09/07/13 21:19:53
730 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 20:22:25 ID:???
「ちょっと前からソビエトの運営に関して僕のやることがほとんどなかった」
というのが、“元”指導者・トロツキー(レフ・ダヴィドヴィチ・ブロンシュテイン)が「指導権」を手放した
もっとも大きな理由だそうだ。ソ連なんて関係ないさ、という向きにはまるで興味のない話題だろうが、
今年、トロツキーはメキシコに亡命した。
なんでメキシコなのかといえば、〈ソ連にいるとソ連の状況が悪くなっているときに「ソ連の状況が
悪くなっている」と言いづらくなる気がしているからです。(中略)ソ連に基盤を置いている限り結局、
客観的な基準でモノを言えなくなる可能性がある〉。
何を言いたい本なのかといえば、四大マスメディア(タス、プラウダ、イズベスチヤ、モスクワ放送)と
の対比を軸にした、どちらかといえば悲観的なソ連批評ということになるだろうか。たとえば前著
『裏切られた革命』で「スターリン」をコケにしていたように、本書では「五箇年計画」
を〈「革命」というテロルと同じで、命名することによってそのテロルを生み出して
いるだけなのです〉とばっさり。
かと思えば、進化しすぎて限界まで来てしまったアメリカの資本主義は、国内の革命
に転化して資本主義市場を食い荒らすんじゃないか、とか。ソ連の検閲はヤゴーダ
なんかが参加してる内務人民委員がかけてるからザルだ、とか。
その検閲の対象にもなっている「トロツキズム」をめぐる議論に対しては、
スターリンは「何だか得体の知れない危ないモノ」として報道したがるけど
〈本当に賢い人は、妙なレッテルが貼られているものでも食わず嫌いなことはせず、自らの目で確認して
理解します。逆にバカな人というのは、貼られたレッテルをそのまま信じ、その情報を鵜呑みにします〉