:利根四号機)
    (註)利根四号機の説得を断念し、帰投の際の自隊位置を知らせたもの
0700 蒼龍・二式艦偵、報告位置に到着するも敵影を見ず、附近を捜索するも発見出来なかったので帰途に就く

>また、利根4号機の第一報から、電波輻射セヨまで、実際、1時間半ぐらい空転してる。オソマツ !!!
電波輻射命令は0554時ですから、敵発見電(0428時)から約1時間半後になります。


466:GF長官
10/04/05 21:41:30
>>465の続き

利根電を受信(0440頃?)した南雲長官は、直ちに触接交代機(蒼龍・二式艦偵)発進を下令。
しかし、0453時から第二波空襲が始まった(>>7)ので、結局0530時までかかってしまった。

この間の対空戦闘を、蒼龍だけ抜き出してみても、
0455 敵、蒼龍ニ爆弾投下、命中セズ
0500 蒼龍、煙幕展張
0507 蒼龍上空ニ重爆3現ル
0510 敵飛行機、蒼龍ニ急降下
0519 蒼龍周囲ニ猛烈ニ爆弾投下
0520 蒼龍ニ爆弾投下、命中セズ
0524 蒼龍ノ爆撃サルルヲ認ム

とてもじゃないが、風上に立つ余裕は無さそうだ。
水偵ではなく艦偵を選択したのは、高速の機体で触接維持に有利と判断してためでしょう。
二式艦偵発進後は、更に筑摩に水偵発進を命じている(0545時)


467:GF長官
10/04/05 21:42:59
>>466の続き

ところが二式艦偵発進直後に、利根四号機が「燃料無いから触接を止める」と言い出した。
そこで、南雲長官は方位測定用に長波輻射を命じた(0554時)が、利根機は従わず。
その後「あと少し待て」「やっぱり無理」を繰り返した後、利根四号機は触接から離脱。
こんな流れですね。

ここで確認しておきたいのは、
「長波輻射で分かるのは方位だけで、(正確な)距離は測定できない」。

「長波は無線方位の測定が容易なので、通信計画に測定用電波が定められていた。
当時水偵に搭載されていた無線電信機は長短波兼用で、常用には短波、方位測定
には長波が使われていた」                         (『戦史叢書』)

この後、筑摩五号機が同じく長波輻射により飛龍小林隊を誘導しますが、あくまでも
進撃針路を教えただけで、彼我の距離はその前の敵情報告から算出したものです。
0745「更ニ敵巡洋艦5隻・駆逐艦5隻見ユ、基点(ミッドウェー)ヨリノ方位10度・130浬」


468:GF長官
10/04/05 21:46:45
>>467の続き

では、利根四号機の報告電受信後、すぐに南雲司令部が長波輻射を命じ、
利根機がそれに応じたとしたら、報告位置の誤りに気づくことが出来たのか。

利根機の報告位置と実際の米機動部隊の位置は、距離にすると南北に100浬も
隔てているが、南雲機動部隊からの方位で言うと、約20度の誤差になる。

この20度の誤差とは、どれほどのものなのか。


469:GF長官
10/04/05 21:58:43
>>468の続き

以下は『平成22年度海軍兵学校入学試験予想問題集』(民明書房刊)より抜粋。

【問】自隊からの方位誤差が20度の時、200浬先の艦位誤差は何浬か求めよ。
   (関数電卓持込可)

【解答例】                       ┌▽C
                        ┌─┘ │
                   ┌─┘      │
              ┌─┘           │
  ┃      ┌─┘               │
  ┗┓┌─┘θ                  │
   A■─────────▽B
    ┗┓
      ↓

(註)A:自隊位置、B:実際の敵艦位、C:報告敵艦位置


θ=20°の時、tanθ=0.364
BC=AB*tanθ=200*0.364=73(浬)

ね、三角関数も役に立つでしょう?
理系の人間でないと、海軍の指揮官にはなれませんよ!

さて、この73浬という数字をどう判断すれば良いのでしょうか。


470:GF長官
10/04/05 22:31:08
>>469の続き

その前に、

(1)上記の例は彼我の距離が約200浬という前提で算出したものである。
>>467の通り、長波輻射から距離を測定することは出来ない。
ABが長くなればBCも大きくなるし、ABが短くなればBCも小さくなる。
あくまでも目安に過ぎない。

(2)索敵機の行動により、数十浬程度の誤差は発生する。
索敵機が「発見即打電」することは、確定事項ではない。
珊瑚海の菅野機のように、敵艦隊発見後、安全圏に離脱してから打電することもある。
スレリンク(army板:62番)

また発見後は雲を利用して移動しながら触接を維持するので、時間と共に位置は変化する。
例えば反対側に迂回したとしたら、それだけで60浬以上は移動することになる(視界が30浬の場合)

以上をふまえた上で、それでも73浬という数字は無視できるほど小さなものではない。
南雲司令部に敵艦位の誤りを疑わせる材料としては、十分有効と考えられる。
とはいえ、(1)のように、あくまでも目安に過ぎないから、正確な艦位は触接交代機の到着を
待つしかないですね。

南雲長官は、利根電受信後すぐに雷装復旧を命じているから、これにより第二次攻撃隊発信が
早まるとは思えない。しかし、友永隊収容後の変針北上を見合わせるのではないか。
触接交代機の報告があるまでは、間合いをとって様子を見よう・・・とか。
うまくいけば、被弾を避けられるかもしれませんね。


471:GF長官
10/04/05 22:31:57
>>470の続き

最後に、

「敵に触接した索敵機は、敵に対する自機の占位位置(方位・距離)を報じて
長波を出し、艦ではその方位を測定して敵味方の関係方位を確かめることは
普段から行われていた。
南雲長官が長波輻射を命じたのは、報告敵艦位に疑問を持ったためではなく、
普段行われている手続きをとったものと推定される」

公刊戦史の記述からすると、長波輻射は通常の索敵任務の一つらしい。

珊瑚海海戦で油槽船を空母と誤認した例の索敵機は、命令ではなく自ら長波を
輻射している。
スレリンク(army板:245番)

しかし、翌日の菅野機は長波輻射を行っていない。
他の海戦でもあまり聞かない話なので、厳密に守られていた規定ではないのかも
しれませんね。


472:GF長官
10/04/05 23:10:19
>>471の続き

>一式陸攻のように7人乗りで、2人体制で航法チェックできるならまだしも、
>3人乗りの九七艦攻や零式水偵で、単機で飛んで、1人で航法チェックするとなると、ますます。
三座機(水偵・艦攻)の航法すら信用できないとなったら、攻撃隊を出せなくなりますよ。
空母に大艇や陸攻を積むわけにもいかないし。
航法員の腕が確かなら一人でも問題ないでしょう。

>利根4号機、筑摩5号機がダブルで4回ミスしてるだけに、「誰に索敵させるか」とか、
>「発見後に電波輻射させるように命令するかどうか」という部分が惨い、と主張したい。
搭乗員の人選まで司令部が関与しろということですか? それはちょっと・・・(ごにょごにょ
東部戦線でヒトラー総統が、大隊クラスの作戦まで介入して指揮系統を混乱させた事例を思い出しますねぇ。

>>456 えっと・・・
>0300前、カタリナに発見され、無線封鎖を解除した南雲司令部は、
>軍令部や大和に「0300敵機ニ触接サレル 我ガ通信設備貧弱ノタメ、敵艦隊情報ノ打電ヲ求ム」、
>と打電することは出来たハズ。

草鹿参謀長の回想の通り、念入りにお願いしていたのならば、
「何も言ってこない=GFも敵情の変化を把握していない」と判断するのが”自然”では?
無線封止を破ってまで確認しろと?
そんなに上級司令部が信用できないんですか?

繰り返しになりますが、どうもミッドウェーだけに特化した例を挙げているように見えるんですがねぇ・・・
例えば真珠湾で同じことを主張します?
「あのー湾内に空母が居ないみたいなんだけど、何か知ってる?」と柱島に打電するのですか?
無線封止を解除してまで?


473:GF長官
10/04/05 23:12:18
>>457 そうですね。そのために散開線を設けたわけですし。

>>458 以前にも繰り返したと思いますが、
>本当に熟練だとすれば、仮に敵機(艦爆)を逃れるために雲中を一時的に飛行するにせよ、
>敵機遭遇を母艦に打電する発想がまるでないのが、非常に気にかかる。3人乗りにも関わらず。
スレリンク(army板:51番)
日米双方の公刊戦史に出てこない話なんですが、一冊の戦記の記述だけで
叩かれるなんて、都間大尉もお気の毒・・・

それから、ベテランベテランと出てきますけれど、「ベテラン」の条件は何ですか?
水偵乗りとしての経験年数ですか。それとも偵察任務の経験年数ですか。
そして、それらの条件を満たすベテランはどれくらい居たのですか。
珊瑚海の菅野飛曹長はそのベテランとやらに入るのですか。

いつぞやの夜烏商売と同じで、定数を満たせない人たちの話をしても、仮想戦記
にしかなりませんよね。
「当時の利根・筑摩にはベテランが多数所属していたが、米空母は出て来るまい
となめ切っていたので、ベテランを温存し、訓練も兼ねて新人だけを索敵に出した」
という話なら分かりますが。

もしかして、「水偵乗りのベテランを揃える前に開戦した海軍は無能」ですか?
そりゃスレ違いですなぁ。


474:GF長官
10/04/05 23:14:09
>>459 南雲機動部隊は速力20節でミッドウェー島に向けて進撃中。
>敵艦隊が、例えば復路の170~200浬あたりにいたら、完全にブラインドとなり、致命的になったであろうぐらい
>ボロボロの索敵体制だと思う。
3時間も航行すれば、200浬圏外になりますよん。

>二式艦偵を第六索敵線復路に向けて飛ばすぐらいの慎重さが欲しいところで、それがない。
2機しか搭載してないのに、そんなところに使って良いのですか・・・

>アナばかり目立つ「惨い」索敵「実施」計画を建てたな、と思うわけであり。
筑摩四号機の中途帰還は、索敵計画と関係ないのでは?

>>460 マリアナ沖海戦のことはあまり知らないので、詳しい方よろしく。

>>461 後知恵なら何とでも言えるでしょうねぇ。
レーダーや無線を揃えた米空母ですらあれほど苦労したというのに・・・


475:440
10/04/05 23:17:37
>>463

>彼我の距離は300浬程度になるはず。
>故に、南雲司令部が利根四号機の発進遅延を知っていたか否かに関係なく、
>情勢判断には影響しない。

判断に影響出ると思うんだよね、空母攻撃隊を即時発進できない状態の時間だからこそ。

>>467-470
>「長波輻射で分かるのは方位だけで、(正確な)距離は測定できない」

ただし、方位が20度ズレている情報があれば、利根4号機の報告位置がぁゃιぃと判断できる。
だから、利根4号機の索敵線と再度照らし合わせるなどのチェックが働き易い。

仮に長官の仮定計算を踏まえ、0500頃、利根4号機から長波輻射の結果、
「利根4号機報告位置-73浬」が200浬を切ってる可能性がある、と判断できたとすると、
南雲司令部が、果たして北に向かって敵艦隊の距離を詰める決断をしたかどうかは、かなり怪しくなる。

直掩機不足状態であるが故に、ミ島攻撃隊直掩のゼロ戦の帰還を待ちたいところだろうし、
その時間稼ぎのために南下を決断しても全く不思議はない。

マクラスキー隊は、南雲艦隊東進の前提で出撃し、恐らく西を索敵した際に後続駆逐艦の航跡を見て、
ギリギリの燃料で北上したのだろうが、南雲司令部が全速南下を下令していたとすれば、
仮に後続駆逐艦の航跡を見て、燃料不足状態で南下を決断できるかどうか…
ビッグEに帰れないまでも、ミ島基地まで帰れる燃料があるのかどうかで違うだろうが。

たかが長波輻射、されど運命の別れ道としては非常にでかい、長波輻射命令と無視した利根4号機である。

476:440
10/04/05 23:27:43
>>474

もう一度読み返してください。
敵艦隊が、例えば復路方向の、母艦位置から170~200浬にいたら、
索敵線6番だけがカバーしてる位置となるし(索敵線7番は150浬だから)、
この位置に敵艦隊が出没していたと仮定して、6番の索敵機が往路でリターンしたら、
誰が敵艦隊を発見するのですか?

無理をして高度100mでもいいから索敵続行を命令するか、
じゃなければ、急ぐのであれば高速の二式艦偵、さもなければ予備の水偵を即座に6番復路に飛ばさないと、
ボロが出るでしょう?
200浬は敵空母の攻撃半径内ですよね?

確かに九七艦攻だと、雲の下を高度100m以下で飛び続けるのは、ヒヤヒヤものなのかもしれない。
しかし下駄履き機だったら、海の上に着水することも、再び離水することもできる機体なのだから、
雲の下を飛ぶリスクは結構低い、とも思えるのだけれどもねぇ…

477:名無し三等兵
10/04/06 00:20:09
>>476
>雲の下を高度100m以下で飛び続けるのは、ヒヤヒヤもの

低空では視程も減るし、効率が悪いですよ。
それに上空からある程度の規模の敵が見えないような雲量では、
雲低が何フィートか分からないし、時化ている場合が多い
現在のPS1でも危険な作戦です。バーディゴに陥って墜落する可能性もある。

当時のどこの軍隊でも、そんな偵察、索敵はやらないでしょう。
そこに、必ず敵や救難者がいると分かってるのならともかく。

478:名無し三等兵
10/04/06 00:38:43 nCTZ8RI0
索敵線7本の1段索敵とは、やる気無さ過ぎる。

479:名無し三等兵
10/04/06 17:59:56
小沢「タダチニ コドモテアテホウアン カケツノ ヨウアリト ミトム」



480:名無し三等兵
10/04/06 21:08:49
>>477

> そこに、必ず敵や救難者がいると分かってるのならともかく。

そこ(第六索敵線復路、母艦からの距離150~200浬)に敵がいた場合、必ず多大なるリスクがある、
と分かっている場合だったらどう?
危険でも、低空からの索敵で効率悪いの、など目を瞑って、実施させる価値は十分あるかと思うが。

第六索敵線に「結果的に」敵艦隊がいなかったから、この問題は不問とされているが、
索敵の不備、という観点では、非常に重要な事象だと思う。

481:GF長官
10/04/06 21:48:24
>>475 これは「彼我の距離が300浬程度」という判断に影響しないという意味ですね。
>判断に影響出ると思うんだよね、空母攻撃隊を即時発進できない状態の時間だからこそ。
仮に利根機が長波輻射を実施し、司令部がその報告艦位に疑いを抱いた時、発進遅延を
知っていれば、「予定の経路を飛んでないかも」という判断につながったかもしれません。

>ただし、方位が20度ズレている情報があれば、利根4号機の報告位置がぁゃιぃと判断できる。
まぁ、これは何とも言えないところですなぁ。
あの後、色々と調べてみましたが、長波輻射の話はほとんで出てこないんですよね。
偵察員の手記として、本職が重宝している『彩雲のかなたへ』では、

「味方の攻撃隊を有利に導くため、敵の艦種・隻数・陣形・行動・天候・上空直衛機の配置等を
詳細に通報する必要があるのだ。その間、敵の目から逃れるためには、飛行高度を変えたり、
雲や太陽を利用し、隠密裡に接近・離脱を繰り返さねばならない」


482:GF長官
10/04/06 21:49:53
>>481の続き

「推測航法による機位は、あくまでも推測の位置であって、機位だけを求める手段として地文・
天文・電波等の補助航法手段がある。しかし、洋上でしかも戦時ではこれらの補助手段を利用
できることは稀で、つねに推測航法が主流である」等々
(註)地文とは、地形や地上物を目標にして行う航法。
   天文とは、天体の高度を六分儀等を用いて測定し、現在位置を求める航法。

長波輻射が補助手段であることは間違いないですが、それでも有効だと思われるのだったら、
440様の仰る通りもっと利用すれば良かったのにとは思いますね。
何か運用上、都合の悪いことがあったのかもしれないが・・・

この件は、まだまだ検討の余地がありそうです。


483:GF長官
10/04/06 21:51:08
>>482の続き

それと著者の田中三也上飛曹は、ミッドウェー海戦後に利根乗組みとなっていますが、
そこには甘利洋司一飛曹(利根四号機の機長)も居た。
ところが、意外と?彼の印象は良いんですよね。

「教育期間(偵察特練)中に利根の搭乗員だった甘利飛曹長に偶然出会い、私の
退艦後の様子を知った。艦隊一年以上の者は転勤になり、夜間戦闘機にも4名
行ったとのことだった」

他にも、”頼れる先輩”を感じさせる箇所がいくつか出てきます。


484:GF長官
10/04/06 21:52:00
>>483の続き

>>473でも触れましたが、「都間機がSBDと遭遇したのに報告しなかった」と書いて
彼を不当に貶めた?『実録・太平洋戦争』ですが、

「甘利一飛曹は長野市の出身で、甲種飛行予科練習生を志望し、1940年5月に
第二期偵察練習生の課程を修了した中堅偵察員であった。
俊敏快活な性格の持ち主で、利根下士官搭乗員の中心的存在であったことは、
同僚が等しく認めているところである」

我々は頭から甘利機長を「未熟な搭乗員」と決めてかかっていますが、これも
後知恵視点なのかもしれない。


485:GF長官
10/04/06 21:53:12
>>484の続き

ちなみに同書では、利根四号機は「長波輻射命令」に対して、「直ちに了解電を
送った」と記述しています。叢書もまた「同機はどうも長波を輻射しなかったよう
である」と推測にとどめている。

「戦闘は過失の連続であると言われる。6月5日の歴史的大海戦で、米側の索敵機も
南雲機動部隊発見の第一報と、飛龍発見時の二回にわたり、いずれも約40浬誤った
位置を報告している。

しかし戦運に恵まれた米側は、この戦術的錯誤を戦略的成功でカバーすることが出来た。
ミッドウェーの勝敗は、まさにニミッツ提督が断定したように、索敵を含めた広い意味での
”情報”の水準によって定まったのである」

まだまだミッドウェーの論点は尽きないようですね。


486:GF長官
10/04/06 21:54:35
>>476、480 もう一度読み返してくださいw
>母艦位置から170~200浬にいたら、
これは索敵機発進時(0130時)の母艦位置からの距離ですよね。
南雲機動部隊は南東に20節で進んでいるので、時間と共に該当海域からは
遠ざかります。

もちろん、敵艦隊が南雲部隊の方へ航行していれば「200浬圏内」は
維持されますが、そうなると各索敵線(復路)にひっかかるでしょうね。


487:GF長官
10/04/06 21:55:56
>>486の続き

>しかし下駄履き機だったら、海の上に着水することも、再び離水することもできる機体なのだから、
これは危険ですよ~(>>477) 同じく、『彩雲のかなたへ』から。

「海面は飛沫で覆われ視界は悪く、着水を危ぶむほどの波だ。”飛行機揚収第二法”
信号マストに旗旒が上がった。着水の方法は風の強さで決まる。
揚収第一法は波の静かな場合で、飛行機が艦の近くに着水して揚収する。
第二法は艦が旋回して波を消し、そこへ着水して艦に近づき揚収する。
第三法は着水までは第ニ法と同じだが、艦が飛行機に近づき揚収する」

(註)第二法について、母艦が円を描いて旋回すると、円内の波が静かになる。
そこで水上機はその円内に着水し揚収する。外洋では波が穏やかなことは稀
なので、第二法が主流になる。

荒天下の海面に単機で着水なんかしたら、大破は間違いないでしょう。


488:GF長官
10/04/06 21:56:08
>>478 テンプレも読まないなんて(しかも一番上なのにw)やる気無さ過ぎる。

>>479 そっちの小沢かよw ムリダナ(・x・)


489:<回想>印度洋機動作戦
10/04/06 22:18:25
>>451の続き

続いては、R級戦艦4隻。
ロイヤルソブリン級は、ウォースパイト他のクイーンエリザベス級と、”ビックセブン”
として名高いネルソン級の間。
日本で言えば、扶桑・伊勢型に相当する「超弩級戦艦」です。

QE級が重油専焼缶を採用して、25ノットの高速を実現したのに対し、R級では再び
混焼缶に戻している。石炭ならば国内のみで自給できるから。
島国ならではのお国事情は、日本と似ているかも。

しかし竣工直後、”高速史上主義”のフィッシャー第一海軍卿の提言で専焼缶に換装。
ただバルジが装備された関係で結局は22ノットどまり。
ちなみに、最初にバルジが装着された戦艦がR級らしい。


490:<回想>印度洋機動作戦
10/04/06 22:19:15
>>489の続き

金剛型の30ノットとの差は歴然ですが、砲門で比較するならば、
14インチ(36センチ)砲×8門の金剛型に対し、R級は15インチ(38センチ砲)×8門
砲戦になれば侮れないかもよ?

同級のロイヤルオークは、スカパフローに潜入したあのプリーン大尉のU-47に
沈められており、英国戦艦初の喪失として歴史に名を刻んでいる。
ウォースパイトと比べると、やっぱり影が薄いなぁ・・・

他にも、日本側に知られていないアッズ環礁の存在、暗号解読、基地航空兵力・・・
南雲機動部隊もあんまりなめ切ってると、痛い目を見そうな予感。


491:GF長官
10/04/06 22:33:36
>>453の続き

予め余裕をもって敵編隊を発見していれば、「零戦虎徹」に死角はない。
優位優速から、お得意の”一撃離脱戦法”が炸裂する!
今宵の虎徹は血に飢えておるぞ・・・

「優位の高度から、急降下に入ろうとするSBDに対する20ミリの近接射撃は、
こころよい手ごたえがあった。一連射で一番機はパッと火を噴き、煙の尾を
引きながら爆弾を抱いたまま急角度で下方に落ちて行った」(『零戦撃墜王』)

列機も続いて、バーチ・ショート隊に襲いかかる。

「バーチ隊はさんざんだった。日本戦闘機隊は蜂のようにたかって来た。
ジョーゼンスン少尉は着艦装置をひどくやられて不時着している。バーチ隊
7機のうち、5機が燃料タンクに命中弾を受けた。タンクの自動消化装置が、
やられた全機を救った。
7機すべてが翼と胴体に機銃の命中弾を受けていた」(『空母ヨークタウン』)

う~む、グラマン鉄工所に限らず、”頑丈さ”は米軍機の共有する長所と言えそうだ。


492:GF長官
10/04/06 22:35:24
>>491の続き

とはいえ、両隊合わせて24機のSBDの突入を完全に阻止することは、現実問題
として不可能といえる。

「しかし一機当千の搭乗員でも、次々に来襲する敵機の数には勝てない。
我々の攻撃の間をぬって、急降下に入る敵機がある。もちろん我が空母も
対空砲火で懸命に応戦するが、全部には手が回らない」
(註)一機当千は誤字じゃありません!

零戦隊の直衛網をかろうじて突破したバーチ隊長を先頭に、次々と各機が
急降下に入る。

直衛機の追撃をかわしたら、次に待ち構えるのは対空砲火と相場が決まっ
ている。ところが・・・


493:名無し三等兵
10/04/06 22:36:30
フィリピンの戦いを語る2より、こんなレスを発見。

> 545 名前:名無し三等兵[] 投稿日:2010/03/29(月) 01:18:19 ID:/SNJvOXH
(途中略)
> 「戦闘詳報には無数の電文の中からいくつかを選んで載せるため、 <=★★★
> 当時重要ではないと判断されたものは載せられないのが通例だった。」 <=★★★
> 「そのことからもたまたま「ヤキ1カ」電文が今になって注目されるようになったが
> 当時は重要だと考えられず戦闘詳報に載せられなかった。」と書かれています。
> また記憶にはそのような電文があったかもしれないが、
> 半世紀以上前のことなので確かなものだとは言い切れないとおっしゃっていました。

これ、4F電報とかが、中佐・大佐クラスの記憶に残っていても、少将クラスになると覚えていない、とか、
記録に残っていない事象に対する、有力な傍証だったりするのかも?
公式記録一辺倒だと、歴史の解釈を誤る可能性がある、ってことだな。

494:名無し三等兵
10/04/07 07:08:43
>>480
477ですが、まあ一般論的なものを書いたまでです。

>敵がいた場合、必ず多大なるリスクがある、と分かっている場合
そういう場合だからこそ索敵を出してるんでしょうけどね。けど、敵の電波等をその辺りから受信してでもいない限りは理想論でしょう。
指揮官として、10機中9機が未帰還になるかも知れない(航空機にとっては、その位危険な飛行)
命令は、特攻のような十死零生では無いにせよ、そうそう下せないと思います。
(その十死零生命令を後ににっちもさっちもいかなくなって、したと噂される指揮官がそこにいたのはともかくw)
どこの国の指揮官でも無理でしょう。航空に造詣が深いほど。
現場の搭乗員の判断で、危険を冒して「ヒーロー」になった人は、たとえ記録に残って無くてもいるのでしょうが、
あの雲塊の下に敵がいるかも知れない、あの雲塊の下にも、あの雲塊の下にも、あのスコール雲の下にも・・・・・
と、危険を冒しつつどんどん索敵線から外れていっても良いものなんでしょうか。

>第六索敵線に「結果的に」敵艦隊がいなかったから、この問題は不問とされているが、
>索敵の不備、という観点では、非常に重要な事象だと思う。
気球の実用化以降、航空偵察は非常に有効な手段として、各国に認識されましたが、
同時に天候に大きく左右される弱点も最初からよく理解されてました。欧米でも、もちろん日本でも「非常に重要な事象」だと認識していたはずです。
そこで、全天候型の機材や、危険を冒せる無人偵察機等が開発されて現在に至るのですが、
当時、そのような機体はまだ存在してないし、全天候下の飛行訓練も夜間飛行を除いてはその危険性から殆ど行われていなかったと思います。

航空偵察に対する常識が、現在とは違ったはずなので、数十年後の人間から、
雲下を偵察しなかった事を索敵の不備と言われては、当時の指揮官も現場の搭乗員もお手上げだと思うのですが。
「結果的に」敵艦隊がいたとしても、対洋上レーダー等が無い当時としてはこれは不可抗力でしょう。
「命が惜しいか?」だけでは、勝てない事も証明されてますし。

495:GF長官
10/04/07 20:59:48
>>493 有難うございます。
>公式記録一辺倒だと、歴史の解釈を誤る可能性がある、ってことだな。
それを言い始めるとキリがありませんからねぇ。
例えば、電報綴りと戦闘詳報を比較しながら検証を進めていくという話なら、
興味深いですが、そこまでやるつもりは無いんでしょう?
まぁ、アジ歴の充実を気長に待ちましょう。

>>494 そうですよねぇ。
計画の不備といったら、そもそも西半分は索敵してないわけだし。


496:<回想>印度洋機動作戦
10/04/07 21:18:03
>>490の続き

そんなことは露知らず、南雲機動部隊は3月26日にスターリング湾を出撃、
スマトラ島西岸沖を抜けて、勇進インド洋へ出た。

英側は暗号解読により、セイロン空襲が4月1日になると承知していたので、
それに合わせて、3月29日に低速部隊が、翌日には高速部隊がアッズ環礁
を出撃、セイロン島南西海域に集結した。

ここで疑問に思われる方があるかもしれません。
「あれ、艦隊保全策を採用したんじゃなかったの?」(>>268
兵力を温存するのが方針ならば、出撃したら駄目じゃないのかと。


497:<回想>印度洋機動作戦
10/04/07 21:19:29
>>496の続き

矛盾するようにも思えますが、

「この出撃は艦隊保全策を無視しているかに思えるが、実は戦力温存を採用
したからこその出撃であった。
艦隊保全策を採用したからといって、逃げ隠れてばかりを続けるのは”最低の
下策”であり、逆に機会をみて局所的に積極的な攻勢を見せる必要があるのだ。

特に緒戦期にこそ、それを実施すべきであり、消極策のみを続けると、攻撃側は
伏兵や反撃等への警戒や対処に回す兵力を著しく減じることが可能となり、
結果的に攻撃の自由を得て、より強烈な攻撃力を発揮するからである」。

つまり防御側が消極策しか採らないと、攻撃側は本来なら警戒・哨戒・防空に
充当すべき戦力まで攻撃兵力に回してしまえるので、より強力な打撃力を発揮
されてしまうからなのです。


498:GF長官
10/04/07 21:37:37
>>492の続き

もう一度、MO機動部隊の陣形図(>>211)を思い出してみましょう。

五戦隊と瑞鶴ははるか前方、六戦隊ははるか後方。直衛はわずかに駆逐艦2隻。
緒戦における駆逐艦の対空兵装なんて、25ミリ機銃が数挺程度。
実際は翔鶴単身で自らを護っているようなものです。

その対空兵装は、
連装12.7センチ高角砲×8基(16門)
三連装25ミリ機銃×12基(36門)

米海軍輪型陣の「スダレを展張したような弾幕」とは程遠いものだったでしょう。
スレリンク(army板:536-537番)


499:GF長官
10/04/07 21:39:14
>>498の続き

バーチ少佐の回想にも、

「バーチ少佐は日本空母が彼らの常識となっていた輪型陣を組まず、駆逐艦を
直衛に配しただけの、ほとんど裸同然で航行していることに奇異の念を抱いていた。
7日朝、祥鳳攻撃の際苦しめられた直衛重巡部隊の正確な対空砲火が、今日は
皆無である」                             (『暁の珊瑚海』)

しかしバーチ隊は、またしてもこの好機を活かせなかった。
降下中に照準器の曇りが発生してしまったのです。
スレリンク(army板:201番)

同隊はこれが原因で?5月4日のツラギ空襲の際も28発全弾外している。
スレリンク(army板:209番)
なんとまぁ、つくづく”ついてない”というか、乗機を替えた方が良いのでは。
もしかして、汗っかきなのかな?


500:名無し三等兵
10/04/08 10:55:13
南雲艦隊てインド洋作戦では索敵機何機飛ばしたんだ?


501:名無し三等兵
10/04/08 12:36:40 XW2SAeJX
>>491 零戦に一撃離脱攻撃は不可能
400kmを超えると舵が効かない零戦に
何を期待しているのだ
しかも20mmは60発しか弾が無いと言うのに

502:名無し三等兵
10/04/08 12:51:30
え?
岩本徹三や坂井三郎は一撃離脱を平気で実施していますが?
格闘戦より戦果が上だとかなんとか
お前はいったい何を言っているんだ?

400kmを超えると舵が効きにくくなるからって一撃離脱が不可能なわけではないのでは?
あと20mmはあたらないから戦闘機との戦闘ではあんまり使わなかったとか

503:名無し三等兵
10/04/08 17:39:17
一撃離脱とは、文字通り一撃して離脱する事。
相手との速度差が大きいほど離脱し易いので、速度性能が良いに越した事はないのですが、
本質的には、絶対速度とは関係がありません。
その辺を誤解してる人は多いようですね。

504:名無し三等兵
10/04/08 18:10:19
物理的に一撃離脱戦法を取れたとしても、絶対速度が大きい方がやりやすいことは言うまでもない。

505:名無し三等兵
10/04/08 18:27:04 XW2SAeJX
>>502 米軍の一撃離脱と日本軍の一撃離脱は違う

日本軍の場合は一撃必中

506:GF長官
10/04/09 23:14:52
>>500 すみません。それがよく分からないんですよねぇ。
叢書にも記述がないし、行動調書を見る限り艦攻は出していなかったようです。
4月5日に英重巡を発見したのが阿武隈水偵、9日にハーミスを発見したのが榛名水偵と
なっているので、水偵主体の索敵計画だったのかもしれません。

>>501 おや?岩本徹三の「一撃離脱」は、坂井三郎の「左ひねりこみ」と同じくらい
”超有名”だと思っていましたが・・・>>502
とりあえず、こちらをご参考あれ。

激闘 珊瑚海海戦
URLリンク(www.youtube.com)
[3:56]に「岩本得意の一撃離脱戦法」と出てきます。

>>503- まぁ、米海軍のそれとは少し定義が違うようにも思いますけど。


507:<回想>印度洋機動作戦
10/04/09 23:37:00
>>497の続き

例えば、末期の特攻作戦について、
「米機動部隊のピケット網に捕捉され、その大部分が突入前に撃墜されてしまう
のだから無駄だった」という評価が一般的ですが、必ずしもそうとは言い切れない。

もしこれを実施しなかったならば、本来は防空任務に就くべき戦闘機や水上艦艇を
攻撃兵力に加えることが出来るため、本土はより深刻な打撃を受けることになる。
たとえ少数であっても、散発的であっても、極言するなら”赤トンボ”であったとしても、
特攻作戦を続ける限り、米側は警戒を緩めることが出来ない。

「艦隊防空の章」でも確認した通り、直衛機と対空砲火で敵の航空攻撃を”完封”する
のは至難であり、レイテのプリンストンの例を挙げるまでもなく、空母はたった一発の
爆弾でも命中すれば沈没につながるほど、脆弱な艦なであることは言うまでもない。

それ故、何重もの防空網を構築しなければならない。その分だけ攻撃兵力が削減
されるのです。


508:<回想>印度洋機動作戦
10/04/09 23:39:24
>>507の続き

誤解を恐れずに申し上げるならば、特攻が「統率の外道」であることは言を待たない。
しかし、如何なる形であれ国のために散華された先人には最大限の敬意を表すべきである。
「特攻隊員は犬死なんかではなかった」。胸を張って言って良いと思っています。

「特攻作戦生みの親、大西瀧治郎中将は特攻隊員宛の遺書を残して自刃を遂げた。
我らは命じられるままに、ただ祖国を護るため青春をかけて戦い、究極は惨敗を免れ
なかったが、個々の戦闘においては米艦船に痛撃を与えた。空母艦爆隊の一撃必中
急降下爆撃は、悲惨の中にも唯一つ、無限の慰めとなるであろう」 (『空母艦爆隊』)

前スレにて、本職が「輸送船団のことを忘れないでやって下さい」としつこくしつこく
繰り返したのも同じ理由から。
わずかでも可能性のある話なら、護衛を無視するわけにはいかない。その分戦力は
割かねばならないのです。


509:名無し三等兵
10/04/09 23:40:26
坂井三郎も一撃離脱を主張していたぞ。
そのための見張り重視。
先に見つけて、優位な位置から一撃離脱。
このセオリーはだれでもそうは変わらんでしょ。

捻りこみは、米軍が圧倒的に優位になったときに、逃げ回るのに非常に便利なテクニック。

510:名無し三等兵
10/04/09 23:56:16
>「米機動部隊のピケット網に捕捉され、その大部分が突入前に撃墜されてしまう
のだから無駄だった」という評価

そういう話をする人がいると、
「じゃあ、通常攻撃であっても大部分が投弾前に撃墜されるから無駄なんですね。特攻関係なさそうですね。」
と言いたいなるな。
面倒になりそうだから実際は言わないけど。

511:GF長官
10/04/10 00:13:18
誰も気づいてない?ようなので、本職の方から言っちゃいますよん。

先に利根四号機と南雲司令部のやりとりを確認しました(>>464-465)が、
以下の一行に注目して下さい。

>0555「敵攻撃機10機、貴方ニ向フ」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)

触接中の利根機が見たのならば、それは基地航空隊ではなく、間違いなく空母機。
敵艦載機編隊が発進しているということは・・・もうお分かりですよね。
米空母は200浬以内に居るのです!

敵情(報告艦位と針路・速度)から算出すれば、0600頃の彼我の距離は約220浬。
スレリンク(army板:546番)
本当に報告が正しければ、「敵攻撃機10機、貴方ニ向フ」は、まず考えられない。


512:GF長官
10/04/10 00:15:08
>>511の続き

つまり長波輻射等の遠回りな手段を用いずとも、史実の報告だけで利根機の誤報を
見抜けたはず。しかも、「すでに自隊が米空母の攻撃圏内に入っている」ことまで、
少なくとも、被弾の一時間半前に知ることが出来たのです。

「甘利機は”敵雷撃機10機貴方へ向かう”と報じたが、この警報は重大な意味を
持っていた。日本機動部隊はこの時、第一次攻撃隊収容の最中であったが、
ミッドウェーの陸上機に加え、一時間以内のうちに米艦載機群の攻撃にさらされる
であろうことが明らかになったからである」          (『実録太平洋戦争』)

(註)利根機が報告した「敵攻撃機10機」とは、ウォルドロン少佐指揮のホーネット
第八雷撃隊だと思われる。

「午前9時頃(日本時間0600時)、ウォルドロンは無線電話で、敵機が隊に触接
していることを注意した。ゲイが上方をのぞいた時、一機の日本軍水上機が遠く
から触接していることが分かった。
この水上機はついに触接をやめたが、第八雷撃機中隊はこの敵機の報告に
よって敵のとる対応策のことを案じながら飛行を続けた」       (『逆転』)


513:GF長官
10/04/10 00:16:12
>>512の続き

利根四号機の誤報(艦位)は極めて重大な失策ではありますが、同時にそれを
修正する”きっかけ”も届けている。それを受け取りながら気付かなかった?
(気付いても有効な対策をとらなかった?)南雲長官の責任はやはり致命的と
言わざるを得ませんね。

友永隊収容後に南下、もしくは西進していれば、悪夢の被弾を避けられたかも
しれない。
スレリンク(army板:222番)
決して仮想戦記ではなく、十分に可能性のある話だったと言えないでしょうか。


514:GF長官
10/04/10 00:49:10
>>499の続き

この経過を鑑みるに、もう少し早く敵編隊を発見して、直衛機をうまく集中し、
より遠距離から攻撃を開始していれば、もっと”漸減”出来たはず・・・とは
思いますよね。
せっかく敵がわざわざ”分散進撃”してやって来たのだから、各個撃破する
好機だったのに・・・

>>430にて「翔鶴4D(安部小隊)がいつ発進したか」を話題に出しましたが、
『戦史叢書』の中に見つけました。

「八日ノ海戦ニ於テハ、味方触接機ヨリノ通報ニ依リ、凡ソ敵機来襲時刻予知
セラレタルニモ拘ラズ、翔鶴瑞鶴共、敵機来襲ヲ発見シテ後、急速発艦セシメ
タルモノ数機アリ」                      (『珊瑚海海戦戦訓』)

「翔鶴瑞鶴共」とあるので、これが翔鶴4D(安部小隊)と瑞鶴1D(岡嶋小隊)を
指すものでしょう。(>>386
行動調書とは少し記述が異なりますが、いずれにせよ、

「八日ノ戦闘ニ於テハ、上空直衛機ハ何レモ至近距離ニ敵ヲ発見シ、之ガ攻撃ニ
殆(ほとん)ド余裕ナカリシ如キ状態ナリ」は、間違いないでしょうね。


515:GF長官
10/04/10 00:50:44
>>514の続き

この戦訓を読むと、電探と無線を持たない日本空母の苦悩が実によく表れており、

「上空直衛機ノ発進ハ、機ヲ失セザルコト特ニ肝要ナリ

母艦ニ於テハ、陸上基地ト異ナリ、過早ニ上空直衛機ヲ上空ニ配備スルハ、
発着艦頻繁トナリ、或ハ重要時機ニ齟齬ヲ生ズル虞(おそれ)ナキニシモ
非ザルヲ以テ、上空直衛機ノ発進時機ニ関シテハ、極メテ慎重ヲ要スルモノ
アリト雖モ、

敵機ノ来襲時刻ヲ予想シ得ル場合ニ於テハ、充分ナ余裕ヲ以テ、其ノ全力ヲ
上空ニ配備シ置クヲ要ス」

実にまわりくどい言い方で、一度読んだだけでは分からないと思いますが、

①空母戦において、上空直衛機の発進時機は極めて重要である。
②しかし過早に上げると、発着艦が増え、敵機来襲と重なることも考えられるので、
 慎重に見極めねばならない。
③ただ、予め来襲時刻が分かっている時には、余裕をもって早めに配備すべきだ。

結局どっちなんだよw って感じですよねぇ。


516:GF長官
10/04/10 00:51:36
>>515の続き

ミッドウェーでは、PBY触接開始から第一波来襲まで、南雲長官は過剰なまでに?
直衛増強に気を配っているが(>>306)、このあたりの戦訓が頭にあったのかも。

それと>>454関連で、
「尚本戦闘ニ於テ、上空直衛機ニシテ、味方重巡ノ発砲ニ依リ、敵襲ヲ発見セル
モノ多シ」とあります。

これはミッドウェー以降も、有効な手段として受け継がれていますね。


517:GF長官
10/04/10 00:52:32
明日は飲み会のため、お休みとさせて頂きます。
夜桜見物と洒落こもうかな。
それでは、また来週。


518:名無し三等兵
10/04/10 01:28:32
テスト

519:名無し三等兵
10/04/10 01:48:56 91ZPZKRC
んね

520:名無し三等兵
10/04/10 02:23:56
このスレのまとめがほしい

521:名無し三等兵
10/04/10 02:59:47
「我、三ヶ月ニ及ブ携帯規制突破ニ成功セリ。コレヨリ原隊ニ復帰ス」
すっかり時期を逸してしまいましたので、『草鹿参謀長回想の索敵機は5機』ネタ&オチの続きは、無しにしようかな……(汗)

長官、お久しぶりです。
ちと苦しいですが、私が南雲長官を弁護してみます(苦笑)
>>511
>0555「敵攻撃機10機、貴方ニ向フ」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
>敵艦載機編隊が発進しているということは・・・もうお分かりですよね。
米空母は200浬以内に居るのです!

この10機以外に敵機の続報が無い場合、第一機動部隊司令部は“索敵機発進”と考えた可能性はありませんかね?
まあ、「敵攻撃機」→艦攻→雷撃機(TBD)と認識するのが普通かと思いますが…。

ところで長波輻射命令についてですが、
>0554「方位測定用電波輻射セヨ」(発:機動部隊指揮官、宛:利根四号機)
これは、
>0534「タナ九、我今ヨリ帰途ニ就ク」(発:利根四号機、宛:機動部隊指揮官)
に対する、念のための“担保”ではないかと私は考えます。
この時点で利根四号機が撤収してしまうと、交代触接機の到着まで空白が発生しますから。

522:名無し三等兵
10/04/10 03:50:53
>>504
ミッドウェーでのヨークタウンアクションレポートにも
日本戦闘機は対戦闘機戦闘において高速にて後上方から攻撃を行い、垂直上昇でリカバーする。
若干の速度低下にて旋回を完了し射程外に逃れつつ次の攻撃のための占位を終了している。
それは優れた上昇力と運動性のアドバンテージを活用している。
との記述がある。
>>511
日本海軍は米攻撃隊の正確な行動半径を把握してたんだろうか?
ちょうどその電報があった0555に南雲は
「収容オワラバ一旦北ニ向カヒ敵機動部隊ヲ捕促撃滅セントス」
とやってるが。
彼我の距離200浬を報告したのは情報参謀の小野寛治郎少佐みたいだが。
長官という立場は、そういう細かい計算や位置関係は参謀に任せて、いちいち自分で計算し直したりせんだろうし。
細かいチェックはキリがないというか、参謀を信用してない様に見えるから。

523:名無し三等兵
10/04/10 06:01:45
>>522
>日本海軍は米攻撃隊の正確な行動半径を把握してたんだろうか?
ドゥーリトル空襲の時で米空母の攻撃圏内を何気に250浬と見積もってますな。
珊瑚海だと第5空襲部隊は、米空母部隊の飛行機発進は200浬以内と推定し、
ミッドウェーでは源田が210浬なら敵の艦爆や艦攻は届くが艦戦は届かないから、
艦戦の護衛がない攻撃隊なら我が直援機だけで対処できると判断してるようで。

524:名無し三等兵
10/04/10 09:44:50
ミッドウェイの南西方向から攻めてたら、米艦載機の発進は遅れてたかな。
北西方向から接近する事までバレてたの?
米艦隊の待ち伏せ位置が神すぐる
URLリンク(yokohama.cool.ne.jp)

525:主計科三水
10/04/10 10:35:33
ワレ オナジク ケイタイキセイヲ ゲキメツセリ
コレヨリ ニギリメシ ニギラントス
ホンジツ テンキセイロウ ナレド メシ ヤワシ

526:名無し三等兵
10/04/10 10:37:23
>>524
B17が攻略部隊を主力と誤解して果敢に攻撃するのに対して
ニミッツは主力空母は北西から来るから、16・17任務部隊は北西の空母発見まで攻撃を自重するように、と警告を出してる。
南西から攻めても同様に事前に知られたと思うが、下手すりゃ攻略部隊より先に前日夜に発見される。

527:440
10/04/10 12:48:07
>>472

> 無線封止を破ってまで確認しろと?
> そんなに上級司令部が信用できないんですか?

敵索敵機に触敵され、1AFの位置がバレている以上、
この時点で「1AFに限定して」無線封止を積極的に続ける意味はない。
一方、主力部隊は300浬後方で、まだ位置を知られていないから無線封止を続ける意味がある。

ミ島攻撃隊を出撃させ、更に敵索敵機に触敵された以上、1AF直掩ゼロ戦を上空に出したら、
敵空母攻撃隊を直掩させるゼロ戦が十分にないから、発見直後に敵空母攻撃隊を発進させづらい。
だったら「0300敵機ニ触接サレル 我ガ通信設備貧弱ノタメ、敵艦隊情報ノ打電ヲ求ム」と打電して
徹底的に確認しても、全く不思議ないし、それが慎重な司令部のあるべき姿だろうと思う。


> 例えば真珠湾で同じことを主張します?
真珠湾では1AFの位置がバレていないから、無線封止を積極的に続ける意味がある。

528:440
10/04/10 13:10:21
>>473

> それから、ベテランベテランと出てきますけれど、「ベテラン」の条件は何ですか?
> 水偵乗りとしての経験年数ですか。それとも偵察任務の経験年数ですか。

詳細を調査中だけど、wikipediaにはこんな記載がある
>ミッドウェー海戦では高速を誇る名機「彗星」を「蒼龍」に2機搭載したといわれるが、
>偵察を重視した江草の意に反し、南雲司令部は偵察を軽視し「彗星」出撃命令は降りなかった。
>経験の浅い他の偵察機が敵空母の位置を大きく見誤り、日本艦隊は米軍機の猛攻撃を受けた。

偵察を重視した江草は、ミッドウェーの索敵に関して何か意見を持っていそう、なんだよね。
もしかしたら、索敵機のスタッフの力量について、の意見かもしれない。

529:名無し三等兵
10/04/10 15:14:11
>>527
何か敵空母に待ち伏せされてる、しかもGFが情報を掴んでるという史実を知ってるから、後世の視点で言ってるだけにしか見えないんだが。
普通何のキッカケもなく、基地攻撃前に敵空母が都合よく戦場付近にいるのは不自然だろうに。
しかも南雲艦隊では索敵機を出して、付近に敵がいれば無線封止破らなくても発見の可能性がある。
なのにそれを待たず、赤城は傍受できない情報を大和ではきっと掴んでるはずだ。
無線封止破っても聞いてみるべしなんて思わない。
しかも出撃前に傍受の際には知らせてくれるよう頼んだのに、大和は何らかの事情で知らせてこない。
だからこちらから聞くべきだ、てどう考えても不自然な発想。
んで
>主力部隊はまだ位置を知られていないから無線封止を続ける意味がある。
と自分で書いといて、相手が無線封止破って返事してくるよう求める訳?
それが慎重な指揮官の行動?

530:名無し三等兵
10/04/10 15:17:11
>>528
それでその二式艦偵や他の水偵の偵察員は、甘利機長より確実にベテランだった訳?

531:名無し三等兵
10/04/10 16:35:28
話が全然飛ぶんだが、火力重視の日本の集中運用は壊滅戦的で、タイミング重視のアメリカの
分散進撃は機略戦的(少なくともブローニング個人は機略戦的)に思えるんだが、機略戦が概念
として出現するまでには、ここから数十年かかるんだよな。
頭の良い悪いの問題じゃなく、ブローニングはなんでこんな考えもったんだ?

頭の良い悪いじゃなくって言うのは、これが本当に抜群の頭から生まれてたらベトナム戦争くらい
までの米軍って何? って事になるし、だからといってただのブルと言い切る根拠もないってことね。

532:名無し三等兵
10/04/10 17:00:27 0S0T96UB
日本に取ってブローニングって名前は鬼門だな

533:名無し三等兵
10/04/10 17:11:03
>>531
日本が火力重視・米が機略重視って、ブローニングは当初搭載機全機発進・全機で攻撃の予定だが。
日本のが数でも技量でも勝るから、まともに戦えば勝てない。
先に攻撃されたら防ぎきれずに発着艦も反撃もできなくなる。
基地航空隊が空襲に向かってるから、そちらに気をとられてる隙を狙うって事でしょ。
基地航空隊による空襲から間を置いたら、日本側に態勢を立て直す時間を与えてしまうと。
真珠湾時の日本もそうだけど、ある意味弱者の発想で弱者は奇襲を好む。

534:名無し三等兵
10/04/10 17:15:03
でも、まともな状態で会敵出来ない戦法でしょ? 普通に考えて。
それなのにそれでも会敵できればなんとかなると考えて、薄く広く展開したのが凄く不思議。

535:名無し三等兵
10/04/10 17:21:26
生真面目な日本人には分からない、
狩猟民族の勘じゃない?

536:名無し三等兵
10/04/10 17:26:26
>>534
マリアナでの小澤も似たようなもん。
練度低いけど、先に敵を発見し先に攻撃隊を出した時点で「勝った」と考えた。
実際は返り討ちされて攻撃隊は壊滅し、惨敗したけど。


537:名無し三等兵
10/04/10 17:40:24
>>536
空母戦の基本は先制攻撃。
敵空母から攻撃隊が発進する前に敵空母を潰す事を理想。
マリアナ沖の錬度が本当に低い事かは別として、先に敵を発見して先に攻撃隊を出すのは空母戦における理想なんだよ。

後手に回って勝てるには、敵攻撃隊を防げるだけの戦闘機数と運用と運が必要になるという話。

538:主計科三水
10/04/10 17:56:21
本日のスレ内配食は

つ ブローニング丼
に決まりですな。
F4F、SBD、TBDの天麩羅に蜂蜜のソースでバージニア風に仕上げました。

539:名無し三等兵
10/04/10 18:44:14
技量に差はあるか?
飛龍の攻撃隊は直援機も付けたのに直援機も含めて被害は甚大だったけど
多聞は被害の大きさに相当ショックでやむを得ず薄暮攻撃を選択したと言われるし

540:名無し三等兵
10/04/10 19:01:57
とりあえず技量のABCDがどれだけ居たのか見てみたいものだな。
開戦時の母艦搭乗員が神業熟練パイロットというのなら、大半がAで占めているのだろう。
どっかにそういう記録は無いものなんだろうか。

541:名無し三等兵
10/04/10 19:41:06
戦史叢書のミッドウェーではミッドウェー時点で錬度が下がって半分が未熟練者になったとあったな。
戦史叢書のハワイ作戦の方は忘れたが、あったような気もする。

542:名無し三等兵
10/04/10 19:44:41
マリアナのときは、潜水艦恐くて、空母が外洋に出れず練習できない期間が1月以上。
これで、勘が鈍ったということらしい。
プロスポーツ選手でも、試合しないでいると、試合勘が鈍るという話はあるし。

543:名無し三等兵
10/04/10 19:52:23
>>541
ミッドウェー前に人事異動で相当数の搭乗員が入れ替わっていたからね

>>542
ついでに長い間動かなかったので搭載機の状態まで悪化したな

544:名無し三等兵
10/04/10 20:00:14
所詮はお役所仕事

545:440
10/04/10 21:36:29
>>529

草鹿サン、無線封止破って返事してくるよう依頼して、事前に了承得てるわけでしょ?
何を躊躇する必要がある?
---------------

さて、山本長官、5/25の打ち合わせで以下の通り、南雲たちに訓示したという。
「実際に不意に横槍を突っ込まれた場合にはどう応じるか、【十分に研究】しておかなくてはならぬ。
この作戦は、ミッドウェーを叩くのが主目的でなく、
そこを衝かれて顔を出した敵空母を潰すのが目的なのだ。
よいか、決して本末を誤らぬように。 …だから攻撃機の半分に魚雷をつけて待機させるように…」
(半藤一利氏「山本五十六」p277)

ここまで念を押されたにも関わらず。
ミ島攻撃隊を発進させたら、1AF直掩ゼロ戦を残した状態では、敵空母攻撃隊への直掩機はゼロとなる。

この前提で、索敵と同時にミ島攻撃隊を発進させるのはいかがなものか?
 (上記の山本五十六長官の訓示に違反していることと同義)
輸送船団がどうのこうの、というのは、いかがなものか?
利根4号機の30分遅延を知っていて、索敵線先端到達の15分前に雷爆転装命令を出すのはいかがなものか?
敵艦隊の位置情報が届いた際に、ロクに精査していないのはいかがなものか?
 ・0555「敵攻撃機10機、貴方ニ向フ」を無視
 ・0554「方位測定用電波輻射セヨ」が遅すぎる(1時間30分早く実施することは可能)
 ・索敵線と敵艦隊の位置を全くチェックしていない

「敵空母を潰すのが目的」という訓示が守られなかったことが、こんなボロ負けの根本にあるんだな・・・

546:名無し三等兵
10/04/10 21:45:12
これまでの議論を無視して自説だけを頑なに主張したいのなら他所に行けば?

547:名無し三等兵
10/04/10 21:47:51
>…だから攻撃機の半分に魚雷をつけて待機させるように…

つまり、五十六が敗因を作ったと。

548:名無し三等兵
10/04/10 21:52:07
だったら上陸の下ごしらえなんてさせないでくれ。

549:名無し三等兵
10/04/10 22:04:51
>>545
長波を出すのはかなり危険なんだよ
至近距離にいる米艦隊には簡単に探知されて撃墜される
「艦種知ラセ」と「長波輻射」はまず両立できない

550:440
10/04/10 22:13:03
昭和34年、事実関係がハッキリしていた時期、黒島はこのように主張していた、とも言う。

「ミッドウェー作戦は少しも間違っていなかった。
機動部隊指揮官の南雲が、あらゆる機会を捉えて、米空母部隊を攻撃するように、
という自分の下した命令を正しく実行していたら、
この海戦は日本海軍が勝利を収めたことだろう」

黒島の作戦構想、特にアリューシャン陽動、とか、
潜水艦の配備が遅れてもN日を変更しないとか、
南雲に打電しなかったことなど、間違ってることは多々あるけれど、
それでも黒島の主張、理解できる部分もソコソコある。

551:名無し三等兵
10/04/10 22:23:36
>>550
じゃあ、南雲っちはどんな判断をすれば日本海軍勝利を収めることができたのか教えてくれないか。
ついでに、日本海軍の勝利とはどんな情景を描いていると思うのかも頼む。

552:名無し三等兵
10/04/10 23:31:11 0S0T96UB
南雲養護厨は養護に不利な書き込みが増えてくると切れるね

553:名無し三等兵
10/04/10 23:41:32
擁護に不利いうか、山本の言う事さえ聞いていれば……的な一回の攻撃で潰しきれない
基地と来るか分らない米空母と何故か4隻しかない日本空母なんかを全く考慮しない
のが続くとキレる。

山本の言動に確たる根拠があれば、南雲だって従うよ。
ないだろ? 当時の情報で雷装待機が絶対だった理由。

554:440
10/04/11 00:03:36
>>550

「この作戦は、ミッドウェーを叩くのが主目的でなく、
そこを衝かれて顔を出した敵空母を潰すのが目的なのだ。
よいか、決して本末を誤らぬように。 …だから攻撃機の半分に魚雷をつけて待機させるように…」
と訓示され、「それを受け入れた」のだったら、
まずは「輸送船団が攻撃されたらどうしよ」なんて考えたらイカンのだよ。
上官から、敵空母>ミ島基地、と方針示され、それに同意したんでしょ?

ミッドウェー強襲隊を発進させたら、敵空母攻撃隊を直掩ゼロ戦無しで発進させないといけないのだから、
索敵を完璧を行い、周辺海域に敵空母がいないと完全に確認してから強襲隊を発進させないと。

0430の利根4号機の先端到達や更に側程飛行を待って雷爆転装出すなら間違いは何もないが、
見切りで強行したら、そこに敵艦隊がいたりするし。
敵艦隊の位置に関するチェックが甘いし、0555の北進にも疑問がつくし。


>>553
山本の言動が間違っている(=敵空母が周辺海域にいない)、と断言するための
確たる根拠がない(≒索敵が中途半端)、と考えることは出来ないか?

555:名無し三等兵
10/04/11 00:13:59
>>554
つまり、インド洋作戦においても、
ミッドウェー強襲隊を発進させたら、敵空母攻撃隊を直掩ゼロ戦無しで発進させないといけないのだから、
索敵を完璧を行い、周辺海域に敵空母がいないと完全に確認してから強襲隊を発進させないと。
と言うという事か。当然だな。


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