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【書評】日本軍人と大陸浪人らが描いたアジアの夢はかくも壮大だった…『帝国陸軍、見果てぬ「防共回廊」』関岡英之著 [10/03/14]
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▲シナの四周を親日政府で固めよ
しかし松室の任務は何だったか?
「当時、関東軍は満州帝国の四周を睨み、土肥原賢二少将率いるハルビン特務機関がシベリアでの諜報活動、板垣征四郎少将率いる奉天特務機関が華北分治工作、そしてこの松室孝良大佐率いる承徳特務機関が内蒙工作を展開するという三正面作戦を構えた」
密命の中味とは「満州帝国の姉妹国として、内モンゴル全域を領土とし、チベット仏教を国教とする独立国家『蒙古国』を樹立せよ」
さすれば、甘粛省から東トルキスタンへ至るイスラムの地域にも独立の気運が伝播し、チベットもモンゴルに呼応し「日本を中心とする満州国、モンゴル、回教国、チベットの環状同盟を形成」するという壮大無比「ついには全アジア民族の奮起を促し、アジア復興を達成しうる」
これが日本の戦略だったのである。
勇躍してかれらは敵地へ潜入する。軍事情報を集めながら日本の同盟軍となりそうな有力者や軍閥の発見にも努める。
しかも各地では反漢族感情が強く、日本への期待は強烈であった。