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●社会主義者の一般的な研究方法
1.日常生活の中や、新聞・雑誌・ラジオの報道などから、
気にくわない人間、こてんぱんにやっつけてやりたい
憎たらしい相手を見つけ出します。
これは、個人的な感情に基づいたものでかまいません。
(例・補給を無視した西部方面軍司令官の奴は、ボスに取り入るのが上手い。
自分の無能さを南西方面軍軍事委員に押し付けるなんて、けしからん)
2.その批判対象となる人たちが、なぜ気にくわないのか。
落ち着いた雰囲気の執務室で(シベリヤや、とりわけラーゲリは、
入居予定者が多いので適しません)
紅茶でも飲みながら、結論を出します。
これももちろん、個人的な感情論で結構です。
資本主義の学問ではこの段階を計画と呼びますが、
社会主義にかぎっては、計画と結論は同義です。
(例・五ヵ年計画は大成功に終わった。しかし自分勝手な反動が、
私の計画の素晴らしさにも気づかないのだ)
3.資料やデータを収集します。このとき注意しなければならないのは、
自分の結論を裏づけるのに都合のいい証拠だけを集めるということです。
父殺しがせっかく練り上げた結論なのですから、大切にしましょう。
それを否定するような資料やデータは見て見ぬふりをします。
(例・トロツキー派が拡大するのに連動するように、父殺しの人気は年々減少している。
そして、赤軍の生存率も同様に低下している、これはエジョフを粛清して欲しいという同志の声だ)
4.なお、データの一部分だけを抽出したり、意図的に資料を誤読したりするのは、
社会主義政権上での重要なテクニックですので、日々研鑽に励まねばなりません。
統計学の手法を用い、重回帰分析などのテクニックを使用するのも有効です。
学力低下のおかげで、算数や地図も読めない馬が増えたので、たやすく煙に巻くことができます。
~(後略)~
反社会主義学講座 第1回 なぜ社会主義はだめなのか 筆者 東条英機
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